エレキ・インスト・ア・ゴー・ゴー! -2ページ目

THE VENTURES / NEW SPACE(2022)

 

 

 一昨年以降、コロナ禍で実施されていなかったベンチャーズの来日公演がスタートしました。
 そして、この来日公演に合わせてリリースされた作品が本作『NEW SPACE』です。

 1964年リリースの名盤『IN SPACE』をオマージュしつつ、現メンバーによる様々なアイディアを凝縮させた作品になります。

 その現メンバーとは、ボブ・スポルディング(L.G.)、イアン・スポルディング(R.G.)、ルーク・グリフィン(B.)、リオン・テイラー(Dr.)の4人。
 今作にはそれぞれのメンバーが、単独もしくは連名で作曲したナンバーも収められ、バンドとしてのポテンシャルが感じられます。

 また、60年代楽曲のセルフ・カヴァーも2曲収録。
 一曲は『SUPER PSYCHEDELICS』からの「Vibrations」で、もう一曲が『THE FABULOUS VENTURES』からの「Eleventh Hour」。
 相当マニアックな気もしますが、「新作にとてもマッチする」ということで選曲されたとのこと・・・確かに!

 個人的お気に入りは、スポルディング親子によるバラード「Sea of Tranquility」。
 私自身がコロナ禍にあって癒しを求めていることもあり、いっそう染み入るのかもしれません。

 今回のツアーは初来日から60周年を記念したもので、25公演を予定しています。
 コロナ感染者数が、連日過去最多を更新している中なので、無事完走してくれることを祈るのみです。

 それでは、また。

1.Fly Me to the Moon
2.Moon Base Drive
3.The Alien
4.Space Suit
5.The Mercury Run
6.Vibrations
7.Second Sun
8.Sea of Tranquility
9.π
10.High Noon on the Moon
11.Eleventh Hour
12.City of Light
13.Last Party on the Moon

2022年7月

THE VENTURES / TWIST WITH THE VENTURES(1962)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今年は、ベンチャーズ来日60周年!ということで、初来日の62年にリリースされた作品をご紹介♪

 当時のアメリカはツイスト・ブーム。
 タイトル通り、その時流に乗って制作された作品になります。

 本作のメンバーは、ノーキー、ドン、ボブ、ホウイー(・ジョンソン)。初期はボブがリードをとる曲もありましたが、この辺りからほぼノーキーがリードをとっていると思われます。

 さて、このアルバムには、2曲の代表作が収録されております。

 1曲は「ドライヴィング・ギター」。2分足らずの曲ながら、ギター・インストの魅力がしっかり詰まっています。
 また、ノーキー、ドン、ボブによるオリジナルというのも素晴らしいです。

 もう1曲は「バンブル・ビー・ツイスト」。
 原曲はクラシックですが、ベンチャーズのものは、61年のB・バンブル&ザ・スティンガーズがリリースした「バンブル・ブギー」を下敷きにしていると思われます。

 また、メンバー・オリジナルの「グリンゴ」や、チャビー・チェッカーズのカバー「レッツ・ツイスト・アゲイン」など、秀逸な演奏が収録。
 あっという間に全12曲が終わってしまいます。

 全編クリーン・トーンですが、しっかりロックン・ロールしていて楽しめる作品なので、ぜひご一聴を!

 それでは、また。

1.Driving Guitars
2.The Twist
3.Road Runner
4.Gringo
5.Moon Dawg
6.Guitar Twist
7.Opus twist
8.Movin' and Groovin'
9.Sunny River
10.Let's Twist Again
11.Shanghied
12.Bumble Bee Twist

2022年6月

DICK DALE / TRIBAL THUNDER(1993)

 

※購入先のアイテムは、「Unknown Territory」との2in1になっています。

 

 本日5月4日はディック・デイルの誕生日ということで、1993年の復帰作をピック・アップ!

 60年代に「ミザルー」でブレイクした後、サーフ・ミュージックが徐々に下火になり、本人も直腸がんを患う。
 長らくリリースが途絶えていたが、87年にスティービー・レイ・ヴォーンとの共演により「パイプライン」をリリース(注1)。
 今作で本格復帰を果たします。

 この作品、勝手に映画『パルプ・フィクション』以降かと思っていたら、映画は94年なので、公開以前のリリースでした。様々な機運が高まっていたということでしょうか。

 全編“ぶっといリバーヴィーなギター・サウンド”が堪能でき、オリジナル・ナンバーはもちろん、「キャラバン」や「ランブル」などのカバーも独特のアレンジやギター・プレイが楽しめます。
 サブスクでも聴けるので、ぜひ聴いてみてくださいね!

 御大は、残念ながら2019年に他界してしまいましたが、その功績は世界中のサーフ・バンドに引き継がれています。

 キング・オブ・ザ・サーフ・ギターよ、永遠なれ!

