74冊目:消えていく日に | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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読んだ本の感想とたまーに日常( ᐛ )

消えていく日に

加藤千恵

2019/11/30

 

★ひとことまとめ★

失恋したときの胸の痛みを思い出します…

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【Amazon内容紹介】

ハマグリ、茄子、ミョウガ、トマト、そうめん、材料を買い込み冷蔵庫に詰める。そうか、今日は七夕だ――(「安全じゃない場所」)。
誕生日に大好きなバンドのライブ、そのチケットは彼がプレゼントしてくれて。あのときは、こんな誕生日がくるなんて思いもしなかった――(「ハグルマ」)。
クリスマス、卒業式、お正月……ひとりぼっちの記念日も悪くない、かも。短編の名手が贈る、切なくてままならない心情を鮮やかに掬いとる作品集。

 

 

【感想】

もう12月ですね!

街はクリスマスムードですね!いまもクリスマスメドレー聞きながら書いています◎

 

ちょくちょくブログでも書いていた、無視したり露骨に避けたりしていびりをしてきた会社のお局さんが11月末で退社(解雇)しましたニコ

解雇だから、辞めないといけないこと周りにおおっぴらに言えないのはわかるけれど、最終日くらいちゃんとみんなに挨拶だけでもすべきなんじゃないかな~と思いました…。

少なくとも、解雇された理由は勤務態度の悪さとかが理由だったわけだし、迷惑かけたことくらいみんなにひとことあってもよかったんじゃないかな~と、去り際にも悶々もやもや

まあもういいんですが。私は私はお客様のために頑張るだけ…キョロキョロ

 

久しぶりに加藤さんハート

 

・夏の飛び込み

両親を驚かせるために連絡無しに実家を訪れたところ、両親が旅行で留守だったため、両親が戻ってくる明日まで一人で過ごすこととなった亜耶子。

暇つぶしのために出かけたショッピングモールで中学時代の友人・貴恵に偶然再開し、彼女とお茶をしながら近況報告をし合う。話をしていくうちに、貴恵には32歳にして小学一年生の息子がおり、家も購入したということを知る。

「飛び込んだら、泳ぐしかなくなるでしょ?そういう感じ」で家を購入した彼女の話を聞き、亜耶子はある決断をする…。

 

いいないいな~ラブ

書いてあることは本当に共感できるなあ~

やる前からあれこれ不安になっていたら、やっぱり無理、って思って一歩進むのに躊躇しちゃうけれど、不安になる前に飛び込んでしまえばやるしかなくなる。

 

「飛び込んで、もがくみたいに泳ぎつづければいい。」(P26)

 

きっと結婚とか出産、子育てってそういうものなんだろうな~。もがいてもがいて、ある時ふと振り返って、大変だったけれどなんとかなるもんだな、ってあとから思うものなんじゃないかな~(結婚も出産もしたことないですが滝汗)

 

 

・安全じゃない場所

このお話はあらすじというよりも感想しか書けないんだけれど…

 

夫に好きな人ができ自分は家を出ていかなければならないということ…

母は行事ごとの料理にこだわる人だったので、七夕なので自分も気まぐれにそうめんなどを買い調理しようとしたときに見た、とっくに亡くなった母と夫についての会話をする夢…

なんかもう悲しすぎて泣きそうになったえーん

普通に生きているときのような、自然な会話というか、他愛もない夢だからこそ、起きたときの虚無感やばいえーん

 

夫はもう戻ることのない部屋で、一人っていうシチュエーションがもう胸が苦しいえーん

この本の中で一番切ないお話だったえーん

 

 

・エアポケット

自身の怠惰から、留年し友人たちと大学卒業ができなかった美也。自身の怠惰を甘えではなくエアポケットと思い続け、いまは気流が安定していないだけ、いつか時間や環境が変わるはずと思い続けたが、変わるはずもなかった。

大学に通い続けながら就職し、ようやく一人きりの9月の卒業を迎える。

 

