不可能 じゃない | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 「あわびが減った原因は何だ」

 って聞かれて

 「一番の要因はエサ不足だと思います」

 と答えたら

 

 「人の手で餌をどうにか出来るわけがないんだ。できることを言え」

 って言われたんですけど

 

 私はできると思ってます

 そりゃ海中全部に海藻を生やすなんて人の手じゃできっこありません

 でも、スポット的にアワビの餌場になるような小規模なコンブ群落を作ることは

 できないこともない

 

 ウニはものすごい量の海藻を食べますけど

 アワビはそんなに食べないし

 餌を食べるためにけっこうな距離を移動するみたいです

 なので、点々とでもコンブの群落を作ることができれば

 周辺のアワビがそこに寄ってきて餌場とすることができる

 

 そうすればアワビの成長をある程度担保することができる

 

 

 県の磯焼け対策を研究されてた方は

 ある一定の面積のウニを除去すれば海藻が生えることを証明して下さいました

 

 北海道の海藻博士は

 コンブをある程度成長させてから海底に設置する技術を開発して下さいました

 

 田老のダイバーは

 自分の仕事そっちのけで冷たい海に潜ってくれます

 

 養殖漁業者は

 利益が出るコンブ養殖の場所を割いて海底に設置するコンブを養殖してくれてます

 

 監視員や若い職員は

 勤務交代しながら極寒の海に出てくれてます

 

 なので

 きっとやれると思ってます

 

 やれるんですよ

 たぶん

 

 「やれるわけがない」

 って言った人に見せつけてやりましょう

 

 それができれば

 あとは規模を大きくするだけ

 

 アワビの水揚げ不足にあえいでいる漁業者の希望となるはずですから