48冊目:女の子は、明日も。 | 【読書感想文Blog】ネタバレ注意⚠

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女の子は、明日も。

飛鳥井千砂

2019/07/26

 

★ひとことまとめ★

何歳になっても女の子なんだよなあ~

 

 

↓以下ネタバレ含みます↓

作品読みたい方は見ないほうがいいかも

 

 

 

【内容紹介】

25万部を超える「タイニータイニーハッピー」など、現代の女性のリアルな自意識と希望を描き続けてきた著者の、集大成。 
14年ぶりに再会した四人の女性達。かつての"仲間"は今日の"敵"……。 
既婚者の男を妻子から略奪し結婚した麻里子。営業部での成績は良かったのに編集部では企画が落ち続ける女性誌編集者・悠希。裕福とはいえない暮らしをしながらもあてのない不妊治療を始めた、マッサージ師の仁美。 売れはじめた途端に周りからの嫉妬にさらされる翻訳者・理央。 
30代女性のプライドと思惑が交錯し、生活や仕事、恋愛や体の問題に振り回されながら、確かな光を得るまでを描いた。 
欲望の輪から自由になれる、感涙必死の物語。

 

 

【感想】

Amazonの内容紹介で「感涙必須」とありますが、感涙はしませんでした目アセアセ

 

高校時代の同級生、満里子・悠希・仁美・理央。

4人とも社会人になり、ある時満里子が読んでいた雑誌に理央が掲載されていて、どうしても理央と連絡が取りたくなった満里子は雑誌編集部に連絡をする。

その雑誌編集部では偶然にも悠希が働いており、それをきっかけに仁美も交えて4人で食事会を開くことに。

再会したことで、高校時代とは違った感情、仕事だったり、恋愛・結婚、金銭的なこと、健康に関することなど、を抱き、それぞれが葛藤、乗り越えていくお話。

 

・女の子は、あの日も。(an idol of girlfriends.)

・女の子は、誰でも。(My prince is here now.)

・女の子は、いつでも。(to lose is to win.)

・女の子は、明日も。(I can't do ito alone.)

 

の4つのお話で構成されていて、それぞれ

満里子、悠希、仁美、理央のお話。

 

親が離婚し、高校時代は何も希望も持てず周囲とも距離を置いていた満里子。美人だったため息を押し殺していても目立ってしまい、多くの女子から嫌われていた。

社会人になり、派遣で病院の受付をすることになり、そこのクリニックの医師と不倫、略奪婚をする。夫と元嫁の間には子供がいるため、自分との子供は作れないと言われてしまう。

 

高校のころからどこのグループに属しているわけではなかったが、リーダー的存在で生徒会やクラス委員をやっていた悠希。社会人になり出版社の編集部に努め、女性だからと周りからなめられないように、生理痛がひどくても周りにはその素振りも見せず、年下の夫にも甘えることなく黙々と働き続ける。

 

高校時代余り目立つことはないが、人当たりの良かった仁美。社会人になり、マッサージサロンで働きつつ産婦人科に通い、不妊治療を行う。夫との不妊治療の方向性の違いや、周りの妊娠報告に悩まされる。

 

父親の仕事の都合で小・中学生時代をほとんど海外で過ごした理央。天真爛漫な性格で、高校時代は周りから一目置かれ、目立っていた。

社会人になり、アメリカのファンタジー小説を翻訳したことをきっかけに翻訳家として活動をする。自分のやりたい仕事に支障が出ては困るため、なかなか子宮筋腫の手術ができずにいる。

 

 

それぞれの高校時代と現在はこんな感じなんだけれど、

もともとこの作品が雑誌の「GINGER L.」に連載されていたからか、婦人科系の病気にまつわる話がほとんどなんだよね。

だから雑誌を通して、雑誌読者の方への婦人科への検診の啓蒙?がテーマとしてあるのかなと個人的に感じたなあキョロキョロ

 

私は結婚も妊娠も全く予定もないので、彼女たちの気持ちに同感というわけではないけれど、高校時代と社会人になってからだとお互いの立場も違うし、それに従って考える方も変わってしまう点については同感。

結婚したり出産した友達とは今ももちろん友達だけれど、高校時代のようなワイワイはできない。独身の友達同士では数ヶ月に1回食事会したり旅行したりしているけれど、結婚していたり子供のいる友達はなかなか声かけづらいし、話す内容も変わってくる。

独身の友達同士だと仕事バリバリ系が多いから仕事の話やこれからの人生の話になるけれど、結婚した友達とはそういう話はなかなかできないし、わかってもらえないしねえショボーン

高校時代の、なにも考えずにワイワイできていたあの頃が懐かしく思うこともある。

 

ちなみに話自体は少し読みづらかったかなという感想です。どうしてそういう感想になったのかなと自分で考えてみたけれど、おそらく誰目線で書かれているのかがたまにわからなくなるからかな?

話ごとに主人公が変わるから、もちろんそれぞれの主人公目線で話が進んでいくんだけれど、仁美の話で仁美が主人公なのに「仁美は声をあげた」や「仁美は○○だからだ」みたいな、第三者視点の説明が入ったりするからすこし違和感を感じる。第三者視点で説明が入ったり、仁美視点の語り方が混ざるから違和感。統一されていないという感じかなあ?

 

とくに「?」となったのは、理央の話で、理央がしゃがみこんだときに仁美が駆け寄って来るシーンで「自分もしゃがんで」という表現が出てきて、話の流れを読めば仁美がしゃがんだということはわかるんだけれど、理央視点の話で進んでいるのに「自分」というワードがでると一体どっちだ?と困惑すると言うか。

視点がころころ変わるんだよね。そこが少し読みづらかった。

 

話自体はアラサー女性には「うんうん」と思える内容で、彼女たちと近い状況の人(結婚して妊活中、妊娠中とか)は読んでいて共感できる本だと思います。

私は状況が少し違うから共感はできなかったけれど…ニコ本