「一瞬といっては大げさだけど、あっというまに過ぎ去ってしまった気がする。他の人よりも長くいたくせに。(中略)これから起こるかもしれない出来事を思っては、いくらでも胸を膨らませられた。まだ十代で、自分がいつか二十代になるのも、卒業して働くのも、理屈ではわかっていたけど、実感めいたものはまるでなかった。本当はわかっていなかったのだ。」(P64)

 

この一文読んで大学通ってた時の気持ちを思い出した…成人式ってどんなのだろう~って、英語の必修のときに思ったんだよね。(浪人して入学していた人が、成人式で実家帰ってて授業に出ていなかったから)

二十歳ってどんなかな~って色々考えていたけれど、もう二十代も終わるなんて…ショボーン

あっと言う間だったな…みんな結婚したり、実家に戻ったり、出会ったり別れたりいろんなことあったなあ…

 

 

・赤いプレゼント

運転免許証をコンビニのコピー機に置き忘れて、クレジットカードを不正に作られて高額請求が来るとかありそうでこわいゲッソリ

しかもそういうダメージ受けた時に「ねえ聞いてよ~」って言いたくても彼氏と別れたばかりとかだと余計にダメージが大きい…

「あ、そっか、別れたんだった…」みたいな…。。

 

「わたしのことを好きで、付き合いたいと思っている人なんて、たった今この世界には誰もいないのだな、と考えると、暗い気持ちになる。クライなんてもんじゃない、真っ暗だ。真っ暗。」(P80)

ほんとこんな感覚ショボーン

一人ぼっちだ…って思うよねショボーン

 

 

・返信を待たない

恋人がいても、ふと昔の恋人のこと思い出すこと、比べることあるよね。それが忘れられないくらいの恋だったらなおさら。

 

好きな人が自分に振り向いてくれない場合のほうが強く記憶に残る気がするんだよなあ。もしうまくいってたら、もしまた連絡がきたら、もしこの誘いを断らなかったら…って。

でも結局そういう無責任に人の気持ちを振り回す人よりも、寄り添ってくれて、少し不器用で抜けているけど素直な人のほうが絶対一緒にいて幸せになれるに決まってるから、そういう人たらしみたいな相手に振り回されている人は目を覚ましたほうが良い気がするキョロキョロ

 

「句読点をほとんど使わないメールを、中毒患者のように心待ちにしていた毎日が、温度を持って蘇るかのようで。」(P108)

「年月の積み重ねによって身につけたと感じていたものなんて、錯覚だったのだと突きつけられているかのようだった。」(P112)

好きで好きで仕方なかったけど、距離を置かれて終わることのなった相手から連絡きたら、そりゃ結婚してたとしても心臓をぐっと掴まれるような気持ちになるなあ。

もう連絡がきたって大丈夫~って思っていたとしても、絶対動揺しちゃうと思うな…

 

 

・消えていくものたち

ハロウィンの街なかを観察しているおばあさんのお話かと思っていたんだけれど、実はとっくに亡くなっていて、50年間街の移り変わりをずっと幽霊としてさまよい続けていたとは…ショボーン

自分の大切な人たちも亡くなって、当時好きだった人も生きていたら孫がいてもおかしくない年齢で…街も変わり続けて自分の生きていた頃とはとっくに変わってしまって…もし自分だったらって考えると切ない気持ちにえーん

 

「ここにいる人々は、いつかみんな死ぬ。必ず、例外なく。抱えている記憶も、ひとつ残らず、この世から消え去る。一瞬として同じものはない。なんと儚く、なんと美しいのだろうか。」(P140)

「誰かの分まで記憶しておいてあげたいが、失われるからこそ美しいのかもしれない。一日として同じ日はなく、一人として同じ人はいない。当たり前であると同時に、どんなに奇跡的なのかを、可能ならば、行きかう人たちすべてに訴えたいほどだ。わたしは失うまで気づけなかった。」(P142)

 