 それでは、また!

 

※注1:そこまでの音源はこちらのベストで楽しめます。


1.Nitro
2.The New Victor
3.Esperanza
4.Shredded Heat
5.Trail of Tears
6.Caravan
7.The Eliminator
8.Speardance
9.Hot Links: Caterpillar Crawl + Rumble
10.The Long Ride
11.Tribal Thunder

2022年5月

加山雄三ミュージアム

 「新型コロナウイルスが収束したら、行ってみたい。」と思っていた加山雄三ミュージアム。

 残念ながら2022年6月末で閉館することになりました。

 どうしても閉館前に行きたい!ということで、先日思い切って行ってきました。

 横浜から西伊豆堂ヶ島へ車を走らせること約3時間。
 道中は桜並木や、駿河湾の向こうに富士山も見えたりと、景観豊かな旅路でした。

 

 

 現地へ到着し、裏玄関の前でパシャリ。

 


 受付の方に、写真撮影やSNS関係の許可を頂き、いざ中へ。

 そこには、二刀流どころか幾多の才能を持った加山さんの様々な展示がされていました。

 


 船乗りとして、俳優として、画家や陶芸家として、鉄道ファンとして、そしてミュージシャンとして。素晴らしい展示品を見ることができました。


 そして僕にとっては、なんといっても「エレキの若大将」。
 当時ノーキーさんからもらったというパール・ホワイトのモズライトや、衣装展示にはとても感動しました。

 


 展示を見た後はレストランへ。
 海だから海鮮という発想もあったのですが、伊豆ならではの「わさび丼」を頂きました。

 


 こちらも美味しかったです。

 まだまだコロナ禍は続きそうですが、束の間「しあわせだなぁ〜」と思った一日でした。

 

 なお、6月30日までは入館料が無料とのことですので、この機会にぜひ訪問してはいかがでしょうか。

 

 それでは、また。

 

2022年4月

高中正義 キティ時代のサブスク解禁

 先月、寺内タケシさんのサブスク一斉解禁の投稿をしましたが、その一方で高中正義さんのキティ時代の音源も解禁されていました。

 

 

 高中さんのディスコグラフィを語る際、所属ごとにキティ時代、東芝時代、ラグーン・レコード時代と分けられますが、特にギター・キッズが憧れたのが、このキティ時代だったのではないでしょうか。

 東芝時代は割と以前から解禁されていたのですが、キティ時代は長らく解禁されておりませんでした。
 私が高中さんに興味を持ったのも、このキティ時代の後期からだったので、いつ解禁されるのか気になっていました。

 特にニュースにもなっておらず、ひっそり解禁されていたので、タイミング的な意図は不明ですが、おそらく昨年9月にソロの全キャリアを網羅する『ALL TIME SUPER BEST』がリリースされ、機運として高まったものと思われます。

 個人的にこの時代はレコードで持っているものが多く、今後は移動中に聴けるので、コロナ禍の楽しみが一つ増えたという感じです。

 ちなみに最近よく聞いているアルバムは、『OCEAN BREEZE』と『夏・全・開』。

 

 『OCEAN BREEZE』は、(変な表現ですが)完成度が極めて高いライブ・アルバム。
 全編良いのですが、ベンチャーズ・ファンとしては、1曲目に「MEDLEY」が来るのが『IN JAPAN』を彷彿させて素敵です。

 

 『夏・全・開』は、キティ時代最後のアルバムで、楽曲の良さが際立つ作品。
 ボーカル物中心の構成ではあるのですが、当ブログ的にはラストの「おやすみ」が推しです。

 

 みなさんは、キティ時代のお気に入りのアルバムや楽曲はありますか?

 それでは、また。

2022年2月

エレキの神様 サブスク一斉解禁

 たいへん遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

 いやぁ〜、新年早々とんでもないお年玉がありました。

 寺内タケシさんの誕生日にあたる1月17日に、530曲もの音源が、Apple MusicやSpotifyなどのサブスクリプション・サービスで一斉解禁されたのです。
※配信サービス一覧はコチラ

 恥ずかしながら、私自身もまだまだ持っていないレコードやCDがあり、たいへん嬉しゅうございます。
これからしばらくテリー・ワールドに浸ることになりそうです。

 ただ、僕がリアルタイムで聴いていた『ハリケーン』や『キャッチ・ア・ウェイヴ』などは今回配信されていないようなので、今後に期待したいと思います。

 それでは、また。

2022年1月

YouTube動画をアップしました#18

 

 

新型コロナウイルスの影響が大きいですが、今年はブルー・ホライズンの活動がありませんでした。

せめてもの気持ちということで、1996年10月のファースト・ライブより蔵出し音源を公開。
随所に硬さが出ていますが、どうか温かい目でお楽しみください(笑)。

来年がみなさんにとってより良い年になります様に。
良いお年を。

2021年12月

THE SHADOWS / THE SHADOWS(1961)

