腐朽対策②/漏水対策を考える | エムズアソシエイツ施主様ブログ

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岐阜の工務店エムズアソシエイツで建てる家づくり。
H様ブログです。

こんばんはプリンです。

 

前回までの「腐朽対策/結露対策」の話につづいて、

今回は「腐朽対策/漏水対策」の話を書きたいと思います。

 

「結露」と同様に、

「漏水」も構造材の腐朽につながります。

 

そのため、

「漏水」についても是非とも避けたいところです。

 

住宅の様々なリスクに関していえることですが、

「リスクをゼロにする」

ことは難しいと思いますので、

「できるだけ確率を減らすためにできることをやっておく」

ことが大切ではないかと思い、

調べたことを基に私たちは以下のように考えました。

 

「漏水対策」については、

外壁と屋根の2つの点でまとめてみました。

 

 

外壁の漏水対策

 

・一次防水となる外壁材は、

 窯業系サイディングなどのシーリングの劣化が

 漏水リスクにつながるらしいので、

 シーリングが必要な外壁は避ける。

 (好みの問題と、

  外壁の防火規制の問題になりますが、

  塗り壁、板張り、ガルバリウム鋼板、

  あたりが選択肢になると思いました。

  シーリングを使わない外壁であれば

  漏水リスクを下げることができるのかな、と)

 

・二次防水となる透湿防水シートは、

 外壁から侵入した雨水の壁体内への侵入を防ぐため、

 耐久性の高い透湿防水シートを使用する。

 

・施工中に透湿防水シートが傷つくことは

 ある程度は避けられないため、

 外壁材を張る前に傷をすべて防水テープなどで

 しっかり塞ぐ。

 

・屋根と外壁の取り合いからの漏水リスクを避けるため、

 雨仕舞いできるようにしっかり軒を出す。

 

・サッシまわりからの漏水リスクが高いことから、

 サッシまわりの防水施工をしっかり行っている

 工務店に依頼する。

 

・配線などの透湿防水シート貫通部についても、

 防水施工をしっかり行っている

 工務店に依頼する。

 

・防水テープが下から順番に貼られているなど、

 防水施工の基本がしっかり行われている

 工務店に依頼する。

 

※最後の3つについては、

 構造見学会などに参加して確認できると

 安心して依頼できるのでは? と思いました。

 

 

屋根の漏水対策

 

・一次防水となる屋根材は、

 耐久性があり、漏水リスクの低い

 ガルバリウム鋼板を使用する。

 (耐久性という点では瓦のほうが! と思いましたが、

  屋根の重さ、好み、

  などの点で私たちはガルバが良いなと思いました)

 

・二次防水となるルーフィングは、

 屋根材の下に侵入した雨水を防ぐため、

 耐久性の高いルーフィングを使用する。

 

・ルーフィングは、屋根の下側から上側の順で貼る。

 (こちらもテープのとめ方同様に基本なのだと思いますが)

 

・陸屋根は雨水がたまりやすいことから、

 漏水リスクを減らすため、陸屋根にはしない。

 

・雨水が流れやすいように、

 ある程度勾配のある屋根とする。

 

・漏水リスクを減らすため、

 屋根形状を複雑にしない(できるだけ谷部をつくらない)。

 できれば、最も漏水リスクが低いといわれている

 シンプルな切妻屋根とする。

 

・漏水リスクを減らすため、天窓(トップライト)は設けない。

 

・軒先での毛細管現象によって、

 野地板が濡れるのを防ぐため、

 毛細管現象を防ぐことができる段付き唐草などを使用する。

 

 

エムズさんの漏水対策

 

エムズアソシエイツ(以下、エムズさん)については、

「漏水対策」に関しても

以下のようなところで安心できると思いました。

 

一次防水の屋根材や外壁材

外壁材は「塗り壁」「ガルバリウム鋼板」、

希望に応じて「杉板」「焼き杉」など、

屋根材は「ガルバリウム鋼板」で

穴あき保証25年、塗膜保証15年のもの、

になりますので、安心できると思いました。

 

二次防水の透湿防水シートとルーフィング

以前のブログで書いた内容になりますが、

透湿防水シートとルーフィングは

標準で以下のものを使用されていますので、

こちらも安心できると思いました。

 

透湿防水シートは、

デュポンのタイベック シルバー

 

ルーフィングは、

「セーレンのルーフラミテクトEX」

(※オプションでさらに耐久性の高いものも選べます)

 

ルーフィングの貼り方

上棟の際にルーフィングを貼るところを

見学させていただきました。

 

