エレキ・インスト・ア・ゴー・ゴー! -3ページ目

ギター・マガジン / 寺内タケシ エレキの神様よ、永遠なれ(2021)

 

 

 ギター・マガジンが、本年6月18日に亡くなった”エレキの神様”寺内タケシさんの追悼特集号を出してくれました。ありがとうございます。

 萩原健太さんによるバイオグラフィー、必聴アルバム選、アウト・キャストの水谷公生さんが語る寺内さんとの貴重なエピソード、過去インタビューの再録、奏法分析、ギタースコアなど充実した内容。

 エレキ・インストという言葉も何度も出てきて嬉しい限りです。


 読んでみて改めて思うのは、生き様が凄い!


 エレキ・ギターというものが日本に存在して無かった時代に、子供ながらに試行錯誤して作ってしまったこと、エレキ禁止令に抗ったハイスクールコンサートの実施、ロシアにいる白血病の少女にライブを聴かせるためにロシアツアーを敢行したことなど、普通の人間が一生かかっても実現できないことを何十何百とやってきたお方なのですから。

 このスケールのデカさは到底真似できませんが、自分も亀の歩みで頑張ろうと、改めて勇気をもらいました。

 そうです。

 寺内さんが言うように「ギターは弾かなきゃ音が出ない」
 このブログにしても何にしても、ますはやってみることですよね!
 そして良いと思ったことはとことん続けることです。

 押忍!!

 それでは、また!

2021年8月

MOSRITE / THE VENTURES BASS(1966)

超久々に楽器ネタを。
ご存知ベンチャーズ・モデルのベースです。

このベースは1966年製で、ハットノブ仕様のもの。
市場価値は63〜65年製のものに劣りますが、音はまさにあのサウンド。
最高です!!

1996年に入手し、ライブやレコーディングに使用。
2002年にノーキー(・エドワーズ)さんと共演した際も使用したのですが、ある時子育て費用に変わってしまいました・・・。

その後、2010年代に入り「いつかまたモズライトが欲しいなぁ〜」なんて、たまに楽器売買サイトを検索していたら、自分が手放したベースそのものが売りに出ているではありませんか!!
なんでわかったかというと、せめてもの思い出にと、シリアルを控えていたのです。

とは言え、自分が手放した価格より高い値段で売られていたので、しばらく躊躇していたところ、2018年3月にノーキーさんが逝去されました。

その時、なんとも言えない喪失感とともに、共演した時の思い出がよみがえってきて、「なんとしても今一度入手しなくては!」という気持ちになり、頑張って再購入しました。

その後ライブ自体あまりできていないこともあり、使用したのはこのイベントのみですが、今後もここぞという時には使っていこうと思っています。

ベンチャーズ・フォーエバー!

それでは、また。

2021年8月

寺内タケシさんの想い出

※写真は初めてチケットを買って行った、寺内タケシさんのコンサート。本文のライブとは違います。

6月18日に寺内さんが亡くなりました。

想い出がありすぎて、ブログとしてまとめるのが難しいのですが、ここでは初めて行ったライブの事を書きます。

それは高1の夏(85年)だったか、親が本牧(横浜市中区)の夏祭りにブルージーンズが出るというので連れて行ってくれたのです。

その頃僕は、ベンチャーズに夢中になっていたのですが、80年代後半は来日しない年が続いていた為、観に行く機会がありませんでした。

その為、初めて観たプロのエレキバンドはブルージーンズだったのですが、このライブがとても素晴らしかった。

夏祭りなので賑やかしの要素が強く、知っている曲が多かったのと、寺内さんのギターはもちろん、楠本雅祥さんのチョッパー・ベースも強力で、刺激を受けまくりました。

アルバムとしては『日米エレキ大合戦』が出て、『ハリケーン』を制作中の頃だったと思います。

ライブが終わった後に寺内さんが物販コーナーにいらして、買ったTシャツにサインと、握手してもらったのも懐かしい想い出です。

本当に感謝しかありません。

ありがとうございました。

2021年6月

OYAKODON / CHASING THE NIGHT (2021)

