75冊目:あひる | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

読んだ本の感想とたまーに日常( ᐛ )

あひる

今村夏子

2019/12/02

 

★ひとことまとめ★

淡々としつつも違和感を感じる内容です

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

我が家にあひるがやってきた。知人から頼まれて飼うことになったあひるの名前は「のりたま」。娘のわたしは、2階の部屋にこもって資格試験の勉強をしている。あひるが来てから、近所の子どもたちが頻繁に遊びにくるようになった。喜んだ両親は子どもたちをのりたまと遊ばせるだけでなく、客間で宿題をさせたり、お菓子をふるまったりするようになる。しかし、のりたまが体調を崩し、動物病院へ運ばれていくと子どもたちはぱったりとこなくなってしまった。2週間後、帰ってきたのりたまは、なぜか以前よりも小さくなっていて……。なにげない日常に潜む違和感と不安をユーモラスに切り取った、河合隼雄物語賞受賞作。
解説「今村夏子は何について書いているのか」(西崎憲)収録。

 

 

【感想】

むらさきスカートの女を勧めてくれた方から、「あひる」「こちらあみ子」「星の子」がおすすめと言われていたので、まずは「あひる」から読んでみました◎

短編集ですキョロキョロ乙女のトキメキ

 

 

・あひる

ある日父親が、あひるをもらってきた。前の飼い主から「のりたま」と名付けられたあひるは、登下校中の子供の人気者となり、家によく子供たちが訪れるようになる。

子供たちが訪れるようになってから我が家は明るくなったが、のりたまが家に来て三週間ほど過ぎた頃、のりたまの食欲が徐々に落ち始めてしまう。

心配した父親がのりたまを病院に連れて行ってから二週間ほどたったある日、のりたまが病院から戻ってくるが、ゲージから出てきたあひるは、のりたまではないあひるだった…。

 

うーん…。あひるがやって来た日常が淡々と書かれていくんだけれど、途中から「ん???」と雲行きが怪しくなるというか、不思議な展開になっていくんだよね。

子供たちが家に来なくなってしまうのが嫌で、のりたまがいなくなることを避けたかったのかな~。のりたま第一号、第二号、第三号…。

あの、夜中に来た子は誰だったんだろう。本当に、のりたまが落ち込んでいる両親のために人間の姿になってきてくれたんだろうか…キョロキョロ

もしのりたまではなく、ただの子供だったらそれはそれで恐ろしい…滝汗

 

 

・おばあちゃんの家

自分の家と同じ敷地内にある家に住むおばあちゃんとのやり取りを書いたお話。このお話もまた、日常を淡々と書いている感じなんだけれど、やはり違和感というか、不思議な感じなんだよなあ~。

 

年月がたち、おばあちゃんの認知症がどんどん進行し、それとともにおばあちゃんは元気になっていくという…。私の祖母は両方とも認知症になったけど、母方の祖母も認知症になってからすごく元気になってったからわかるわ。人によってなのか、すごく元気になる人もいれば、もともとの性格からは想像つかないほど大人しくなる人(父方の祖母がそうだった)もいるよね。

 

誰か知らない人とおばあちゃんが話をしているというのが、ただ認知症だと思っていたけれど、次の話を読んで意味が理解できたわ。

 

 

・森の兄妹

兄のモリオは、妹のモリコを連れて歩いているうちに、びわの木のある家にたどり着く。モリオはびわの実を取りモリコと共に夢中になって食べ始める。最後の一個を食べようとした時、近くの小屋から「ぼくちゃん」と呼ぶ声を聞く…。

 

モリコっていうのは小学生のころからの私のあだ名だったので、読んだ時なんだかドキリとしましたw

おばあちゃんの家で書いたとおり、この「ぼくちゃん」と呼んでいるのが、前の話のおばあちゃんなわけです。

最初ぼやーっとして読んでいたので、前の話と関係があるってことに気づきませんでした滝汗ハートブレイク

 

クジャクって出てきて、「あれ?前の話でも…?」って思って気づきましたニコニコアセアセ

 

 

 

なんというか、むらさきスカートの女でも感じたけれど、淡々と話しが進んでいくのよね~ニコ

読みやすいスピードというか、日常という感じで。

でも、サクサクとあくまでも日常として書かれている内容が、「ん???」と感じるようなもので、読んでいくうちに「どういうこと…?」とか「(違和感)」ってなってくるんですよね~。

怖い!!!とかそういう感じまではいかないんですが、私の中で違和感とかザワザワを感じるお話を書く作家さんだな~というイメージがつきましたキョロキョロ雷(褒めています)

 

「こちらあみ子」がイチオシされているので、また今度読んでいみたいと思います本乙女のトキメキ