4月1日14時から、ZOOMにてLIVE配信した、タック先生の「家でもできる科学実験2」。
今回のテーマは「目の不思議(ふしぎ)」!
過去の配信分はこちら
すぐにでも家で出来る実験を紹介していきましょう!
お子様と一緒に、おうちで科学実験を楽しんでみませんか?
今回の実験を始める前に、お話したい画家さんがいます。
オランダの画家、M.C.エッシャー氏です。
(写真はwikiより)
私は、小学生の頃に、エッシャー氏を紹介した本に出合って、衝撃を受けました。
たくさんの作品が載っていて、どれも心惹かれたのですが、
その中から、「昼と夜」という作品を紹介させて頂きます。
画面左にいる黒い鳥から右に視線を移していきましょう。
黒い鳥と黒い鳥の隙間だったところが白い鳥になり、
黒い鳥は白い鳥の背景になって消えてしまいます。
次に、真ん中の上から下に視線を移動します。
白い鳥、黒い鳥がくっついているかのように並んでいたはずが、
だんだんその形があいまいになって、白と黒の畑に形が変化していきます。
また、左の風景と右の風景は鏡に映したように同じですが、
片方は昼、片方は夜に見えます。
不思議な絵ですね。
エッシャー氏は、他にも様々な「不思議」を感じさせてくれる作品をたくさん描いています。
今回は、このような不思議に隠された秘密、
「目に見える」不思議さを順番に見ていきます。
では、まず、古典的錯視と呼ばれるものの中から、大きさが変わって見える「錯視」を見ていきましょう。
<実験ナンバー1>
【タイトル】古典的錯視(ミュラー・リヤー錯視)
【用意するもの】白紙、鉛筆、定規
【実験手順】
- 図の上と下の直線部分について、長く見える方を選ぶ
- 定規を当ててみる
- 自分でも描いて確かめてみる
自分でも簡単に描いて確かめられますから、是非やってみてくださいね。
<実験ナンバー2>
【タイトル】古典的錯視(ジャストロー錯視)
【用意するもの】白紙、鉛筆、定規、ハサミ
【実験手順】
- 黄色と緑と青の図形について、大きく見える図形を選ぶ
- 定規を当ててみる
- 自分でも描いて、ハサミで切り取って、大きさを確かめてみる。
<実験ナンバー3>
【タイトル】古典的錯視(エビングハウスの大きさ錯視)
【用意するもの】白紙、鉛筆、定規
【実験手順】
- 図の右と左の黄色い円について、大きく見える方を選ぶ
- 定規を当ててみる
- 自分でも描いて確かめてみる
図で描いてしまうと、説明が難しいのですが、月の出の時に大きかった満月が、上ると小さく見える、という現象がありますね。
これは、月が低い時には、遠くにある(大きな)建物より大きく見えるので、本当の大きさ以上に大きく感じ、上ってしまうと、大きさを比較するものがなくなり、広い夜空に一つ、ということになってしまうので、小さく感じられてしまう、ということだと思われます。
錯視を伴う現象は、身近にたくさんあるのです。
もう少し見ていきましょう。
その前に...
今回は、「錯視」について、様々な書籍、サイトを参考に資料を作成しています。
第1回の図については、私が作成しておりますが、「錯視」について、より深く知りたいという方は、是非下記各サイトをご利用ください。
古典的錯視 | illusion forum |
立体視 | キャノンサイエンスラボ・キッズ |
補色残像 | カラフルモノトーン(アプリ) |
動く錯視 | 北岡明佳の錯視のページ |
立体錯視 | 杉原厚吉 |
illusionforumさんは、NTTの研究所が運営しているサイトで、各種錯視について、綺麗に分類してあり、さらには「錯視」だけではなく、「錯聴」についても扱っているおススメのサイトです。
他のサイトについては、話題に出てくるタイミングで紹介していきます。
また、こちらの本も参考にさせて頂いています。
さて、この記事は、ZOOMを使って、4月1日14時から配信した実験に基づいています。
ZOOMは、スマホでもPCでも、リンクにアクセスするだけで、会議などにリアルタイムで参加出来るシステム。
今回、この場を提供してくださった「こねくとらいん」さんは、様々な「好き」や「特技」を持った人たちの世界をWeb会議ソフトZoomを使って皆さんとシェアしあうコンテンツ。