42冊目:怪談のテープ起こし | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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怪談のテープ起こし

三津田信三

2020/11/22

 

 

 

 

★ひとことまとめ★

身近な存在である、「水」が怖くなります。

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

恐怖は全て、日常にひそむ。

「自殺する間際に、家族や友人や世間に向けて、カセットテープにメッセージを吹き込む人が、たまにいる。それを集めて原稿に起こせればと、俺は考えている」。作家になる前の編集者時代、三津田信三は、ライターの吉柳から面白い企画を提案された。ところが突然、吉柳は失踪し、三津田のもとに三人分のテープ起こし原稿が届く。死ぬ間際の人間の声が聞こえる――死人のテープ起こし。
自殺する者は何を語るのか。老人の、夢とも現実ともつかぬ不気味な昔話の真相は。怪女「黄雨女」とは一体――。全六編、戦慄のテープ起こしがいま、始まる。
 
 
【感想】
ふらっと寄った本屋さんで、久しぶりにホラーが読みたいな〜と思い手にとりました。
恥ずかしながら、三津田さんのことは本作で初めて知ったのですが、私の好きな比嘉姉妹シリーズの澤村伊智さんとはまた違った怖さがある作家さんだと感じました。
 
澤村さんは「ぎゃー!!!」と驚く怖さで、驚きはするのですがその一方で「とは言え、現実にはいないだろう」という妙な安心感もあります。あくまでも、フィクションとして楽しめるホラーという感じでしょうかキョロキョロ
 
それに比べて、三津田さんのホラーは、「え?ちょっと待ってよ?これ実話???いるの???本当にいるの???!!!」という、身近にいるのかもしれないという、ノンフィクション的な恐ろしさがあります。
ご本人は作品の中で「確実に実話」とも「確実にフィクション」ともおっしゃっていないのですが(ちょっとこれについては後述しますが)、どっちつかずなところが逆に怖いです。
 
 
この作品の中でゾッとしたお話はいくつかあるのですが、1番はやはり「死人のテープ起こし」ですね…。
自殺された方の最後のメッセージが録音されたテープを文字に起こして、それを世にだそう!というところがいや〜な気持ちになります。
もちろん、そのメッセージに録音された内容にもゾッとするのですがガーン。。。
このようなテープを何本も聞いていたら、何かに取り憑かれるもあると思いますが、同時に精神に異常をきたすに違いないと感じました。
 
 
また「すれちがうもの」も、自分が同じ状況だったらと考えると恐ろしいです。まず、自分の家のドアの前に花が供えられている時点で私ならギブアップですえーん。。それが、人間の行ったことでも怪異が行ったことでも、どちらにせよ恐ろしいです。不吉すぎる。。
そして、日に日に自分の家に近づいてくる黒い影と毎日すれ違うなんてえーんえーん
家帰って、「ただいま〜」っていったら、誰もいないのに「おかえり〜」って帰ってきたらもう家入れないよ…。。。
 
 
お話ではありませんが、「幕間(二)」も想像するとゾッとしました。自分しか居ない場所に、他の誰かがいる気配がする。視線を感じる。これ、一人の時に想像してしまうとダメですね滝汗 怖すぎる。
 
 
読み終わったあと、全ての作品に共通するものが「水」であるということにはさして恐怖を感じなかったのですが、「死人のテープ起こし」で行方不明となった吉柳の水中語のメッセージについて調べてからは、ビクビクするようになってしまいましたえーんえーん
暗号の解読についてはこちらの方のnoteを拝見させていただきました。自分では絶対に解けなかったと思います。
 
 
自分自身、霊感と言われるようなものは全くないのですが、だからと言って科学で解明できないような存在について否定的なわけではないです。
実際、虫の知らせは何度かありました。(私の家の場合は、てんとう虫でした。)
以下は実際に私、私の家族が体験したことですが、文字にすると途端に胡散臭くなってしまう…。
 
虫の知らせは複数回あり、祖父母が亡くなった時必ず「てんとう虫」が来ました。まず初めは母方の祖父が亡くなった時。亡くなってからしばらくして、自宅の網戸にてんとう虫がついていました。また、祖父のお墓参りに行くと、お墓にてんとう虫がいたり。
 
