婚活小説(大阪・京都・神戸;関西)『マリッジ・コンサルタント優子の婚カツ(コンカツ)物語』 -42ページ目

《8》 言いたいことが言える相手(第2回『クリスマスイブの庭』)

第2回『クリスマスイブの庭


この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載しているブログ小説『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語(大阪・京都・神戸;関西)』 のアメブロ版として、連載しています。


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《1》定年の日に
 

■前回のお話はこちら → 《7》口を出す父親

■今回のお話はこちら ↓ 《8》言いたいことが言える相手



お見合いの待ち合わせに、先に現れたのは頼子だった。

この間は束ねていた髪を下ろし、毛先をふわりとカールさせている。


それだけでずいぶんやさしい印象に変わっていた。


「あら、いい感じ。頼子さん、きれいですよ」


優子が褒めると、頼子はふん、と鼻で笑った。


やはり仕草までは簡単には直せないようだ。


そこへ河西行宏がやってきた。


「どうも」


遅れてきたことを詫びる言葉はないが、ぺこん、と頭を下げた。


「どうも」


頼子も顎を前に出すようにお辞儀した。


二人はなんとなく空気が似ている、と優子は思った。


カップルの組み合わせは多種多様だ。


正反対だから合う、というカップルもあれば、似たものどうし、ということもある。


ただ「空気」が似ていると感じる場合は、うまくいくことが多い。


「二人の共通点は親の愛情を一身に受けてきたってことですねえ... 

まあ、ちょっとうるさいくらいにね」


優子は笑いから始めてみた。


頼子が言った。


「うちの父親は私の小学校の運動会とか皆勤賞やったんです。

自分で会社をやってて融通が利くもんだから、参観日も両親で来たりして。

顔が似てるからみんなが笑うんですよ。

それが嫌で嫌で」


行宏もため息をついた。


「うちは母親がぼくにべったりで」


優子はその言葉をちょっとからかった。


「でも行宏さんはお母様になんでもしてもらってて、楽してきたんじゃないの?」

「まあ。洗濯とか飯とかそういうことは」

「ほら」


頼子がふんと鼻で笑った。


「マザコンだったりして」

「違うって」


行宏は大きな声を出した。


「とんでもない。... まあ、母が今回入院してからは、ちょっとありがたみがわかったけど」

「入院?」


頼子が初めて見せる、心配そうな顔をした。


行宏は優子の顔を見ながら「肺がん」という言葉はにごした。


二人のやり取りを見ながら優子は安心して言った。


「初対面とは思えないですね。言いたいことが言える相手っていいわね」


優子が席を立って5分もたたないうちに、二人の大きな笑い声がブースから聞こえてきた。




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第1回のお話はこちら→『花火』


〔1〕キャビンアテンダント 羽田恵

〔2〕 母親の理想と娘の本音

〔3〕 CA辞めますか?

〔4〕 優子の魔法

〔5〕 正直な男

〔6〕 少々難あり?

〔7〕 母親の怒り

〔8〕 パリの思い出を話しながら

〔9〕 3つのプリン

〔10〕 子どもとのお見合い

〔11〕 朝顔の浴衣

〔12〕 人生で一番の花火



いつもありがとうございます。


お見合いの待ち合わせに、先に現れたのは頼子だった。