工務店未来会議 | エムズアソシエイツ施主様ブログ

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岐阜の工務店エムズアソシエイツで建てる家づくり。
H様ブログです。

こんばんはプリンです。

 

12月はなんやかんやと忙しくて、

気がつけば2023年もあと少しですね。

 

今回は11月15日(水) 〜17日(金)に開催された、

新建ハウジング主催「工務店未来会議

について書きたいと思います。

 

工務店や建材メーカーなど作り手側のイベントですが、

一般の人も配信を見ることが可能でした。

 

見逃し配信を見るため事前に登録しておいたので、

期限になる前に急いで気になる議事を視聴しました。

 

「リフォーム事業の課題解決と『成功の方程式』」

「DXで実現 工務店の受注イノベーション」

「緊急提言 工務店集客の新常識と実践手法」

 

といった議事はパスして、

 

「メディアディスカッション 

 住宅系メディアが見つめる家づくり×工務店の近未来」

「パッシブデザインのその先を考える シン・エコハウス」

「Live Stream Forum 2023+ ミライの住まいを考える」

「ひとを活かすこれからの工務店経営」

「愛着から始まるロングライフデザイン

 ~WE LOVE THIS HOUSE~」

「アーキテクトビルダーが実践する 

 家づくりの不易流行【本質と挑戦】」

「特別分科会①工務店設計の未来を語る【前編】」

「特別分科会①工務店設計の未来を語る【後編】」

「特別分科会②工務店のエコハウス

 設計&経営のメソッドのこれから」

 

を視聴させていただきました。

 

業界のトップランナーの方々が登壇されており、

様々なテーマが話されていましたが、

このブログではその中で特に興味をひかれた点を

いくつかピックアップして書きたいと思います。

 

 

1.工務店の情報発信(メディア戦略)

 

1つ目は、「工務店の情報発信」について。

主にオーガニックスタジオの相模社長の話を

大変興味深く聞かせていただいたのですが、

相模社長の実体験から、

これからの工務店のメデイア戦略としては、

「SNS、YouTube、メルマガなどを通じた情報発信による

 認知度の上昇や集客が大切」

「情報発信が工務店のファンをつくり、

 それが受注にもつながっていく」

「前提としては、

 お客様も調べる人が増えてきているから

 情報を盛ってもダメで、

 裏付けられた実力がないと相手にされない」

「オーナーのコミュニティをつくっていくことも大事」

といったことがポイントとして語られていたように思います。

 

これらの話は当然、

「対工務店」として語られていたわけですが、

施主側の視点で考えた場合、

「メディア戦略をしっかりやれている工務店」というのは、

これからの時代を生き残っていける

良い工務店の要件の1つになるのかなと、

セッションを聞いていて思いました。

 

私たち自身の家づくりのプロセスを振り返ると、

依頼先を探す最中はやることがいっぱいで、

工務店の視点から物事を考えてみる

ということまではほとんどやれていなかったように思いますが、

こうした工務店の視点で物事を考えることも、

依頼先の工務店を選ぶためには役立つ視点だったかも、

と思いました。

 

家づくりをしてきた中では、

エムズアソシエイツ(以下、エムズさん)はもちろん、

他県の工務店さんも含めて

様々な工務店さんの情報発信から勉強させていただきましたが、

素晴らしい工務店さんは

情報発信をすごくしっかりされているなーと思いましたので、

このセッションを聞いていて深く頷きました。

 

情報発信の中身まで見なくても、

会社のHPが見やすい、

頻繁に情報が更新されている、

デザイン的にもこだわってつくられている、

といったポイントなどは、

ぱっと見ですぐに良し悪しがわかりますよね。

(たまに、デザイン的には……と感じられても、

 情報発信の中身は滅茶苦茶レベルが高い、

 というところもあったりしますけれども)

 

