76冊目:絶対正義 | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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絶対正義

秋吉里香子

2019/12/17

 

★ひとことまとめ★

行き過ぎた正義は息苦しい…

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

4人の女たちに届いた『思い出の会』への招待状。
差出人は、5年前に殺したはずのあの女――。

正義のモンスター。
あんな女、本当は大嫌いだった。

範子はいつでも礼儀正しく、一つの間違いも犯さず、また決して罪を許さない。
なにより正義を愛していた。和樹は、痴漢から助けてもらった。由美子は、
働かない夫を説得してもらった。理穂は、無実の罪を証明してもらった。
麗香は、ピンチを救われチャンスを手にした。彼女たちは大いに感謝し、そして、
のちに範子を殺した。
しかし、死んだはずの範子から招待されたパーティで、四人が見たものとは――?

正義があれば、全て許されるのか――?
『暗黒女子』『聖母』の著者、最新にして最恐ミステリー。
衝撃のラストがあなたを待つ!
 
 
【感想】
嬉しいことに、最近仕事が忙しくて体調を崩したりしていてですね、全然本が読めていませんガーン
 
プラス、今年はとうとうSwitchを買ってですね…。ポケモン盾やってます。。
去年はキングダムハーツⅢをやるためにPS4を購入して、今年はSwitch…。どちらかというと私は任天堂のゲームをずっとやってきたので(マリオ、ヨッシー、カービィ、ポケモンなど)もはやPS4はyoutube見るためのものになっている…もったいない…。
別にポケモンガチ勢ではないので、個体値がどうのこうのとかは全く分かりませんえーん
ガチ勢の人にAがどうのとかDがどうのとか言われると萎えます~おとなしくやらせてよ~。。
こちとらただただ、ポケモンを育てて捕まえるのを楽しんでいるだけです…お願い
 
通勤時間はSwitchやって、仕事の電車移動中は本読んでます。なので本読むペースが落ちたんですね~えーん
最近またお客様から本を数冊いただいたり(しかも割と出たばかりだったり、買いたかった本)、読みたかった本を購入したので(今更ですが「そして、バトンは渡された」など…)年末年始休みに一気に読もうと思っていますラブ
ラストスパートかけます…。
 
さて本題本
絶対正義はドラマにもなりましたね!
ドラマはちょこちょこ見ていて最終回も見たんですが、秋吉さん原作ってことは知らなくてキョロキョロ
あ、原作秋吉さんだったの!?って終わってから気づきました。
大体小説原作の場合って結末が違ったりするので、小説はどうなんだろうと思って読むことに。
 
案の定結末が違ったびっくり
 
ざっくりあらすじをまとめると、中学からの仲良しグループの和樹、由美子、里穂、麗香。彼女たちは同じ高校に進学する。
彼女たちは、他県から進学してきたためかクラスに馴染めていなかった高槻範子に声をかけ、5人グループで過ごすようになる。
範子のやることなることにはすべてソツがなく、きっちりしており、和樹たちは色々な場面で範子に助けられることとなる。
 
しかし、和樹たちは高校生活を通じ徐々に範子に対し違和感を感じ始める。範子の言い分は全て正しい…しかし彼女には人の心がないのではないか…?彼女が興味を持っているのは、自分たちとの友情ではなく、「正義」だけなのではないか…。
 
範子に対し違和感を感じていた4人であったが、高校卒業とともに徐々に皆疎遠になり、範子のことも思い出さない日々が続いた。
卒業から15年がたち、彼女たちは同窓会で再会する。昔話に花が咲き、後日5人でランチ会をひらく約束をする。
そのランチ会が、悪夢の始まりとも知らずに…。
 
 
病的に正義に取り憑かれた範子。友情よりもなによりも、正義を優先する。正義のためならどんな手段でも使う範子。
複数人のグループの中で、ある1人の子がみんなから嫌われていたとしても、悪口を言ってしまえば自分が孤立してしまう可能性があるため、誰も本心を言わずに隠し続けながらなんとなく上っ面仲良しグループを続けていくという。
このお話もまさにそれで、みんながみんな範子に対して不満や疑問を持ちつつも、口には出さず隠し続けていたから起こった悲劇というか…。
 
正義って、その通り正しいことなわけだけれど、正しいこと=いいこととは限らないんだよなあ。
「あそび」も必要というか、余裕がないと窮屈なときもある。。
 
正義の名のもとに、自分の地位・名声が揺るがされたり、子供の親権が取られてしまったり、不妊治療に口出しされたり、不貞行為が世に漏らされてしまうかもしれない…。別に彼女のしていることは違法ではない、正しいこと、だからこそ息の根を止めるという方法しかなかったんだろうけれど…。
オチはそんなこと普通はないだろうという感じだけれど、怖いよねえ~…。。。
大丈夫、バレていない、と思っていたことが大勢の前で公開処刑…。。。こんなことになるなら、彼女の正義に従っておいたほうが、彼女たちは幸せだったんだろうか…?
 
 
発達障害疑惑の友人と会話しているときの私も、作中の4人が範子に感じる気持ちと同じ気持ちになるんですよね。
 
友人は法律がどうのこうのとかはないけれど、絶対論破というか、頑固で。
普通(まず普通が彼女にはわからないんですが)、いまここでそんなこと言わないorしないでしょ…ということを平気でしてしまうし、「なんで?間違ってる?いけなかった?」って感じで、間違ってるわけではないから、こちらも強くは言えないし…もやもや
「言われたくないことなら私に話さないでよ…私は人に言いふらしちゃうんだから。私に話すほうが悪いよ。」みたいな態度だったり…いや、確かに話した私が悪いけれど、言いふらすことを正当化しないでよ…って思ったりもやもや
一緒にいるとモヤモヤすることが多い…。。
 
まさに和樹が感じていた、
 
「どうしてなんだろう。楽しかったはずなのに。(中略)大切な女友達のはずなのに、どうしてこんなに疲れるんだろう。
もしかして、わたしー
嫌いという言葉が浮かびかけて、慌てて首を振る。」(P42)
 
こういう気持ちを感じてしまうんですよね。しかたないと思うんだけれどね。
大人になっていくにつれて、それぞれの常識というか、固定観念が生まれてきて、自分の考え方と違いすぎる人に対して柔軟に対応するのが難しくなっていく気がする。
だから、学生時代に仲が良かった友人だとしても、久しぶりに会って違和感を感じてしまうことに罪悪感を感じなくてもいいや、と思うようになりました。
 
あとは、どんなに価値観の近い友人だとしても、一緒にいすぎるとイライラしてくることもあるから、適度な距離を取るってことも大事だなと…。
作中の4人も、同窓会で終わらせておけばよかったのかもね…もしくは、違和感を感じた瞬間に会うことを辞めたほうがよかったよねショボーン
 
 
いや~仲の良い友人としては範子はちょっとって感じだけれど、会社とか政治とか大きな組織のなかに1人はいてくれると助かる存在かもしれない…自分は関わりたくないけれど…。目をつけられたら終わり感ありますよね。
 
 
さて、2019年も残すところあと2日ですが、目標の80冊には4冊足りません…明日明後日で読みまくって書きまくります…滝汗