婚活小説(大阪・京都・神戸;関西)『マリッジ・コンサルタント優子の婚カツ(コンカツ)物語』 -54ページ目

〔8〕 パリの思い出を話しながら(第1回『花火』)

第1回『花火』


この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載しているブログ小説『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語(大阪・京都・神戸;関西)』 のアメブロ版として、連載しています。


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■最初から読む         → 〔1〕キャビンアテンダント 羽田恵  

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■今回のお話はこちら  ↓〔8〕パリの思い出を話しながら



ご紹介当日、優子はベージュのスーツを選んだ。


恵がピンクか白を着てくるだろうと思ったからだ。


場所はエムロード 本社内のサロンだった。


恵が先に現れた。


薄いブルーのワンピースに、小さな茶色いバッグをもっている。


ナチュラルなメークに、サーモンピンクの薄めの口紅だった。


「もうちょっと華やかにしてきてもいいのよ」


優子が言うと、恵はちょっと目を伏せた。


「母に出てくる直前までぐちぐち言われちゃって」


優子は大きなため息をついた。


その時、上のほうから声がした。


「お待たせしました。大木です」

「あっ」


恵が立ち上がった。


ちょうど大木の分厚い胸のあたりに恵の顔があった。


しばらく、見あげていた。


「はじめまして。羽田恵と申します」

「はじめまして。大木俊也です」

「まあ、お座りになって」


優子はうながして、二人を向かい合わせに座らせた。


もはや余計な説明は何もいらないと思った。


いつもより早い退散だが、もういいだろう。


「あとはごゆっくり」


優子が消えると、二人はアイス・カフェオレを前に、話し始めた。


恵が話しかけた。


「会社ではどんなお仕事されてるんですか」

「アジア圏の材木を取り集める部署です。ほんとは出張もたくさんあるし、転勤もありなんですけど、今は娘が小さいので、会社に言って、日本統括みたいなことをさせてもらってます。まあいつまでそんなことが通用するのか、ちょっとわかりませんけど」

「そうですか。娘さん思いなんですね」

「いや...」


大木はちょっと申し訳なさそうな顔をしたが、恵のほうに話を振った。


「それはそうと、恵さんはスチュワーデス... あ、いや今はCAっていうのかな。やってらしたんですよね。国際線ですか」

「はい。もう辞めましたけど」

「海外、いろんなところへ行かれたでしょう。どこがよかったですか」

「私はやっぱりフランスが好きです。パリみたいな都会もあれば、プロバンスみたいな田舎もある。... 」


話すうちに恵は初めてパリに行ったときのことを思い出した。


その後、何度もパリに行った。


その度に新しい発見があった。


そんなふうに、恋をして、相手に対しても幾つも発見があったらどんなに楽しいだろう。


そんなことを思いながら、パリの思い出の小さな一つ一つを話した。


大木は微笑みながら、上手に話を聞きだす男だった。


質問の勘所がよかった。


恵はすべてを受け止めてもらえそうな気がして、しゃべり続けた。


「... 私ばっかりしゃべってて。すみません」

「いや、楽しいですよ。ぼくはもうどっこも行かなくてもいい感じ」


そう言って大木はあはは、とおおらかに笑った。


いつまでもそのまま会話で時間が流れていきそうな空気感が、二人の間に漂っていた。



※この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載しているブログ小説『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語(大阪・京都・神戸;関西)』 のアメブロ版として、連載しています。





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2月のお話はこちら→『言葉にできない

【1】母親の気持ちで

【2】京都人の法則
【3】神戸のお嬢様でもいいですか
【4】おしゃべりと無口
【5】付き合いたいポイント
【6】プロポーズの言葉は彼から欲しい
【7】お祭りのある場所へ
【8】おばあちゃんの笑顔
【9】歓迎され過ぎた嫁
【10】ふたば会の出番
【11】夫でなければできないこと
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