【自動車産業】100年の歴史と未来 | 共明塾 × キッズアース播磨町校

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1970年から兵庫県加古郡・加古川地域て信頼と実績を積み重ねてきた共明塾。
2007年からは東大卒講師を迎え、2017年からはキッズアースと提携し、小学生向けの科学実験教室を始めました。
共明塾はこれからも学ぶ楽しさを発信していきます。

トヨタの専務役員の方から、自動車産業の近未来についてお伺いする機会がありました。

自分へのメモも兼ねて、話をまとめておきたいと思います。

 


①100年前のニューヨーク

100年前、1900年のニューヨークには、8,000台の自動車に対し、1,600,000頭の馬がいたそうです。

当時の主な交通手段は馬車であり、馬の糞による衛生環境の悪化が社会問題となっていました。

様々な解決策が模索される中、問題を解決したのは、有識者の知恵などではありませんでした。

 

T型フォードの登場です。

 

大量生産により大衆化した自動車は、瞬く間に馬の必要性を失わせていきます。

1913年には自動車と馬車の数は逆転し、1917年には馬がほぼいなくなりました。

 

②新技術「CASE」の登場

さて、今の変化をもたらしているのは、

 C connected 《情報化》

 A autonoumous 《知能化》

 S shared & services 《シェアサービス》

 E electric 《電動化》

という概念であり、技術です。

 

 

クリーンエネルギーを動力源とする自動車が、IOT端末として、我々の生活の中で、共有されることで価値を生み出していく。

 

つまり、自動車の価値が変わるのです。

 

③ビジネスモデルの変革

この技術革新がもたらす変革は、現在の自動車による社会的リスク(交通事故による死亡・大気汚染・エネルギー枯渇への影響etc)を解決する究極のチャンスであるとも言えます。

 

一方で「自動車の所有」を前提に作り上げられてきた現在のビジネスモデルは変革を余儀なくされます。

 

製造された自動車はディーラーを通じて販売されますが、メンテナンスや保険、自動車関連事業など、様々なビジネスが「自動車の所有」の周辺に存在し、雇用と収益を産み出しています。

 

しかし、実際の自動車の稼働率は4%に過ぎず、96%は駐車されている状態だというのです。

カーシェアなどの考え方が普及していくにつれ、これから10年くらいの間に、「自動車」の概念が変わり、競争相手もルールも変わっていかざるをえません。

 

④モビリティカンパニーへ

これまでの自動車産業の成功要因は「モノづくりの力」にあったかもしれませんが、これに慢心していたら、不要なビジネスになりかねません。

そうではなく、価値の変換期を迎えて、次の100年に向けた進化と成長の新しいステージを創り出していく発展期なのだとポジティブにとらえ、挑戦していこう、と考えています。

 


非常に分かりやすく、面白くお話頂きました。

何より、日本を代表する自動車メーカー自身が、現況に非常な危機感を持って臨まれているということが、勉強になりました。

 

10年後、どんなビジネスが、どんなモノづくりが、行われているのでしょうか。

目撃するだけでなく、その変革をもたらせる人財を育てられる一助となりたいものです。

 

 

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