【妖怪の科学】日本の「妖怪」学 | 共明塾 × キッズアース播磨町校

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1970年から兵庫県加古郡・加古川地域て信頼と実績を積み重ねてきた共明塾。
2007年からは東大卒講師を迎え、2017年からはキッズアースと提携し、小学生向けの科学実験教室を始めました。
共明塾はこれからも学ぶ楽しさを発信していきます。

日本で「妖怪科学」について話をする時に、

井上円了先生と柳田國男先生の名前は外せません。

 

残念ながら、井上先生の著作は、ちゃんと読んだことがないのですが、

紹介されている内容を、かいつまんで表にするとこんな感じでしょうか。

 

 

妖怪」と言われるもののうちには、人為的なものや、見間違いなども含まれている。

これらも含めて、自然現象としての「妖怪」の正体は科学で解き明かすことが出来る。

(例えば「セントエルモの火」や「ブロッケン現象」などは、物理現象として解明されていますね。)

 

この分類は非常に分かりやすく、「妖怪」を科学で捉えるのに、非常に参考になる考え方だと思います。

 

この本あたり、買って読んでみたいですね…

 

 

 


そしてもう一人の柳田国男先生は、『遠野物語』の作者であり、兵庫県福崎町のご出身です。

 

 

 

柳田先生の根底には「日本人とは何か」という問題意識があり、

その手法もあわせて日本の民俗学の祖とされています。

 

ご出身の福崎町には、数多くの妖怪ベンチが設置され、妖怪たちが地域おこしに一役買っていますし

 

 

福崎町の友好姉妹都市であり、『遠野物語』で語られる遠野市でも、

文化研究を含めた様々な地域おこしの元となっています。

 

2020年は、『遠野物語』発刊110年、ということで、様々な企画も行われているようです。

 

遠野物語』の中には、「オシラさま」や「座敷童」「河童」も出てきますが、

妙にリアルで怖いのは、「山人」でした。

 

原文は、少し読みにくいので、「妖怪小説家」京極夏彦先生が

現代文にして並び替えられた「リミックス」をお勧めします。

 

 

 


井上先生は、非常に科学的なアプローチで、「妖怪」を分類し、その正体を見極めようとしました。

柳田先生は、民俗学的なアプローチで、今残っている「妖怪」を記録し、そこから考察を深めました。

 

現代においては、国際日本文化研究センター小松和彦先生らをはじめ、

多田克己先生や、村上健司先生らがご活躍されています。

 

 

 

もちろん、日本における「妖怪」文化を語る上で、水木しげる先生は外せませんし、

 

 

京極夏彦先生の活躍は言うまでもありません。

 

 

 

単に怖い、可愛い、という感想だけで終わるはなく、

文化的な背景まで含めて考えてみると、

妖怪」もしっかりと自由研究の対象に出来るのです。

 


 

さて、キッズアースの実験教室では、教科書を読むだけでは得られない「何か」を感じてもらうことで、

生徒の皆さんの可能性を拡げたいと思っています。

 

妖怪に関して、授業で取り扱うことはしませんが、

質問があれば、出来る限りお答えします。

 

経験・体験を通じて、未来の「科学者」の卵への一助となれることを願っています。