 

 

 「日本人親子による覆面クリエイティブ・ユニット"OYAKODON"による第一弾シングル」という触れ込みで、突如公開されたYouTube動画。

 アーティスト写真は2人組のシルエット。

 謎だらけです(笑)。

 ちなみに、第一弾シングルと銘打ったこの楽曲は、親が音楽を作り、子が映像を作っていて、5月28日に各配信サイトからリリース予定とのこと。

 

 どのサイトからリリースされるかは、続報を待ちたいと思います。

 なぜ、覆面ユニットとして活動しているのかが気になるところですが、まずは2021年の今、エレキ・インスト楽曲がリリースされることを歓迎したいと思います。

 「第一弾」というからには「第二弾」も期待して良いのかな?

 今後の動向含めて謎だらけです(笑)。

 それでは、また。

 

【続報】
5月28日に下記サイトより、配信リリースされたとのこと。
ぜひチェックしていてくださいね!
https://linkco.re/RYYN2cTu


2021年5月

THE VENTURES / IN SPACE (1964)

 

 

 

 

 昨日野口聡一さんが、半年間のISS任務を終え、地球へ帰還されました。
 民間機を使用しての旅路は日本人初ということで、大丈夫かなと心配しておりましたが、いやぁ〜良かったです。

 ということで、今回は宇宙つながり=スペース物でいってみたいと思います。

 そもそもスペース物というのは、エレキ・インストにおいては、恰好の題材であり、いろんなアーティストが作品を発表しております。

 というのも、インストは情景やイメージを伝えるのに適しているので(「パイプライン」でのトレモロ・グリッサンドが好例)、宇宙に対し抱くイメージを、サウンドとして表現しやすいのではないかと思うのです。
 また、1960年代の国際的な宇宙開発競争というのも、背景としてあると思われます。

 ベンチャーズが13枚目のアルバムとしてリリースした『IN SPACE』も、未知の空間である宇宙を当時の最新機材を使って表現しております。

 と言っても、『ザ・ベンチャーズー結成から現在まで』でのインタビューにもある通り、当時はシンセサイザーもなく、この独特なサウンドは、様々な創意工夫によりを産み出されたものでした。

 エレキ・ギターに様々なエフェクターをかけたり、パーカッションを入れたり…、「Penetration」のシンセの様な音も恐らくエレキかスチール・ギターでしょうし、「Exploration in Terror(恐怖の探検)」のシンバル4つ打ち連打など、改めて聴くととても怖いです。

 また、このアルバムから、ジャケットにモズライトを持つメンバーの写真が掲載。全編通してモズライトの音がしています。

 楽曲的には、様々なスペース物のカヴァーにオリジナル曲が含まれており、中でも「War of the Satellites」は、「ダイヤモンド・ヘッド」の作者であるダニー・ハミルトンのペンによるもので、とてもインパクトがあります。

 コンセプト・アルバムとして非常に完成度の高い一枚。まだ聴いたことのない方は、ぜひ聴いてみてください。

 それでは、また。

1. Out of Limits
2. He Never Came Back
3. Moon Child
4. Fear [Main Title from "One Step Beyond"]
5. Exploration in Terror
6. War of the Satellites
7. The Bat
8. Penetration
9. Love Goddess of Venus
10. Solar Race
11. The Fourth Dimension
12. The Twilight Zone

2021年5月

おすすめのアンプ・シミュレーター

 こんにちは〜。
 コロナウイルスが収束する気配が全くなく、その間バンド活動もストップしています(泣)。

 ここ最近は、溜まった音楽的欲求を曲作りに向けているのですが、エレキ・インスト、中でもサーフ・インストの曲を作るのにオススメのアンプ・シミュレーターを紹介します。

 個人的にアップルのロジックを使用して曲作りをしているのですが、ロジックを購入する前はガレージ・バンドを使用していました。

 どちらのソフトにも入っているのですが、その名も”Surfin’ in Stereo”です(画像はガレージ・バンド)。

 

 これを見つけた時「もしや?」と思ったのですが、期待通りピシャピシャの音が出たので、ニンマリしてしまいました。

 これを使って作った音が、以前ツイッターにアップしたこの曲
 テケテケの曲ではありませんが、わかっていただけるでしょうか?

