わかめの調査 | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 わかめがどの程度成長しているか、岩手県の水産技術センターが20年以上に渡って調査しております

 

 20年以上の歴史がありますと、今年の生育状況はどうなのか、このぐらいの成長だと収穫はどんな感じになるのか、予測のためにすごく貴重なデータになります

 

 養殖ロープ1m当たりにわかめが何本あるか?

 わかめの全長

 わかめの重量

 1日にどのぐらい成長しているか

 等々を調べるのですが

 

 ワカメはクキと葉の間からずんずん成長していくので、クキと葉の間から何㎝かの場所に穴を立てて、2週間後ぐらいにその穴が何㎝の位置にあるかを計測すると、1日に何㎝成長するかが解るというワケ

 

 まあクキと葉の間から10㎝の位置に穴を立てて、10日後に穴の位置がクキと葉の間から20㎝の位置になっていれば1日に1㎝ぐらい成長してるってようなことですね

 

 言えば簡単ですけど、わかめによって成長に差があるので、1本だけって訳にはいきません

 20本とかに穴を空けるんですけど、揺れる船の上で1本1本わかめを計測しながら穴を空けるので・・・・

 

 酔います(笑)

 毎日海に出てる漁業者ならいざしらず、デスクワークが主な研究者の方がやるんですから大変

 これまで何人もの研究者の方と同行してきましたが、ちょっと波の日だと立っていることすらままならないってのが普通ですね

 船に乗ったとたんフリーズしたように動かなくなる人とか(笑)

 

 過去に1人だけ、船からのジギングが趣味のY氏だけは、荒れた日でも漁業者と遜色ない動きをしてましたけど

 

 ジギングが趣味のM氏↑

 「酔いそうです・・・」

 「えっ?ジギング行くんでしょ?」

 「ジギング行くときは下を見ません」

 

 田老は波が荒い上に他の漁協さんより比較的小さい船を使ってるんで揺れるんです

 船だけの揺れならまだ良いんですが、養殖施設のロープに繋がってるんで

 上下・左右に大きく揺れながら時折ロープに引かれてガツンと止まります

 三半規管が揺さぶられるので、酔わせる効果大

 

 なので、県内各地を渡り歩く研究者の方々にとって、田老の養殖施設は「鬼門」みたい(笑)

 それでも皆さん

 「酔い止め2本飲んできました」

 なんて良いながらも、ちゃんとやって来られます

 

 いやはやお疲れ様です

 


農林水産ランキング