50冊目:ナラタージュ | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

読んだ本の感想とたまーに日常( ᐛ )

ナラタージュ

島本理生

2019/08/10

 

★ひとことまとめ★

恋してはいけない人に恋したことがある人は共感できるのではないでしょうか…

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【内容紹介】

お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある―大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉は―。早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。

 

 

【感想】

最近はちまちまナラタージュを読みながら、夏なのでホラー作品をAmazonプライムビデオで見てましたゲッソリ

・トリハダ2

トリハダは相変わらず怖かった…1は映画館で見に行ったんですが、2もあったとは知らず、久しぶりのトリハダでしたゲッソリ

幽霊は出てこない、一番怖いのは人間…

・仄暗い水の底から

これは有名ですよね!今更ですが見ました。いや~…あんな水びっしゃびしゃな部屋に住みたくない。。そして美津子ちゃんはただただ可哀想だ…。受水槽の清掃業者ずさんだな…。

小説が原作ってことも知らなかったんですが、短編なんですね。本のタイトルが「仄暗い水の底から」で該当するお話のタイトルは「浮遊する水」ってのなんだよね。今度読んでみようと思いました!

・貞子VS伽椰子

これはつまらなかった!!主人公がへーきへーきみたいに再生したビデオを見て死んだ友達(佐津川愛美さんはトリハダにも出てて好きハート)、娘が勝手に伽椰子んちに行ったせいで助けに入るも無残に殺される両親、助けを頼んでいる側なのに霊媒師にキレ気味な主人公、結局役に立たない霊媒師、封印は全く無意味で死に損な登場人物たち…。

VSって書いてあるけど全然戦わないしな…伽椰子はしがみついて引きずる、貞子は髪の毛(貞子が結局激つよ)で全然バトル感ない。。。

てか貞子が何使ってる!?ってくらい髪サラサラなんだよなあ…

貞子シリーズは全部見ているので見ないと気がすまない!!ってくらいの人にしか見る価値はないのでは…。

 

 

 はい、雑談はこの辺にしておいて本の感想です。

ナラタージュは前回読んだ夏の裁断に比べればまだ共感できる作品でした。

ちなみにナラタージュとは、「映画などで、ある人物の語りや回想によって過去を再現する手法」だそうです。

 

 

本のあらすじは、

高校時代クラスメイトからいじめられていた泉、死ぬことを決心したが、そのときに救ってくれたのが演劇部の顧問の葉山(先生)。彼から彼が抱えている辛い過去を聞き、今度は自分が彼を支えたいと思い、卒業後も恋心を持ち続ける。

そんなときに、葉山から演劇部の後輩の舞台に助っ人として参加して欲しいと相談を受け、演劇部時代の友人らとともに舞台に向けた練習に参加をする。

彼への恋心を思い出しつつも彼は決して手に入れることはできないことを悟り、同じく演劇練習に参加している小野と付き合い始める。

しかし、葉山への気持ちを断ち切りきれない泉を見て、徐々に泉に対する小野の態度が変わっていく。

そんなある日、葉山から演劇部の後輩の柚子が飛び降り自殺を図り、病院に運ばれたという電話が鳴る。憔悴する葉山を見て、小野に別れを告げ、葉山に寄り添うことを選択する泉。

 

 

なんかまあここまでは読めた。

回りくどいしなんでここまで葉山に執着するのかは私は理解できかねるけど、まだ全然恋愛をしていなくて、頼り頼られることを恋愛と思ってしまうような(共依存的な)恋愛経験値ならば、葉山みたいな人を思い続けてしまうのも仕方ないのかな?

 

でもねえ、問題はその後よ…

柚子がレイプされて心を病んでしまい、結局助からなかった=死んでしまったくだり…正直柚子の不幸話も、新堂がそのことで責任を感じたのかその後連絡が取れなくなったこと、親友だった志緒とも疎遠になったこと、先生は結局奥さんと寄りを戻すから最後に先生と寝ること…そんでもって会社の男性との結婚…なんか最後の最後に色々てんこ盛りすぎて…。

そりゃ高校時代の友人で大学も違う、就職先も違えば疎遠にもなりますが、あんなに親密な感じだったのに急に疎遠になりすぎ…展開が早い。

最後の最後の十数ページで急にまとめ始めた感じ。

 

思い続けても見返りは決して得られない恋愛をする苦しさは伝わってくる。どこかでけじめをつけて、前を向かないといけないってのもわかる。

けど、相手がメンヘラすぎるんだよ…。高校生相手にそこまで自分の苦しみを共有するなよ…。俺のせいだ、俺のせいで、ばかりの男で、にもかかわらず泉のことも君のことが好きだみたいな。

究極の片思いみたいに苦しく綺麗に書いてるけれど、結局は不倫ですからねまとめると。

男としてもどうかと思いけれど、生徒に正しい道を示す教師としても最悪だと思うよ。

奥さんの苦しみをわかってあげられず助けられなかったことを後悔しているのに、その相談相手に今度は感情移入してしまい、さらに勝手に苦しみを増やす葉山をどうしても好きになれない。泉も言ってたけど、自分が一番かわいくて、人に甘えてるだけなんだよなあ。

 

 

小野の肩持つわけでもないけれど、もうふっきれたみたいに言ってるけど彼女が明らかに相手のことをまだ考えてるな~ってのが伝わってきて、挙げ句夜中に電話もしていて、しかもそのことも隠してた(やましいことがなかったからだけど)となると、不安で不安で仕方なくなる気持ちはわかるよ。

どうにかして繋ぎ止めておきたいと思ってしまう気持ちもわかる。その後取った行動が良いことだとは思わないけれど。

 

 

葉山は自分の心の弱さから一人の女の子の、本来であれば楽しく幸せな恋愛ができる時間を奪ったわけだし、泉は泉で葉山との恋が一番思い出深いものとして心のなかに大事にしまっている感じがするし…

もう一度言うけれど、どんなに美しく書いていても不倫。葉山は奥さんの気持ちに気づけず後悔したはずなのに、泉を好きになることでもう一度奥さんを裏切ることになっているし。

結局どんなに奥さんを大事にするって言っても、泉のことが忘れられないみたいだし、そんなだと遅かれ早かれ奥さんと結局だめになるんじゃないんですかね!

 

小説相手に辛辣になってしまった。島本さんが合わないのかわからないけれど、読んでいて登場人物たちにイライラしてきちゃうんだよね…。

読み終わっても私は「はあ…そうですか…」みたいな気持ちにしかならないんだわ…ショボーン

 

 

まだ読んでいないファーストラブはどうなんでしょうか…ニコ