10冊目:いけない | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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いけない

道尾秀介

2024/02/06 




★ひとことまとめ★

ラスト1ページで答えあわせ

 

 

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】 

騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。

『向日葵の咲かない夏』の原点に回帰しつつ、驚愕度・完成度を大幅更新する衝撃のミステリー!

第1章「弓投げの崖を見てはいけない」
自殺の名所付近のトンネルで起きた交通事故が、殺人の連鎖を招く。
第2章「その話を聞かせてはいけない」
友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か? 偽物か?
第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
宗教団体の幹部女性が死体で発見された。先輩刑事は後輩を導き捜査を進めるが。

どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが……!
ラストページの後に再読すると物語に隠された〝本当の真相〟が浮かび上がる超絶技巧。
さらに終章「街の平和を信じてはいけない」を読み終えると、これまでの物語すべてがが絡み合い、さらなる〝真実〟に辿り着く大仕掛けが待ち受ける。

「ここ分かった!?」と読み終えたら感想戦したくなること必至の、体験型ミステリー小説。

 

 

 

【感想】

 各話ラスト1ページで真相がわかる、という作品になっているのですが、その前提情報を知らずに読んだものだから、1週目はどういうことだ〜凝視?と終始思いながら読んでいました爆笑

自分の頭で考えてみてもよくわからなかったため、考察サイトを見て2週目読んではじめて理解できました魂が抜ける

 

 

 

・弓投げの崖を見てはいけない

死んだのは誰?

 海岸線に沿って2つの市を結ぶ、白蝦蟇シーライン。その道を南下する際左手に現れる弓投げの崖を、決して見てはいけない。

 弓投げの崖はその語呂が災いしたのか、地方有数の自殺の名所となっている。

崖の上には死者の霊が集まっており、車の運転中に霊と目が合うとあの世に連れて行かれる。

 

白蝦蟇シーラインを走行していた安見邦夫は、トンネル内で前方の車を避けようとしたところ事故にあってしまう。

前方の車から降りてきたであろう若者たちは、あろうことか邦夫の単独事故に見せかけるため証拠隠滅を図り、邦夫を助けるどころか邦夫に最後の一撃を加える。

 

事故の犯人を追う刑事の隈島。なにか事情がありそうな邦夫の妻・弓子。弓子を勧誘する宗教団体、十王環命会の信者たち。

 

邦夫の事故の容疑者である梶原尚人が殺された。一体誰に?

 

 

いやー、まさか息子が同乗していたとは。

まあ息子の情報は一切書かれていなかったと思うので、邦夫が死んだと思うのは仕方ないですが無気力

盲目になってたった3ヶ月で、ここまで聴覚などが過敏になるものなのかな?と少しひっかかりましたが、復讐心がそうさせたのかもしれない。

 

最後、誰が轢き殺されたのか全然推理せず最後まで読んでしまいましたが、当たっていました。

最後の1ページの地図を見て、車が通ってきた道、轢かれた可能性のある3人が歩いてきた道、それぞれを照らし合わせると誰が撥ねられてしまったのかわかります。

 

 


・その話を聞かせてはいけない

これは考察を読んでも不明な部分…というか、そんなことは本当に可能か?と思うところや、結局これはなんだったの?というところがいくつかありました汗うさぎ

 

小学生の馬珂(マーカー)。5歳のころから日本で暮らし、彼の両親は中華料理屋を営んでいる。

中国ではよくある苗字の"馬"、家族への愛を象徴する綺麗な玉の意を持つ"珂"。

しかし、その二つの文字は日本語では「バカ」と読めるため、彼は保育園児のころからバカとあだ名をつけられいじめられていた。

赤青鉛筆をクラスメイトに折られたため買い直したい、と言い出せない珂は、過去に母と来たことがある文房具店で万引きすることに決める。

しかしその文房具店の店内では…

 

 

殺人現場を見てしまったことで殺されそうになる珂。そんな珂を助けたのは…って話です。

珂が思いついたのは、あいつに二人を殺してもらうこと?けれど、実際はあいつじゃなくて、山内がいた。

だから、あの時のお返しとして、山内にお願いして助けてもらったと…。

しかし、バレないように車に忍び込むってことは可能なんでしょうか…。

いくら放置子(?)とはいえ、夜子供がいなくなっても気づかない親もすごいな…。

わかりづらいけど、あいつ、は珂のただの想像だったということかな。

 

珂は 保育園の頃、名前の漢字を読んだ友達のお姉さんから「バカ」と言われたことでからかわれるようになったけれど、小学生中学年では「珂」は読めないんじゃないか…?

(調べたら「珂」という字は小学生では習わないようです。)

 

 

 

・絵の謎に気づいてはいけない

弓投げの崖を〜に出てきた刑事の竹梨、新米刑事の水元が中心人物として出てきます。

弓投げの崖を〜で、人を撥ねてしまった車に同乗していた十王還命会・奉仕部の宮下志穂。

彼女の遺体が彼女の自宅マンションで発見され、その捜査を竹梨と水元は担当している。

怪しいのは管理会社の社長・中川と、十王還命会の支部長・守谷。

彼女の死は自殺ではなく、殺人だと疑ってやまない水元は竹梨とともに捜査を続ける。

 

管理会社社長の中川も水死体で見つかり、中川の手帳からは謎の絵も見つかった。ますます守谷への疑いを強める水元だったが…。

 

 

なーんか、良いタイミングで竹梨が助言というか助け舟というか出してくるから、ずいぶん切れ者なんだなぁと思いきや…。

水元…その観察眼のまま成長したら優秀な刑事になっていたんだろうなあ。。

竹梨なんかの下にさえつかなければ…。

 

祝詞を諳んじられるところとか、おや?となったけど…宗教にどっぷりだったのはあんただったのか…。

 

 

 

・街の平和を信じてはいけない

人を殺した人たちが、誰一人捕まっていない…。

邦夫は目が見えないため封筒を間違えて手に取り、竹梨の告白の手紙を破り捨てた。

そして竹梨のバッグに残った邦夫の手紙だけれど、弓子は文字を書くフリをして実際は便箋には何も書かなかった。

竹梨の告白も、邦夫の告白も、すべてなかったことににってしまった…。


1番ヤバいのは刑事でありながら宗教団体とズブズブな竹梨だと思いますね。。

他2人は子供を殺されたり自分(友達)が殺されそうになったり、復讐・正当防衛としてまだ同情できるのですが、竹梨は宗教団体のために自分の先輩の事故でも虚偽の報告をして、真実に気がつきそうになった後輩も殺して…

平和を守るべき警察がこうなんだから恐ろしい街です…。

 


 

いけないⅡも手元にあるので読んだらブログ書きます鉛筆