エムズさんについていえば、

SNS、施工事例などの情報発信を多くされていて、

ブランディングやファンづくりも

積極的に行なっているように思いますし、

OB会やエムズカフェなど、

オーナー同士やオーナーと新規顧客とのつながりも

積極的につくられていると思います。

また、HPは見やすくつくられており、

デザイン的にもこだわられています。

 

エムズアソシエイツの松原社長は、

「100年先へ続く組織をつくるため」

という話をスタッフブログでも書かれていますが、

その一環としてメディア戦略にも取り組まれている

ということだと思います。

施主としては、

依頼先の工務店にはずっと存続してほしいですので、

こうした視点で考えると、

エムズさんは依頼先としてとても頼もしいのではないかな、

と思います。

(もちろん、メディア戦略の前に、

 良い家をつくっているということが

 前提としてあるわけですけれども)

 

 

2.工務店経営

 

2つ目は、「工務店経営」について。

鹿児島・シンケンの迫社長、

奈良・楓工務店の田尻社長、

茨城・柴木材店の柴社長、

のセッションで、

「ひとをどういかすか、どう活躍してもらうか」

「そのために社員にどのように関わっているのか、

 どのように仕組みづくりをしているのか」

などといった話は、

まず、家づくりという話を傍に置いておいて、

自分の「仕事」のことを考えながら、

とても勉強になるなーと思って視聴させていただきました。

具体的な実践を通じた話はとても説得力があり、

良い外部研修を受けているかのようなひと時でした。

 

また、このセッションの話を聞きながら、

エムズさんについて以前から感じていたことが

思い起こされました。

 

松原社長のブログの端々からは、

「(突出した個の力に頼るのではなく)

 常に情報共有をし、

 組織として高いパフォーマンスが発揮できるように

 マネジメントしていく」

という強い意思が感じられます。

(※個人的な感想です)

どのような仕事でもそうだと思いますが、

プレーヤーとしては、

「他の誰よりも優れた仕事をしたい」

という気持ちが大切ですが、

一方で、マネージャーの視点としては、

「個人の能力は存分に発揮してほしいけれども、

 一方で、個人の能力に依存するのではなく、

 組織として常に高いパフォーマンスが発揮できるように

 マネジメントしていく」

と考える必要があります。

上記3社長のセッションを聞いていて、

いかに組織として成長していくかという

マネージャー的な部分に心を砕かれているのだな、

と感じることが多かったですが、

それはエムズアソシエイツの

松原社長のブログを拝見させていただく中でも

感じることだなーと思いました。

 

家づくりをしてきたなかでは、

社長がマネージャーとトッププレーヤーを兼ねていて

社長の個の力が大きいと感じる工務店さんが多かった

という印象が強いです。

そんな中で、

マネージャーとプレーヤーの役割が明確に分かれていて、

組織として高いパフォーマンスを発揮していくために

社長がしっかりマネジメントされているエムズさんは、

私が実際に見てきた工務店の中では

かなり特徴があると思っていて、

まさにこの議事のメインテーマである

「会社経営」という部分で信頼できるなーと思っていましたが、

今回の工務店未来会議のセッションを見て

その思いがより強まりました。

 

そういえば、工務店未来会議の特別分科会で

建築家の伊礼智さん×飯塚豊さんの対談がありましたが、

その対談のなかでも、

基本的には経営者は経営に専念したほうがうまくいく、

(鹿児島のシンケンさんはちょっと例外)

といったような話をされていました。

 

最後まとめますと、

前述したことと重複しますが、

施主になるのであれば、

依頼先の工務店さんには

ずっと存続していただきたいということは

誰もが思うところですので、

実際に建てている家の良し悪しはもちろんですが、

未来を見据えた組織づくりをされているのか

といったところも、

(外部の人間としては伺い知ることしかできませんが)

大事なところかなーと思います。

 

 

3.工務店がこれからどうなっていくのか

 

興味深かった話の3つ目は、

「工務店がこれからどうなっていくのか」について。

 

素人の頭なので理解が間違っているかもしれませんが、

話のおおよそのアウトラインは、

 