次は、父方の祖母が亡くなった時。てんとう虫が実家の照明の中に入り込んでしまい、外に逃す際、父が誤って殺してしまいました。その後、祖母の容態が悪くなり、祖母が息を引き取りました。この辺りで、いよいよてんとう虫に何か因縁があるのでは?と思うようになりました。
祖母が亡くなったのは真冬、そして雪がそれなりに降る県だったので、葬儀のために祖母の家に行った際はとても寒かったです。祖母の家につき、私たちが寝る用の寝室(普段は誰も使っていない客用の部屋)に入った時、文字通り私たちは凍りつきました。
なぜなら、壁に1匹てんとう虫がとまっていたからです。
てんとう虫は越冬できるようなので、普段暖房もつけないとても寒いあの寝室で生きていたことは、可能性としてはあり得ますが、上記までの経緯があったので、流石にこれはただのてんとう虫ではないと思いました。
今来ているのが、父方の祖母なのか、母方の祖父なのか、はたまたまだ存命の誰かなのかはわかりませんでしたが、扱い方を間違えるととんでもないことになってしまう…と思い、今度は生きたままちゃんと逃してあげました。
 
その後、定期的にてんとう虫が家の網戸に来ていたり(2匹の時もあった)、弟が免許をとるために両親とともに試験場に行った際、父の方にてんとう虫がとまっていたり。今でもたまに気がつくとてんとう虫が来ていることがあります。
 
てんとう虫=天道虫、太陽に向かってとんでいくので、天に導く意味や、幸運が舞い降りるなんてジンクスもあるみたいです。
けれど、私にとってのてんとう虫は、”祖父母どちらか”もしくは”存命の誰か”というイメージです。
もちろん、そのイメージがなかったとしても大切に扱いますが、上記件があってからはそれまで以上にてんとう虫に対して優しく接するようになりましたあせる
 
 
というように、他人からするとあり得ないだろ〜笑い泣きと感じることでも事実だということはあり得るので、この作品についても「フィクションだ」とは思いきれず、だからこそ恐怖を感じてしまいました。
 
もちろん、怪異的なものも怖いのですが、一番怖いのは自分自身かなと思ってしまいます。
↑のてんとう虫の件も、自分ではもうめちゃめちゃ事実なのですが、祖父母の死のストレスから自分自身で作り出したお話なのでは?もしも家族に聞いた時、家族が誰も覚えていなかったら?と考えてしまう時もありますガーンあせる
 
高校生?大学生?の頃ストレス(当時は家族といろいろあって、ストレスが極限だったのかも。)からか、
・幻覚(トイレに入っている時に、トイレットペーパーの間にムカデが動くのが見えたり。実際にはいない。)
・記憶障害(友達に電話なんてしていないのに、電話したよね〜って話をして、え…電話してないよ?って言われたり)
・幻聴(朝、携帯のアラームが鳴ってて止めようと思って、寝ぼけながら携帯を探してもなかなかなくて…って時に「(ベッドの下に)落ちてるよ」って声が聞こえて、ほんとだー!って止めたけど、え?声?)
と言うようなあったことがあって、自分の記憶が100%正しいのかわからないからというのもあるかもしれません滝汗滝汗
 
 
今でもたまに、次の日ちゃんとこの時間に起きないと!!!って思った時などに、玄関のチャイムの幻聴が聞こえます。
(実家のチャイムはピンポーンが2回鳴るんですが、幻聴はピンポーンが1回だけなので幻聴だとわかるようになりました。
今の家はそもそも音がピンポーンじゃないので一発で幻聴とわかりますキョロキョロ
 
 
って↑の内容を書いている間に、
カチャーンと金属が落ちたような音がしたあと(上階の人かも?)、
水道から急に水の音も聞こえてビビって、
もう怖いし書き終えよう…というところで
ガチャリと鍵が開いたので(彼が帰ってきただけですが)、心臓が止まりかけましたチーン
ビビりの人は1人で読まないほうがいいと思いますえーんえーん