 

 

 前回の投稿では、ベンチャーズの『カラフル・ベンチャーズ』をリリース60周年ということで書きました。

 今回は、同じく60周年のザ・シャドウズの『ザ・シャドウズ』について書きたいと思います。

 この作品を聴いて驚くのは、デビュー・アルバムにもかかわらず、演奏面でのクオリティがかなり高いということ。

 やはり、クリフ・リチャードのバックとして磨いてきた腕があってのことでしょうか。

 

  メンバーは、ハンク・マーヴィン(L.G)、ブルース・ウェルチ(R.G)、ジェット・ハリス(B)、トニー・ミーハン(D)の4人。

 シンプルに4人での演奏を中心としながら、それでいて充実したアンサンブルを聴かせています。
 また、既にハンクのクリーン&エコー・トーンは確立されているのも凄いです。

 M2「ブルー・スター」、M13「スリープ・ウォーク」など、エレキ・インスト・ファンにおなじみの曲も収録されていますが、シャドウズとしては、オリジナル曲のM1「シャドーギー」やM3「ニブラム」が代表的なナンバーと言えるでしょう。
 また、M12「マイ・レジスタンス・イズ・ロー」には、ギターの音色やメロディーなど、(勝手に)ナイアガラ・サウンドの源泉を感じ、ニヤリとしてしまいました。

 今年も気がつけば晩秋。
 ヨーロッパのエレキ・インストが似合う季節になってきました。

 これを読んで少しでも興味を持ってくださった方は、サブスクとかでも良いので聴いてみてくださいね。

 それでは、また!

1. Shadoogie
2. Blue Star
3. Nivram
4. Baby My Heart
5. See You In My Drums
6. All My Sorrows
7. Stand Up And Say That
8. Gonzales
9. Find Me A Golden Street
10. Theme From A Filleted Place
11. That's My Desire
12. My Resistance Is Low
13. Sleepwalk
14. Big Bohttps://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryinsertinput.doy

2021年11月

THE VENTURES / COLORFUL VENTURES(1961)

 

 

 昨年はベンチャーズのウォーク・ドント・ラン(シングル・アルバム共に)がリリース60周年でしたが、今年はこの『カラフル・ベンチャーズ』がリリース60周年。

 1961年10月2日にリリースされた4枚目の作品で全米最高94位。
 “カラフル“と名のつく通り、曲名に色のつくものが集められたコンセプト・アルバムです。

 モズライト期のような爆発力はないものの、フェンダーのクリーン・トーンが心地良く、飽きずに聴いていられます。

 この時期のメンバーは、ドラムがホウィー・ジョンソンで、他はドン、ボブ、ノーキーの3人。
 「ブルー・ムーン」は明らかにボブのリードですが、他はかなりのナンバーが、ノーキーのリードかと思われます。「イエロー・バード」と「シルバー・シティー」もボブですかね?

 1995年に、ベンチャーズのファンクラブの企画で、ボブさんのベーシストとしての側面にスポットを当てたインタビューをさせていただきました。
 その時のインタビューは何故か記事化されなかったので、記憶にしか残っていないのですが、「ボブさんお気に入りのベース・ラインは?」の質問で、確かこのアルバムの「ブルー・スカイズ」をあげていらっしゃいました。ランニングするラインが気に入っているとのこと。
 あまりにも意外な曲だったので、記憶に残っています。

 それでは、また!

1. Blue Moon
2. Yellow Jacket
3. Bluer Than Blue
4. Cherry Pink and Apple Blossom White
5. Green Leaves of Summer
6. Blue Skies
7. Greenfield
8. Red Top
9. White Silver Sands
10. Yellow Bird
11. Orange Fire
12. Silver City

2021年10月

ヤング・ギター / 高中正義 〜50年目の”渚伝説”〜(2021)

 

 

 我が青春時代のギター・ヒーロー、高中正義さん。

 ※当時のエピソードはこちらをお読みください。


 今年デビュー50周年を迎え、11月20日に武道館にてライブが行われるとのこと。

 いまでも時々ホームページをチェックしており、最新情報は入手するようにしているのですが、なんとヤング・ギターで120ページに及ぶ特集が組まれるというので購入しました。

 最新インタビューから、過去インタビューのアーカイブ、機材紹介や奏法分析などの記事の中で、特に興味深かったのが、ギター・テックである松山晋氏のインタビュー。

 具体的に書くとネタバレになるので書きませんが、高中さんの機材に関する探究心と向上心が垣間見れ、大きな刺激を受けました。

 自分はどちらかと言うと、「これ!」と決まったら、機材を変えない人間なのですが、これを機会に見直してみようと思います。

 それでは、また!

2021年9月