「『新築の着工棟数が右肩下がりの状況』

 『インフレで住宅価格が上がってきている状況』

 『断熱等級が義務化される状況』

 などの工務店を取り巻く環境によって、

 今後、

 エコハウスをつくれない工務店は

 市場からの退場を余儀なくされ、

 エコハウスをつくれる工務店だけが残ることになる。

 その結果、

 高気密高断熱による差別化はできなくなっていく。

 そのため、

 現在、高気密高断熱をやれている工務店(先行者)は、

 しだいに先行者の利益を失っていくだろう。

 そんな状況下では、

 競争に勝つための戦略が大切になっていく。

 (プレゼンのなかではたしか、

  星野リゾートが実践している

  『ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略』

  が引用されていました)

 そして最終的には、

 生き残った工務店が各社の価値を市場に提供することで、

 競争しない工務店の集合体ができるのではないか」

 

といった、最後のほうはある種壮大な話でした。

 

セッションを見終わった後で、

今後訪れる工務店の分岐点について思いを巡らせて、

以下のような2つの分岐点を想像しました。

(そんなこと考えるよりも、

 決まっていない施主支給品あと2点を

 考えたほうがいいんじゃね?

 という話もあったりするのですが……)

 

●第一次分岐点

 

●第二次分岐点

 

私たちが家づくりをしてきたなかで、

冬暖かく夏涼しい家を建てる工務店には、

まず「高気密高断熱」の建物をつくることができる、

つまり「良い器をつくることができる」

というレベルがあり、

その上には、

冷暖房負荷、日射取得、換気・空調などを、

すべて数値化(見える化)して設計できる

(工学的な知見に基づいて設計できる)、

つまり「良い器をうまく使うことができる」

というレベルがあると感じていましたので、

何年後の話になるのかはわかりませんが、

大きくこの2つのポイントが分岐点になっていくのでは、

と想像しました。

 

住宅業界で働いているわけではないので、

こんなことを考えても全然意味はないのですけど、

もしもこれから家づくりをするという方で

このブログを読まれた方がいれば、

あーそんな視点もあるかもね、

くらいに読んでいただけますと幸いです。

 

10年後、20年後になると、

そもそも一般人が新築注文住宅を買えるのか、

という問題があるかもしれませんが、

依頼先を検討する際のポイントも、

随分と今とは違っていくのだろうなー、

などと思いました。

 

ちなみに図の中では、

HEAT20のG3の上にパッシブハウス(※1)を置きましたが、

今の日本で考えると、

工学的な知見に基づいて設計した1つのピークが

パッシブハウスなのかなと思います。

 

 

4.これから建てるべき家の断熱性能は?

 

興味深いというよりも、

改めて強く再確認させていただいたのが

「これから建てるべき家の断熱性能」について。

近畿大学の岩前先生、

東京大学の前先生、

日本エネルギーパス協会理事の今泉さん、

御三方のセッションでは、

断熱等級5と断熱等級6の違いは、

間欠暖房の断熱等級5と同じ消費エネルギーで

断熱等級6では全館暖房ができること、

WHO(世界保健機関) が

「住まいと健康に関するガイドライン」 の中で、

寒さによる健康への影響から

居住者を守るための室内温度として

18℃以上を強く勧告していること、

などを説明しながら、

工務店さんに向かって、

2025年には断熱等級4が義務化、

2030年には断熱等級5が義務化されるけれども、

明日からは断熱等級6以上の家を建ててください!

(明日からは断熱等級5以下の家は建てないでください!)

