「後悔」 | 〜ある夫婦の物語〜О夫妻に問いたいこと

〜ある夫婦の物語〜О夫妻に問いたいこと

夫さんは、もう居ません。
妻と息子二人が残されました。
夫の死後、10日余りでブログを引き継いだ妻。
夫の思いを繋ぐブログにしたい。初めはそうだったのかも知れません。
でも、違ったのです。

こんばんは😌

今日は、嬉しいニュースを目にしました。

台湾から、能登地震の高齢の被害者の方に、お見舞い金が届けられたとか…。

細かい条件はあるようですが、地震から半年経っても忘れないでいてくれるのは、ありがたい事ですね。


※今回は、夫の事を書きます。いつものブログは明日以  降書かせていただく予定です。せっかく見に来て下さったのに申し訳ありません…。

どうでもいい、知らない夫婦の話なので、多分つまらないと思いますが、宜しければ読んで下さい😌



私の夫の唯一の趣味、それは「パチンコ」でした。

付き合い始めた頃は、多少の見栄もあってか、遠くへドライブに連れて行ってくれたり、食事もちょっとだけ豪華な店だったりしました。

でもそんなのは「最初」だけ…😩

ちょっと寄り道したいと言って向かったのは、ギンギンギラギラ、ネオン輝く不思議な建物…。

そう「パチンコ店」😳

それまで入った事が無かった私は、まずタバコの臭いに気分が悪くなりました。

クルマで待っているのは、正直退屈でしたが、今のようにスマホで暇つぶしという訳にも行かず、「私はここで何してるんだろう?」

そう思うようになって行きました。


「パチンコ」しか趣味の無い男なんかと、何故結婚したのか。

夫の前に付き合っていた人とは、その人の「職業」がネックになって、別れたばかりで…。

20代も、だいぶ後半になっていた私は、きちんと働いてくれる人ならそれでいいかな、と、パチンコ男と結婚したのです。

ずいぶん、いい加減でしたね…。


やがて「娘」が生まれました。

交替勤務の仕事をしていた夫は、育児にはノータッチ

で、おむつ交換も出来ない人。

睡眠不足でイライラしがちな私は、夫を当てにする事を止めました。

自分でした方が早いし、ストレスも少なくて済んだからです。


ある日、頼まないと買い物にクルマを出してもくれない夫が、珍しく「乗せて行くよ」と言うので、お願いしました。

普段はなかなか買いに行けない、嵩張るトイレットペーパーやオムツなどを買い込んで帰ろうとすると、勝手にクルマを走らせる夫…、そう「パチンコ店」です。

暑い日だったので、店の一角の「休憩スペース」のベンチに座って、娘に飲み物を飲ませたりして時間をつぶして…。

(内心、腹立たしかった。一旦帰宅して、それから自分だけ行けばいいのに…、なんで?)


店内の冷房が効き過ぎていたせいか「トイレ」に行きたくなり、夫に娘を預けて、急いで戻ってみると…。

娘がいません…。

「あれ?今までそこに居たんだけどなぁ~」

冷や汗が出ました。

あたりを見回すと、先程の「休憩スペース」に娘が一人で座っているのを発見、慌てて駆け寄ったら、なんだか様子がおかしい。

苦しそう…。

よく見てみると、娘の鼻の中に「細いスポンジのような物」が入っていたのです。

(あとで、パズルの外枠の一部だと分かりました)

大事に至らず安心したのか何なのか、いつの間にか涙が出て来て、止める事が出来ず…。

気がつくと、娘(3歳になるかならないかぐらい)を抱いて店を出て、たまたま通りかかったタクシーに飛び乗って帰宅…。

夫は、それから2時間程して帰って来ましたが、謝る事もしません。

娘の前で口喧嘩をしたくなかったので、一言も口をききませんでした。(一週間くらい無視しました)


その時の事は、今こうして書いていても、ガタガタと震えてしまいます。

母親がトイレに行く間のわずかな時間、娘を見ている事も出来ないの!?

腹立たしさより、なさけない気持ちの方が強かったと思います。

もし、スポンジ状の物が鼻に入らなかったとしても、目を離した隙に、「誰か」に連れ去られた可能性だってあったのに…。


それ以来、たとえトイレを借りる為でも、「パチンコ店」には、足を踏み入れてはいません。

もう、あの時の「小さな娘」はいないのに、怖くて入れないのです…。

娘が中2の頃、夫は「大腸癌」で手術をし、医師から注意されたにも関わらず、お酒もタバコも止めずにいました。

「好きな物を我慢してまで、生きたいと思わない」

らしいです…。

今はもう「退職」していますが、夫は私に黙って、2度仕事を辞めています。

私も、娘を預けてパートに出ましたが、「大腸癌」になった時は、昼はスーパー、夜はコンビニと掛け持ちで働き、寝る時間もありませんでした…。

当時は「無我夢中」で、今よりは若かったから頑張れたかと…。

もし今なら、きっと無理だろうなぁ〜😖



夫は、今から数年前に「てんかん」の発作を起こしました。

「アルコール性てんかん」という事で、入院して約3ヶ月の「断酒訓練」を受け退院しましたが、今年の3月に再び「てんかん」発作を起こして入院、今は退院して自宅に戻っています。

最初の退院後に、どうやら隠れて飲んでいたようで、そのせいで倒れたそうです。

3ヶ月飲まずにいても、監視の目が無いと、元に戻ってしまうのですね…。

パチンコもなかなか止められず、お金を持たせなくても、夫の実弟が居そうな店に行き、こっそり「玉」をもらって打っていたり…。

それも出来なくなると、後ろに「背後霊」のように立って、実弟が打つのをじーっと見ていたと、後になって聞きました。

その内、他人の「玉」を盗んでまで打つのではないか

?と、本気で心配になり、玄関のチャイムが鳴るのが

、恐ろしくて恐ろしくて…。

ニコチン依存、アルコール依存、そして「パチンコ」依存…。

私も、なんとか止めさせようと夫の両親に相談して、治療を受けさせようとしたのですが、却下されてしまいました。

「働くばかりで、楽しみが何も無いのは可哀想」

なんだそう。

その両親のうち、義父はすでに鬼籍に入り、義母は90を過ぎて「施設」で暮らしていると聞きました。


「程々にする」事が出来ない人だと分かった時点で、まわりが手を貸さないと大変な事になると、今更ながら後悔しています。

夫には「読書」の習慣もありません…。

残りの人生、何を楽しみに過ごすのでしょうか?

泣いて頼まれたとしても、「パチンコ」に行かせるつもりはありませんが…。


最後まで読んで下さって、ありがとうございました。