37冊目:一寸先の闇
澤村伊智
2024/11/05
★ひとことまとめ★
サクッとホラーが読みたいときにドウゾ
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
たった数ページで、あなたの日常が蝕まれる……恐怖の深淵を覗く物語21編!ホラー小説の旗手が贈る、戦慄の初ショート・ショート集「得体が知れないからこそ怖く、面白い。」――野水伊織(声優)
◆「どパァん!……って感じやねん、飛び降り自殺の音って」自宅マンションからの飛び降り件数が異常に多い理由とは?(「名所」)
◆とある町の小学生たちは、夏休みにも登校するという。「かみさま」を作るために。僕にはそれがどういう意味を持つのかはわからないが、先生も、親も、その親もずっと続けてきたからだ――。(「かみさまとにんげん」)
◆愚鈍なバイト仲間の人生相談に乗ることになったバイトリーダーの私。善意で引き受けただけだったが、雲行きはどんどん怪しい方向へ――その衝撃の結末とは?(「さきのばし」) ほか
【感想】
一体いつ読んだ本の感想だよと言う感じですが、去年読み終わったまま書けずにいたブログをいまさら書きました
すっかり内容も忘れていたので読みなおしました
21編のうち、印象に残ったお話をメモ~
・名所
自殺の名所、ではなく他殺の名所だったか…。
相手の素性がわからないのについていってしまうとこういうリスクもあるよなぁ〜と冷静に考えてしまった。
でも、相手が学生なら力ずくで勝てる気もしないでもない。
と思ったのですが、漫画版だとただの学生ではなく怪異って感じだったので、そりゃ勝てないな~と考えを改めました
・みぞ
公園の側の溝に入ると行方不明になる。さらに別の人が公園の側の溝に入ると別人になって出てくる。
こういう類のお話しありますよね、出るためには代わりの存在が必要、みたいな。
最初の男の子はサッカーボールの身代わりになった。(からサッカーボールが出てきた)
次の男の子は前述の男の子の身代わりになった。(からおそらく容姿も全く違う男の子が出てきた=前述の男の子)
ってことなのかな~?
・さきのばし
個人的にちょっとゾクっとしたお話です。トロすぎるバイト先の後輩の話。
いくらトロくてもトイレットペーパーがはみ出してることはその場で言ってほしいよね。。。
私の好きなFemme fatale、戦慄かなの、頓知気さきなの名前が出てきたのも驚いたけれど、子供の名前と同じ名前が出てきて、ただの偶然なんだけれど少し怖くなった~
・通夜の帰り
これは澤村さんの別作品、「幽霊談義」を思い出しました。
自分が死んだことに気づかず喋り続ける幽霊。。切ないね。。。
・冷たい時間
久美はすでに死んでて幽霊として参加してるんだろうなーってのは冒頭からなんとなくわかった。
冒頭の飲み会では和気藹々とした同窓会に見えたけれど、タケルもヤノッチもあんな闇を抱えていたとはね…。
タケルは「ぼきわんがくる」を連想させたたなぁ。SNS上だけのイクメンパパ。
敬語すらままならない…「ご拝見いただきたくお越しいたしました」はヤバいよなぁ。
「すべからく」って普段使わないから知らなかったけど、「べし」とセットで「すべからく〜べし」にしないといけないんだね。
「ならざる終えない」みたいな間違いしてる人多いですよね~。
ただただ奥さんと子どもが可哀そうだよ。。。
ヤノッチもただ単に復讐に燃える男かと思ったらあんたも犯罪者かい……。
哲夫のパート必要だったかな?しおりんのパートだけで十分だった気もする。
■と□はどういう使い分けなんだろう。■が死んでる・これから死ぬ人ってことかしら?
澤村さんのお話は短編よりも長編のほうが好きかもな~
一話が短くてサクッと読めるので、空いた時間にちょっとホラーが読みたい人にはお勧めです。