お騒がせして | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 今日の定置網のサケ漁獲数

 3本

 昨日網上げしなかったので

 2日分で

 3本

 

 岩手のサケは今が最盛期なんです

 万単位で獲れる時期なんです

 

 岩手の漁業にとってはもう東日本大震災以上の大事件

 

 深刻な不漁と言ってもせめて稚魚放流をできるだけのものがあれば資源を維持することはできると思うのですが

 去年は計画の半分程度しか稚魚を放流できてません

 資源量が急速に減少していきます

 

 去年の放流数も

 北海道、秋田、山形などから種卵の提供を受け

 海のサケからも採卵しての数字なんです

 

 今年はサケの来遊数が悪かった昨年よりもさらに悪い

 しかも

 北海道は赤潮の被害でサケが深刻なダメージを受けてるみたいなので、他県への種卵供給はできないでしょう

 昨年度は来遊好調だった日本海も今年はそうでもないようで

 海のサケから採卵しようにも3尾(泣)

 八方ふさがりです

 

 ま、このままいくと計画の3割とかになってしまうかもしれません

 

 こんな年が続くと資源量はものすごい勢いで減少してしまうでしょう

 

 これは何か手を打たないと

 本当に資源がじり貧になってからではどうしようもないので

 今なにかしないと

 

 親がいないなら、稚魚を親になるまで育てるしかないんじゃないか

 と思うんです

 

 けど

 まあほとんどの人に相手にされません

 「そんなのできるわけがない」

 「実績があるの?」

 「根拠は?」

 

 おっしゃるとおり

 誰もやったことがないから実績も何もない

 

 でも、未曽有の危機なわけです

 岩手のサケ漁業は

 

 かつてない事態が起きているのに

 これまでの常識や実績で対処できないでしょ?

 

 できるかどうか解りません

 けど、やらなかったら何にも進みません

 

 私が「サケを親まで育てては」と言ったことで、お騒がせしてるようです

 関係者の皆様、お騒がせして申し訳ございません

 でも、騒がすのが目的じゃなくて

 必死なんですよホント