なんにもうまくいかないわ
平安寿子
★ひとことまとめ★
仕事に恋愛に生きる志津子に感情移入しちゃう!
↓以下ネタバレ含みます↓
作品読みたい方は見ないほうがいいかも
【Amazon内容紹介】
むかし負け犬、いまアラフォー。そのまっただなかの並河志津子。子なしシングル、恋多きプチ・ゴージャスな独身生活を楽しみつつ、「女のタイムリミット」におびえる迷える女。「なんにもうまくいかない、それが人生なのよ」とうそぶいてはみたものの、揺れる想いはかくせない。怒って泣いて、ため息ついてアハハと笑って…。Ah~どうなるあたし?
【感想】
またまたまたまた平さんです~!
どのお話にも、恋多き独身貴族の並河志津子がなんらかの形で出てくる。(亭主、差し上げます、以外?)
42歳、独身、仕事に生きる女。いろんな男とのロマンス。若い車のディーラー、美術評論家、小さな会社の社長、税理士…志津子は仕事のできるキャリアウーマンなのに、あけすけで、さっぱりした感じ(いや、こってりか?)がきっと男性からしたら一緒にいて楽しいんだろうなあ。でも、令子が言った「あんたのは、激しすぎるのよ。結婚って生活だもの。お互いのエネルギーを相手のためだけに使ってたら、そりゃ、生活はできないわ。」って言葉通り、楽しいけれど、落ち着けるとか安心できるかっていったら別だと思う。恋愛には向いていても、結婚はやっぱり安定とか、この人といたら安心できるとかがアピールできないと難しいよな…。
特に税理士の連とのお話はちょびっと切なくなったかな。なんていうか、タイミングってあるよね…。もしもあのときこうしていれば…って思うことも、きっとあったよね…。
自分は今の歳でもう結婚できないのかな~恋愛もしないのかもって思っているけれど、志津子を見ているとまだまだだなって思えた。仕事も恋愛も、別に期限なんてないんだから、自分のやりたいようにすれば良くて。結婚したり出産した人たちとは違う道を歩むわけだから、比べて悩んだり落ち込んだりすることもあると思うけれど、人は人、自分は自分はだしね。結婚、出産しなかったぶん、自分が満足できるような経験ができていれば、それでいいんじゃないかな?とも感じるようになった。
でも、やっぱり、結婚、出産は経験してみたいな~。親になる気持ちを自分も実感してみたい。