と強く訴えられていました。

 

このあたりの話は家づくり入門に適した書籍などで

目にする情報ではありますが、

こういった話が岩前先生、前先生、今泉さんの口から

直接話されているのを聞くと、

自分の家づくりとはまた違った客観的な視点で、

日本の住宅事情について、

改めて考えさせられるものがありましたし、

「断熱性能」について

家づくりの基準をどこにおくべきなのか

再確認できる機会となりました。

 

ちなみにこの話を聞いていて、

そういえば、

6地域の断熱等級5とHEAT20のG1については、

以下の表のようにUa値の基準が違っていますが、

これってなぜなのだろう、

と思ったことがあるのを思い出しました。

HEAT20のG1の0.56は

「最低室温などの環境の質」「H28基準からの負荷削減率」

などにおいて意味のある数値、

断熱等級5の0.60は先行していたZEH(※2)に合わせた数値、

とかそんな感じなのでしょうか。

 

●6地域の断熱等級とHEAT20の基準

 

あと、なぜか議事の本題とは関係ないところで、

岩前先生と前先生が謎にバチバチやり合っていましたが、

何かあったのでしょうか……。

元々仲が悪いのであれば、

一緒に登壇することはないと思うのですが……。

今泉さんは、話をうまーくまとめられていて、

とてもわかりやすかったです。

 

 

5.スーパー工務店の予算感

 

議事の本質的な話とは全く関係ないところになるので、

大変恐縮ではありますが、

ファシリテーターを務められていた

新建ハウジングの三浦社長が

いわゆるスーパー工務店さんに向かって、

新築をざっくりいくらで建てているのかを

質問されている場面があり、

「平均で5,000万円」と答えられていました。

(もちろん土地抜きだと思います)

家づくりの過程で理解した価格帯と同じだったので、

ある種の答え合わせ的な部分もあり、

印象に残ったワンシーンでした。

当然、工務店の中でもとても高い価格帯とは思いますが、

圧倒的な性能の家を建てられていますし、

パッシブハウスを建てる技術力をもった工務店ですので、

そのくらいのレベルになると、

予算感もやっぱりすごいよなーと改めて感じました。

 

 

6.工務店の設計力

 

最後に、工務店未来会議を視聴した中で

一番興味深く視聴させていただいたのは、

建築家の伊礼智さん×飯塚豊さんの対談でした。

その中で特に記憶に残っていることがいくつかありまして、

1つ目は、

伊礼さんが日射取得について

「窓は南に面する部屋の床面積の2割くらいあるとよい」

と言われていたこと。

少し前に『建築知識ビルダーズ』No.54の記事(※3)

この話を読んだところだったので、

エビデンスが2つになり安心しました。

(とはいっても、大元のエビデンスは1つなのかもしれませんが)

 

2つ目は、

先ほどの日射取得の話をしながらも、

栗生明さんの「理論にとらわれすぎると建築が痩せる」

という言葉を引用して、

「日射取得にとらわれすぎると建築がつまらなくなる」

といった趣旨の発言をされていたこと。

深い意味までは聞けなかったのですが、

私たちが家づくりの中で「日射取得」を考える際、

 

「日射取得を多くするためには、

 雨仕舞いできる範囲で軒の出幅を短くするのがよい」

          VS

「でも、中間領域(※4)であるウッドデッキを

 心地よい空間にするためには、ある程度の軒の出幅は欲しい」

 

「日射取得を多くするためには、

 できるだけ南面の窓を多くするのがよい」

          VS

「でも、南面にもある程度壁を設けて、

 落ち着いた心地よい空間をつくりたい」

 

などと、

「軒の出幅」「窓と壁の割合」については、

相反する部分が非常に悩ましかったので、

そんなことを思い出しながら話を聞いていました。

 

ちなみに、まだ私たちの家は建築中ではありますが、

担当者さんには「深すぎず浅すぎず」

とても良い軒の出幅をご提案いただけたと思っています。

窓と壁の割合も、

窓を南に面する部屋の床面積の20%以上確保しつつ

良い感じにできたのでは? と思っています。

 

3つ目は、

「良い位置の感覚」について。

ブラケット照明一つとっても、

キッチリ「この高さが良い」と言える人、

「このあたりで」と言う人、

の違いについて言及されていました。

位置については「実測することの大切さ」も話されていて、

建築家と私たちのような素人とでは

次元の違う話ではありますが、

私たちも家づくりの途中からは、

完成見学会だけでなく、

旅行やちょっと出かける際、

というか常にコンベックスを持ち歩いて、

気になったらサイズを測っていました。

(完成見学会では、もちろん

 大切なお施主様の家を傷つけないように、

 細心の注意を払って測らせていただきました)