重ね代をしっかりとりつつ、

テープのとめ方同様に

しっかり下から上への順番で

貼っていただいていました。

 

以下の図のように

ルーフィングを上から順番に貼ってしまうと、

雨水が屋根材から侵入した際に

下に貼ったルーフィングの中に

雨水が入ってしまうリスクがあります。

 

●ルーフィングの間違った貼り方

 

そのため、

ルーフィングを下から順番に貼ることで、

雨水が屋根材から侵入した際に

下に貼ったルーフィングの中に

雨水が入ってしまうリスクを回避できる、

ということのようです。

 

●ルーフィングの正しい貼り方

 

当たり前のことなのだと思いますが、

見えなくなるところの施工も、

基本に忠実にしっかりやっていただけているのは、

やはり本当に安心だと思いました。

 

防水テープの貼り方

以前のブログで書いた内容になりますが、

構造見学会に参加させていただいた際、

テープの貼り方も何棟も見させていただきました。

 

どの家でも、

上から流れてきた水がテープの下に入らないように、

テープが下から順番にキッチリ貼られていました。

 

ルーフィング同様、

見えないところでも

こうした基本をしっかりやっていただけるのは

本当に安心感があると思います。

 

●テープの貼り方

 

サッシまわりの防水対策

以前のブログで書いた内容になりますが、

構造見学会に参加させていただいた際、

漏水リスクの高いサッシまわりについても

見させていただきました。

 

見学させていただいたどの家も、

防水施工をキッチリされているように見えましたので、

安心して依頼できると思いました。

 

実際に私たちの家の施工においても、

しっかりサッシまわりの防水施工をしていただいており、

エムズさんに依頼して本当に良かったと思いました。

 

現場で直接大工さんにもお伝えしましたが、

本当に大工さんが丁寧に施工を進めていただいており、

安心ですし、本当にありがたいです。

 

透湿防水シートを貫通する部分の防水施工

もうここまでくると一つ一つ挙げなくても……

という気にもなってきますが、

あと少しなので最後まで。

 

透湿防水シートを貫通する部分についても、

しっかり防水施工していただけますので、

こちらも安心です。

 

●透湿防水シート貫通部分の防水処理

 

透湿防水シートの破れ

透湿防水シーについては、

施工の際にある程度傷ついてしまうのは

避けがたいことだと思います。

 

そこで大事なのが

その後の傷のケアだと思います。

(穴が空いているとそこからの漏水リスクがありますので)

 

まず、

そもそも傷が多すぎるのは問題外だと思いますが、

エムズさんは傷の数が少なく

施工がとても丁寧だと思いました。

 

肝心の傷についても、

防水テープで一つ一つ丁寧に補修されていましたので、

見えなくなるところのこうした施工も

とても安心感があると思います。

 

●透湿防水シートの補修

 

軒先の毛細管現象への対策

打ち合わせ議事録を調べるのが大変だったので

記憶での話になりますが……

 

打ち合わせの際に

唐草について確認させていただいた際、

エムズさんは毛細管現象を防ぐ唐草を使用している

という話を聞き、

「安心ですねー」と話した記憶があります。

 

ですので、

軒先の毛細管現象から野地板を守ることについても

対策はOKだと思います。

 

 

最後に

 

エムズの松原社長が以下のブログの

最後のほうで書かれていますが、

漏水事故は本当に怖いと思います。

 

▷「会社の在り方とは・・・・?

(2024.01.13のブログになります)

 

漏水事故は本当に怖いですが、

不安のある施工をされている会社が少なからずある

というのも、事実だと思います。

 

そのため、

依頼先を選ぶにあたっては、

キチンと防水施工を行える工務店に依頼することが

とても大切だと考えました。

 

そういう意味では、

構造見学会を開催していて、

こうした防水施工についても

実際の施工を見せていただける工務店さんは

信頼できるのではないかなーと思います。

 

今回ブログを書きながら、

エムズさんに依頼して良かったと

改めて思ったしだいです。

 

今回は以上になります。

 

【参考文献】

◉飯塚豊『ぜんぶ絵でわかる①木造住宅』エクスナレッジ、2022年

 

◉住まいの屋根換気壁通気研究会編『住まいの耐久性 大百科事典Ⅰ』カナリアコミュニケーションズ、2019年

◉住まいの屋根換気壁通気研究会編『住まいの耐久性 大百科事典Ⅱ』カナリアコミュニケーションズ、2021年

 

◉日経ホームビルダー編『健康被害と腐朽を防げ! 100の失敗に学ぶ結露完全解決』日経BP社、2019年