女という生きもの
益田ミリ
2018/10/18
★ひとことまとめ★
アラサー未婚女のよき理解者という感じ。
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介
15年ぶりの同窓会。わたし以外は、
全員、お母さん。
だけど、その顔は取り外すことができて、
外してしまえば、ひとりひとりが
40代になった女の人たち。
誰にだって自分の人生があり、
ただひとりの「わたし」である。
……益田ミリがエッセイと漫画で描くわたしたちの話。
【感想】
こちらも王様のブランチの本に紹介されていた本がなかったので、益田ミリさんの別の本を◎
わたしも結婚していないし、年々若さも薄れてきて、生きやすくもなったけれど、生きづらくもなってきてるしな~って気持ちがあって、この本は、うんうん、そうそうって思えるようなお話なんだよね。
特に私もそうだって思ったのは、
「高校生の頃、なにかで目にしたアンケート結果で、夫がしてくれる家事のトップが「ゴミ出し」だったことにびっくりした。ゴミ出しって、ゴミを出すこと?あれって家事だったんだと、拍子抜けした覚えがある」(P33)
これ、ほんとにそうそうって思った。ゴミ捨てって家事か?当たり前のことじゃないのか?って思ってた。
あとは、
「そのとき、わたしは重いものを持ち上げ、棚にのせたのだった。(中略)男の人と一緒だったので、頼めば代わりにやってもらえたのだ。
でも、試したらできたので、頼る必要もない。できなかったらやってもらっていた。それだけのことである。(中略)
「ああいうときは、持てないって言ったほうが女子力があがりますよ」うん、知ってる。さんざん知ってる。女友達がその手のパターンを悪用しているところを何度も目撃してきたし、さわたしだって彼女たちに目撃されているはず。
(中略)わたしはあのとき、軽く賭けていたのだった。できない、持てない、やってください、と言わなかったわたしのことを、「いいな」と思ってくれる男の人ならいいなあと、ほんの少し思っていたのである。」(P89)
ほんとそう。小手先のモテ術なんてさ、いくらでもできるんだけど、そんなのに左右されない人だったらいいなって、そういう気持ち。
もはやモテ術でもないのか?持てない~できない~っていうのは、男の人に対するマナーなのか?そう思えばいいんだろうか。
あとは、
「かっこいい人と付き合ったことがある。昔の話である。わたしは有頂天だった。待ち合わせの喫茶店のドアを開けたとき、彼がタバコを吸いつつ、くつろいでいる姿を確認すると、そばに行くのがもったいなかった。
(中略)かっこいい人と付き合っていると、自分までもがとてもきれいな女になったように錯覚した。もちろんそれは、すぐに剥がれてしまうメッキのような自信だった。
本当は、いつも彼を横取りされないかとヒヤヒヤ。彼に言い寄ってくる女の子たちの「いたらぬ点」を、それとなく彼に吹き込むことがクセのようになっていた。
ふられたときは悲しくて悔しかったけれど、時間がたてば、過度なやきもちをやかなくてよかったことが身軽だった。
今でも街で、かっこいい男の子と付き合っている普通の女の子の組み合わせを見かけると目が離せなくなる。
彼女もまた、ヒヤヒヤしているに違いない。でも、ヒヤヒヤするだけの楽しみもある男前の彼氏なんだから、それはそれでいい思い出になるんだよなあと懐かしい。」(P138)
ほんとこれ。いまはとてもいい思い出。見ているだけで幸せだったなあ。遠くから眺めているだけで心が満たされた感じ。
それと同時に、自分でいいんだろうか、自分は釣り合ってるのかなってヒヤヒヤもしてたなあ。
そんな気持ちにならない人がいいな。いつでも安心できる人がいいわ。
女って難しいよなあ。若いときは若い時で、自分の美醜をまわりと比べたりして悩んで、年をとればとったで、BBAとか、その年でとか、いろいろ言われるわけでしょう。働いてればお局的扱いになってさ。結婚してたとしても、子供がいなかったら子供はとかしつこく言われたりするわけで。難しいよね。
でもまあ、女に産まれたんだから、そこは受け入れて生きていくしかないよなあ。