私たちに関していえば、

あちこちを実測した甲斐が

あったのかなかったのかわかりませんが、

家づくりにおいて、

良い位置の感覚をもつために

サイズを実測することってとても大切だと思いました。

 

4つ目は、

「家具の寸法をキッチリ書くこと」の大切さについて。

平面図において、どの位置にどの大きさの家具を置くのか、

これをキッチリ書くことは大切ということを言われていました。

家づくりの中で一、二を争うくらい参考にさせていただいた

長崎のフルマークハウスさんが

たしか同じようなことを言われていたような記憶があって、

私たちは間取りを考える際に、

どこにどの大きさの家具を置くのか、

といったことをとても真剣に考えました。

(フルマークハウスさんは、

 たしかモデルハウスの設計が伊礼さんのはずなので、

 伊礼さんと同じ考えをもたれているのは

 ある意味当然かもしれませんけれども)

特にソファは、

居心地の良い空間をつくるためには、

位置・大きさともに、とても重要なのではないかと思います。

といいつつ、

私たちの家がイメージどおり良い感じになるのか?

についてはハラハラドキドキですけれども。

 

5つ目は、

飯塚豊さんが伊礼さんの設計について、

「伊礼さんの設計は材料が正確」と言われていたこと。

その意味としては、

「設計は材料ありきだから、

 材料は設計に入る前に決めておくべき」

「形から入るのではなく、材料から入るべき」

なので、

そういった意味で伊礼さんの設計は材料がとても正確だ、

ということのようです。

この視点というか考え方は、

これまで言語化された状態で

ふれたことがなかったので、

「言われてみれば確かに!」

と思いました。

とりあえず間取り(形)を考えて、

その後で内装や外装の仕上げなどを考えるって

変な感じがしますよね。

大抵の場合は、

なんとなく材料なども大体のイメージがある中で、

間取りを考えていくと思いますが、

上記の飯塚さんの言葉にあるように、

「材料 → 設計」

という順序を明確に言語化して意識した上で設計に臨むと

より良かったかもなと、

話を聞いていて思いました。

 

飯塚さんといえば、

『間取りの方程式』(※5)

『全部絵でわかる①木造住宅』(※6)などの著書は、

とてもわかりやすくてとても勉強になりましたが、

建築の考え方をわかりやすく言語化することが

本当に上手だなと思いました。

「施主必読の書!」といった感じなのではないでしょうか。

 

6つ目は、

「状況の読み取りから発想することの大切さ」について。

たしかこの話の流れだったと思うのですが、

秋山東一さんの設計について、

最初にまず駐車場、次に玄関、

という順序で考えていく手法はよいですよね、

といった話をされていました。

 

で、

秋山東一さんといえば設計道場、

設計道場といえばエムズさん、

ですよね!

 

設計道場を過去5年くらい遡ってみると、

私たちが家づくりをする中で

施工事例や考え方などを参考にさせていただいた

工務店さんだけでも、

 ・鹿児島:シンケンさん

 ・大分:シーナリーハウスさん

 ・福岡:でんホームさん

 ・新潟:オーガニックスタジオさん

 ・長崎:フルマークハウスさん

 ・神奈川:あすなろ建築工房さん

など、全国の有名工務店がホスト工務店を務められています。

こういった環境でエムズさんは設計を学ばれていますし、

実際に、

担当者さんの敷地の読み取りと配置はとても良かったです。

 

話がたびたび脱線しますが、

もちろんエムズさんの施工事例や情報発信は

たくさん見させていただき

参考にさせていただきましたが、

県外で素晴らしい家を建てている

工務店さんや設計事務所さんの施工事例や情報発信も、

家づくりにおいてはとても参考になりますので、

上記の工務店さんを含め、

参考にさせていただいた

工務店さんや設計事務所さんについても、

どこかの機会でまとめられればと思います。

 

