43冊目:どこの家にも怖いものはいる | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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どこの家にも怖いものはいる

三津田信三

2020/11/26

 

 

 

 

★ひとことまとめ★

家で読むのはお勧めしません。

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

三間坂という編集者と出会い、同じ怪談好きとして意気投合する作家の三津田。その縁で彼の実家の蔵から発見された「家」に関するいくつかの記述を読むことになる。だが、その五つの幽霊屋敷話は、人物、時代、内容などバラバラなはずなのに、奇妙な共通点が……。しかも、この話を読んだ者の「家」には、それが訪れるかもしれないらしい。最凶の「幽霊屋敷」怪談登場!
 
 
【感想】
三津田さんの別の作品も読んでみようと思い、手に取りました本
表紙の絵を見て思ったこと…「(鬼滅の刃の)上弦の壱の黒死牟みたい…ねこクッキー
↑黒死牟です。
 
 
お話としては、こちらも実話風で話が進んでいきます。
三津田はある時三間坂という男性からの手紙を受け取る。彼は学生時代から三津田(作者)のファンであり、この春晴れて出版社に入社し編集者となれたため、良ければ一度会って話がしたいという内容だった。三津田は迷うが、彼への興味から彼と会うことを決める。
かくして二人は会うこととなり、会うたびに作品についてや怪談話に花を咲かせた。
そんなある時、三間坂から「まったく別の二つの話なのに、どこか妙に似ている気がして仕方がない…という薄気味の悪い感覚にとらわれた経験が、先生にはありませんか」と聞かれる。
そして三津田は、三間坂が手に入れたという、時代も場所も違うはずなのに、どこか妙に似ているように感じるという、2つの原稿を受け取ることとなる。
 
1つは主婦が書いた日記。もう1つは少年の語りを記録した文書。
日記では、主婦が越してきた新築の家で起こる怪異について記されており、もう一方は少年が体験した怪異について記されていた。
2つの話について三間坂と議論をするよりはやく、さらに類似している3つ目の話が届く。
3つ目の話は、大学生があるアパートで体験した怪異についての体験談であった。
3つの話は一見と全くバラバラの話であるが、「音」、そして「格子」が共通しているのではないかと二人は推測をする。
そしてさらに関係があると考えられる、4つ目、5つ目の話が現れる…。
 
 
結局のところ、別の場所での話だと思っていたが、実際はすべて同じ場所(土地)での話だったというオチです。
お話を読んでいくうちに、既視感を覚えたのですが、他の方のレビューでも書かれているように「残穢」を思い出したんだと思いました。
あのお話のように、時代も場所も違うけれど、家の材料などが原因なのかな?とかいろいろ考えたのですが、結局同じ場所だったのか…と目
「どこの家にも…」ってタイトルですが、”どこの家(土地)”にもと思っていたけれど、結局は同じ家(土地)でした、ってことですよね。
 
 
あと、「怪談のテープ起こし」を読んだときは、三津田さんの作品が初めてだったのでフィクションなのかノンフィクションなのかわからずドキドキしたのですが、おそらくフィクションだろうと思って読むとあまり怖いと思わなくなりました。
壁に子供が吸い込まれて行方不明になった話、怪異により亡くなった少年に降霊術を行い聞いた話、壁に頭を吸収されて数人が死んだ話、これらは少し調べたら事実かどうかはわかること(新聞などで)なので、フィクションだろうな~と。
 
そこが実話調?ノンフィクション調?の難しいところですよね。
ド派手な怪異・怪奇現象にしてしまうと、実話でないことがわかってしまう。けれど、実話をもとに書くと、作品として読み進めるには物足りない…。なので、最終的には(実話調だから)怪談のテープ起こしと同じで”深く追求しないほうがいい”という終わり方。
読んだ後の読後感は「残穢」のほうが良かった(怖かった?)気がします。
 
 
主婦の日記の段階までは、家からする物音とかにビビっていたのですが(怪談のテープ起こしのときと同じで)、少年の語り以降は自分の身の周りでも起こったらどうしようという恐ろしさは感じなくなりましたキョロキョロ
ですが…。。。
 
 
この作品を読み終わった日の就寝時のこと。
私の住んでいるマンションは上階からの音(ドンドンという運動会でもしてるのか?という音)とかシャワーのような水音、隣の家の話し声とかも静かにしていると聞こえてくるのですが、、、隣の部屋から女性の泣き叫ぶ声がしてきたんですね…これにはさすがに驚きました…。隣には確かカップルが住んでいたはず滝汗
 
怪異とかではないですが、夜に女性の泣き叫ぶ声がすると単純に怖いし心配になりますあせる
怪異だった方がまだ安心できたかもしれない。隣の家で今まさにDVや殺人でも起こっていたら…?と考えたら、怪異よりも人間のほうが恐ろしいと感じてしまいますえーん
 
まあ、もとをただせば怪異もかつては人間だったわけなので、結局はやはり人間が怖いなあと思いましたえーん
お願いだから、平和に暮らしてください・・・ショボーン