恋愛禁止
長江 俊和
2021/04/25
★ひとことまとめ★
興味のない人から愛されるって苦痛ですよね
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
愛さなければ誰も死ななかったのに……禁止シリーズ最新刊!
瑞帆の前に現れた3人の男――。
1人は、ある時期、彼女の世界の中心だった。1人は、“何か”を感じながらも彼女を愛し、子どもを得た。そしてもう1人は、純粋さの果てに、いびつな愛を向けてきた……。
彼らは瑞帆に何を与え、そして奪ったのか。
恋愛の“業”を描き出した、「禁止」シリーズ新境地!
【感想】
掲載禁止、出版禁止の長江さんです。
両作品は読んで感想書いています~
掲載禁止のブログはこちら
出版禁止のブログはこちら
う~ん、過去の2作と比べるとパンチに欠けますね。
ざっくりとしたあらすじですが…
ストーリーは主人公・木村瑞帆がかつての交際相手・倉島隆を刺殺した場面からはじまります。
主人公・木村瑞帆は高校在学中、教師・倉島隆と関係を持ち付き合い始める。時が経つにつれ彼の束縛・暴力はエスカレートしていき、さらにほかの生徒にも手を出していたということで彼女の知らないうちに倉島は教師を辞めていた。
彼との関係が愛ではなく、支配だと気づいた瑞帆は彼と別れを決める。
しかし、ことある事に「話がある」といって一人暮らしのアパート、職場周辺、さらに自宅にまで押しかけてくる倉島に精神的に追い詰められてしまう。
悩んだ挙句勤め先を辞め、長年慣れ親しんだ地元を離れ、新天地で一人平和に暮らし始める。
しばらくは平穏に過ごしていた瑞帆だったが、ある日、残業の帰り道偶然を装った倉島に声をかけられる。話があるとのことで人気のない駐車場で話をする2人だったが、話の最中彼がナイフを取り出し、最終的に瑞帆が彼を刺し殺してしまう。
自分は殺人犯として捕まってしまうのだという恐怖に怯える瑞帆だったが、何日経ってもニュースにならないだけではなく、遺体も忽然と消えてしまったようだ…。
いつかは捕まるのかもしれないという気持ちを抱きながらも、何事もなかったように夫・健一と結婚し、子どもも設け幸せに暮らす瑞帆。
しかし、”believer”と名乗る人物からの1通のメールから彼女の平和は音を立てて崩れ始める…。
お話自体は湊かなえさんや真梨幸子さん読んでいれば割と最初のほうからオチが予想できます。
1人目の男は倉島、2人目は夫の健一。3人目はbeliever。(本を読めば誰か分かります)
夫はまだしも、倉島とbelieverについてはもう引っかかったことが災難というか…
倉島は女子高生好きの変態メンヘラおじさんで、believerは一般人の皮を被ったストーカーおじさん。
ほかの女子高生と関係を持っていたというのを知った時点で、倉島とは完全に手を切るべきでしたよね。警察に相談したりして。
believerについてはそもそも殺人を犯した瑞帆が悪いですが、好きになったからといって殺人の証拠(遺体ほか)まで隠滅してしまうなんて常人ではありませんよね。
殺したはずの人間が消えてしまい、もしかして自分の犯した事件がなくなっちゃったのかも、夢だったのかも…なんてありえないんだから最初から自首していればよかったのにという感想です。
最終的にbelieverさん、瑞帆の娘のことまでストーキングしてるし…。。。
悪いことをしたら正直に名乗り出ましょうという教訓だと思いました
過去の作品に比べるとマイルドでありがちなイヤミス?でした。