最初のほうでも書いた「性能」に関する設計も、

これからはますます重要になっていくと思いますが、

一方で、こうした本来の建築における設計についても、

(素人には分かりづらい部分ではありますが、だからこそ)

とても大切だと思いますし、

元々は建築家や設計事務所の領域ということもある

のかもしれませんが、

本来の建築における設計って、

実は工務店によって力量が様々だと思いますので、

こうした設計について、

いわゆるOff-JT(※7)の機会を設けて、

良い環境で学ばれているというところも、

エムズさんの魅力の1つだなーと思います。

 

今回は感想文みたいな、

かつ、

「お前は一体どの立ち位置にいるのか?」

と言われそうな謎なブログになってしまいましたが、

以上になります。

 

【用語解説、的なもの】

※1 パッシブハウス

ドイツのパッシブハウス研究所により1991年に確立された住宅性能基準をクリアして認定を受けた家のこと。パッシブハウスの基準を満たしているかは、PHPP(Passive House Planning Package)というソフトによって計算される。日本における認定申請の窓口はパッシブハウス・ジャパン。例えば、年間の1㎡あたりの暖房負荷が15kWh/㎡以下など、厳しい基準が設けられている。

パッシブハウスを語る上で出てくる言葉として、パッシブデザイン(パッシブ設計)があるが、パッシブデザインについては、PHPPや新木造住宅技術研究協議会(新住協)のQPEX、ホームズくんなどのソフトによる計算に基づき詳細に冷暖房負荷を数値化(見える化)したレベルから、経験や勘に基づいたレベルまで様々である。現状では、これらがまとめてパッシブデザインハウスと呼ばれているように思われるが、施主としては、パッシブデザインとは何か、それが自分の建てる家にどのように反映されているのか、を理解することが大切だと思われる。

(数値化(見える化)されたパッシブデザインについては、「ηA値」や「冷暖房負荷」について書く際にふれられたらと思います)

 

 

※2 ZEH

Net Zero Energy Houseの略称。省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量を削減した上で、太陽光発電などの再生可能エネルギー等の導入により、100%以上の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅のこと。ただし、一次エネルギー消費量には冷暖房・換気・照明・給湯などが含まれるが、一般の家電などは含まれないため、真にゼロエネではない。

ZEHの上には、ZEH+がある。ZEH+は、省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減を実現した上で、①外皮性能の更なる強化、②HEMSなどによる高度エネルギーマネジメント、③電気自動車を活用した自家消費の拡大措置の3つのうち2つ以上を採用した住宅のこと。

ZEH+のさらに上には、LCCM(Life Cycle Carbon Minus)住宅がある。LCCMは、住宅の建設時、運用時、廃棄時を通じて、COの排出量をマイナスにできる住宅のこと。

 

 

※3 『建築知識ビルダーズ』No.54の記事

木村真二解説、野池正宏監修「究極の日射取得×至高の日射遮蔽」『建築知識ビルダーズ』No.54、pp.27-57、2023年

 

 

※4 中間領域

建物の内側と外側をつなぐ中間帯に位置する領域のこと。縁側やウッドデッキなどが該当する。この中間領域を心地よい場所とすることが、住まいの魅力を左右する重要なポイント、であるらしい。

 

 

※5『間取りの方程式』

飯塚豊『間取りの方程式』エクスナレッジ、2014年

 

 

※6『ぜんぶ絵でわかる①木造住宅』

飯塚豊『ぜんぶ絵でわかる①木造住宅』エクスナレッジ、2022年

 

 

※7 Off-JT

Off The Job Trainingの略称。職場外で研修やセミナーなどを通じて学ぶこと。普段の業務を通じては得られないノウハウなどを学べるなどのメリットがある。これと対をなすのがOJT(On The Job Training)。職場において先輩や上司から業務を通じて知識や技術を学ぶこと。業務に直結する学びが得られるなどのメリットがある。