 なお、この音源はデフォルトのアンプ設定を色々と変えております。

 

 曲を作らずとも、コピーでも遊んでみると楽しいですよ〜。

 それでは、また。

2021年3月

THE SPOTNICKS / 霧のカレリア (1998)

 

 

 2011年2月に始めたこのブログも、丸10年が経ちました。

 この10年は、東日本大地震があったり、新型コロナウイルスの世界的流行があったりと、激動の時代だった様に思えます。

 エレキ・インスト界も、ノーキー・エドワーズやディック・デイルなど、レジェンド達が天に召され、時代の移り変わりを感じました。

 そして、今回紹介するスプートニクスのリード・ギター=ボー・ウインバーグも、昨年1月に逝去したレジェンドの一人です。

 このスプートニクスについては、私自身98年の来日公演を観ることができました。

 

 

 記憶では、サイド・ギタリストが弾きまくっていたせいか、ボーの演奏が地味に感じるほどでしたが、でも間違いなくあのサウンドで、感動しました。

 「あのサウンド」とは、リード・ギターの音色を指していますが、よい意味で細く、限りなくクリーン、独特なエコーがかかったサウンド。

 なんか、今の世相に疲れた心がとても癒やされます。湖のほとりでキレイな空気を吸っている様な感覚というか……。
 バンド名(ソ連の人工衛星スプートニク)もあり、この音が「スペース・サウンド」として売られたんですけどね(笑)。

 このディスクは、98年の来日を機にリリースされたもので、初期から90年代に至るまでの作品をコンパイルしたベスト盤。

 時代によって音色が変わってしまうギタリストが多いなか、デュアン・エディーやハンク・マーヴィンと並び、ぶれない音色を貫いていることが、この作品からもわかります。

 サブスクとかでも良いので、ぜひ一度は触れていただきたいサウンドです。

 それでは、また。

1.霧のカレリア
2.空の終列車
3.アマポーラ
4.ジャニー・ギター
5.ドリーナ
6.夢のオレンジ号
7.テルスター
8.ロケット・マン
9.夢みるギター
10.ハバ・ナギラ
11.モスクワの灯
12.ゴーストライダーズ・イン・ザ・スカイ
13.トランボーネ
14.ポニー・エクスプレス
15.ハッピー・ギター
16.ナージャのテーマ
17.ラスト・デート
18.サンダーネスト
19.禁じられた遊び
20.スパニッシュ・ジプシー・ダンス
21.ハバネラ
22.アンナ
23.スパニッシュ・アイズ
24.スプートニクスのテーマ

2021年2月

西山毅 / NEXT STAGE (2020)

 

 

 

 みなさん、明けましておめでとうございます!って、もう1月も終わりか(笑)。

 さて、2021年最初の投稿は、我らが横浜のギター・ヒーロー、西山毅さんのソロ・アルバム『NEXT STAGE』をご紹介!

 このアルバムは、いわゆる”エレキ・インスト物”ではないですが、エレキ・インストをルーツに持ち、かつ良き理解者である西山さんが、自身のギター・エッセンスを盛り込んだ最高のインスト・アルバムとなっています。

 とにかく、1曲目からラストまで、カッコイイとしか言いようがないプレイが満載なのですが、どの曲も高度なテクニックを駆使していながら、あくまで楽曲重視となっていて、「一聴して良し、何度聴いても良し」という作品に仕上がっています。