どんな平凡な日だとしても、1日として同じ日はないんだよね。

いつかこの平凡な日のことも「あのときはよかったな~」って思い出したりするんだろうなって思いながら毎日過ごしてはいるんだけどね。

特に、両親とかいつまで元気でいられるかわからないし、もしかしたら今日元気でも、明日急に病気とかで具合が悪くなることもあるかも知れないって思っている…

そんな事考えてて憂鬱にならないのか?って感じだけれど(実際憂鬱にもなる)、だからこそ毎日をあたりまえだと思わずに過ごせるえーん

 

 

・ハグルマ

2年付き合っていた彼氏の浮気現場を見てしまい、別れることになった奈未。21歳の誕生日は、好きなバンドのライブもなくなってしまい、歯車がうまく噛み合っていないように感じ始める。

せっかくの誕生日、自分がアクションを起こせばそれがまた歯車の動きに繋がるかもしれないと、行動する奈未だが…

 

自分に告白してきたけど振った相手が、もしかしたらまだ自分のこと好きなんじゃないか?って思うのもあるあるだし、けどすでにもう相手には別の恋人がいました、ってのもあるあるだよねキョロキョロ

 

「二年付き合っても、別れるときはあっけないのだなと思った。二人でエネルギーを費やし、積み重ねて固めていったものであっても、崩れるのは一瞬だ。」(P152)

「閉園ぎりぎりまで過ごしたディズニーランドは、ずっと夢のようだった。楽しい音楽とともに、光り輝いているパレードは、信じられないくらいきれいで、日本中のあらゆる願いを具現化しているみたいだった。」(P159)

これはまじで元カレを思い出しました…

たぶんもう誰と行ったとしても、あの日行ったディズニーランドでの1日を超えることはないんだろうな~。涙でるほど幸せだった。。

でも今は、自分が幸せを感じるよりも、相手に幸せだ~って感じてほしいかな。自分と一緒に行って、その日を忘れられない1日にして欲しい照れ そのために頑張ろうって思ってるニコニコ

 

 

・二十七歳

2年付き合った相手に別れを告げられるのってきついなあ。

あ、きっと別れるんだなってのも、2年も付き合ってれば言われなくてもわかるんだよな…。

 

「したい話は絶対これじゃないのにな、と私は思うが、浅田さんはもっと思っているに違うない。」(P182)

「あのとき、わたしは浅田さんのことを何も知らなくて、好きでもなんでもなかった。今、わたしは浅田さんのことをたくさん知っていて、とても好きだ。だけどもう終わりにしなくてはならない。これから終わるんじゃなくて、また始まるんだったらいいのに。」(P183)

「つま先が一瞬にして冷えていくのを感じる。さっきお風呂に入ったばかりなのに。」(P184)

別れ話された時同じことおもったわハートブレイク

 

「『聞こえてる?』『聞こえてるよ』」(P185)

この、別れ話とか電話で無言続いたときのこの流れわかる…。聞こえてるけど「うん」でも「わかった」でもないしな~って思って黙ってると聞かれる感じ。

 

「『え、それってプロポーズ?』『どうだろうなー』いくらでも浸れそうで、そして浸れば浸るほど、浅田さんにふられてしまったという事実を忘れてしまいそうで、怖かった。」(P190)

別れたあとに思い出すと、ほんとバカみたいだよな~って思っちゃう会話だよね。期待して、よろこんで、ほんとになればいいなって思ったりもしたけど、実際はそうならなかったな~。

 

 

・新しい干支

ルームシェアしてた友達が、彼と同棲するからってルームシェア解消ってちょっとさみしいなショボーン

そして自分は彼氏と別れるという…

なんていうか、彼に友達を取られた気持ちがしちゃうかな私はショボーン

嫉妬なのかな~、でも、ずっと続いていくと思っていた関係(このお話ではルームシェア)が急に終わっちゃうのは寂しいなあ~。

 

 

 

加藤さんのお話は切ないお話が多くて、こんな気持ち感じたなあ~って内容が、共感できる文章の書き方で書かれているから自分と重ねて読んでしまうえーん

 

年末に向けて、80冊までは最低でも読みたいなっ本

あと1ヶ月ガシガシ読みます~グッ