 また、ボーナストラックにはアマチュア時代の貴重デモ音源「Scramble」も収録。
 デビュー前から今に至るまでの一貫したスピリッツを感じることができ、続けることの大切さを教えてくれます。
 なお、この楽曲には私もコチラ等で一緒に演奏させていただいた、西山さんの従兄弟のドラマー、茂呂慶隆さんも参加されています。

 エレキ・インスト・ファンの方にもぜひ聴いていただきたい作品です。

 それでは、また。

1. Next Stage
2. No More Underdog
3. Memories Of You
4. Rock’n’roll Forever
5. Wishing to the Star
6. TNN
7. Battle Hero
8. 電光石火2020
9. Love Child(ボーナストラック)
10. Scramble(ボーナストラック)(アマチュア時代の音源)

2021年1月

THE SURF COASTERS / WAITIN’ 4 THE SURF (1995)

 

 今年はザ・サーフコースターズのデビュー25周年ということで、25年前の12月にリリースされたミニ・アルバムをご紹介!


 「(メンバー)4人各々が、1曲ずつカヴァー曲を選ぶというコンセプトから始まったアルバム」とのことで、内ジャケに各自選曲に対する想いが綴られています。

 特にアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのカヴァーである「ワーク・ソング」には、我がブルー・ホライズンの初代リード・ギターである村上源蔵が客演。中シゲヲさんとのギター・バトルを展開しており、スタジオの熱気を凝縮した様なトラックになっています。

 またカヴァーもさることながら、オリジナル曲としても「フライ・アップ」、「イントルーダー」と代表曲2曲が収録されており、聴きどころ満載の作品です。

 少し残念だったのは、このアルバムを最後にリーダーでベースの佐藤トモさんが脱退。個性と個性のぶつかり合いだった初期サーフコースターズが終焉してしまいました。

 それでも、様々な変化を遂げながら今もバンドが存続していることは凄いこと。
 末長く活動を続けて欲しいと願うばかりです。

 それでは、また。

1. フライ・アップ
2. ワーク・ソング

3. シー・セッド・シー・セッド    
4. 死界の叫び(サタニック・サーフ・ミックス)     
5. 堕ちた天使
6. イントルーダー序曲
7. イントルーダー
8. ある日渚に

2020年12月

 

当時のライブ映像。マスター・テープの保存状態の影響か、音飛びがあります↓

DAVIE ALLAN AND THE ARROWS / THE WILD ANGELS〜

 

 

 コロナウイルス第三波とやらで、ガマンの冬でございますね。

 さて、前回ベンチャーズのトリビュート盤を紹介しましたが、そこでグレイトなトラックを提供していたDAVIE ALLAN AND THE ARROWSに触れてみたいと思います。

 このCDはオリジナル・アルバムではなく、過去に発表された映画のサウンドトラックを編集したコンピ。

 収録曲は下記の通りで、良く知られた曲が並んでいますし、収録曲も10曲しかないので、最後までツルっと聴けてしまう作品・・・と言いたいところですが、そこはファズギターの王様。
 どの曲にもたっぷりファズがかかっており、聴きごたえ充分な作品になっています。

 いやぁ~、しかしクールですよ。

 この格好良さは、リンク・レイかデイヴィー・アレンかという感じで、今の若いリスナーにも十分受け入れられるサウンドだと思いますよ。

 もう一つ特筆すべきは、このCDのライナノーツが、ジム・ピューター氏であること。
 杉本もかろうじてですが、ラジオで「ジム・ピューター・ショウ」を耳にしたことがあるので、嬉しくなってしまいました。

 そう言えば「ジム・ピューター・ショウ」のオープニングは、THE ROUTERSの「LET’S GO」でしたねぇ〜。

 それでは、また。

1. Blues' Theme [From The Wild Angels]
2. Devil's Angels Theme
3. Theme from The Wild Angels
4. Shape of Things to Come [From Wild in the Streets]
5. Thunderball
6. James Bond Theme
7. Peter Gunn
8. Star Trek: The Next Generation
9. Batman Theme
10. Cycle-Delic [From Night on Earth]

2020年11月