今日の一曲!Perfume「不自然なガール」
【追記:2021.1.5】 本記事は「今日の一曲!」【テーマ:雨】の第十七弾です。【追記ここまで】
「今日の一曲!」はPerfumeの「不自然なガール」(2010)です。10thシングル(両A面)のうちの一曲で、アルバムとしては3rd『JPN』(2011)に収録されています。
前回に引き続き、中田ヤスタカ楽曲の紹介です。ネタバレをしますと、次回の更新分でもヤスタカ楽曲を取り上げる予定なので、本記事と前後の二記事はある意味連載だと言えます。
ついでにこれも打ち明けますが、今回の雨シリーズでは「3曲ごとにボーカルの男女を入れ替える」というマイルールの下に記事をアップしていたのでした。しかし女性ボーカルサイドがぼちぼちネタ切れ気味になってきたため、本当は避けたかった「同一製作者による楽曲の連続」に頼らざるを得なくなったというのが裏事情です。加えて、実は「雨上がりに重きが置かれた曲の紹介は後回しにする」という縛りプレイも行っていたので、これが余計に残弾数を厳しいものにしていました。従って、次回からは雨上がりにフォーカスしたナンバーも紹介の対象とします。
曲名およびサビのイメージが強い人にとっては、雨の曲という観点で本曲をピックアップするのは難しいかもしれませんね。Perfume×雨であれば、レビュー済みということで今回は除外したものの、ダイレクトに雨を冠する「宝石の雨」(2017)が優勢でしょうから。歌詞に"It rained for a time"とある「Take me Take me」(2008)も候補曲でしたが、より認知度が高いであろう「不自然なガール」を優先して選びました。
"雨"にフォーカスがあてられているのはAメロの歌詞です。1番では"こんな雨の日にきっと 歩くキミを見つけて/急に傘をしまえば 気づいてくれるのかな"、2番では"こんな雨の日はただ 窓の外は暗くて/気分はでも意外と そんなに悪くないし"と、恋する気持ちに悪天候など関係ない;むしろ利用してやろうという気概すら感じられる攻めの乙女心を気に入っています。
しかしこれらはあくまでも気概です。実際は"本当の質問は まだまだ聞けないけど"に、"きっとこのまま待って ただ期待だけをして"と、守りの乙女心が勝ってしまっているため、このちぐはぐさが"不自然なガール"を形成しているのだなぁと、納得のいじらしさが描かれていると言えます。
どのような結末を迎えたのかまでは示されていないので以降は推測ですが、"I can't stop loving you."こそが揺るぎない事実であるので、"不自然なガール"が攻めの姿勢に転じるのも時間の問題でしょう。シングルで次曲に「ナチュラルに恋して」が据えられているのも、不自然(アンナチュラル)に対するものだと考えるのが自然かと思いますしね。
メロディとアレンジに関しては取り立てて言及したいことはありません。こう書くと批判的に映るかもしれませんが決してそういう意図はなく、中田さんがPerfumeに提供する楽曲として安定のクオリティだということが言いたいのです。歌詞内容の切なさを過不足なく伝えるセンチメンタル且つキャッチーなメロディに、バックトラックに徹して主張し過ぎないエレクトロ/テクノポップなアレンジと、全てがPerfumeのボーカルを立たせる方向で統一されていると感じます。
近年リリースされる楽曲はトラック自体の主張が強いというか、流行に沿って新興のジャンル名で形容したほうがいいようなものが増えている印象ですが、この頃(2010±2年)の楽曲は割とボーカルラインの綺麗さを重視したものが多かった認識なので、上掲の作編曲に関するレビュー内容は他のいくつかの楽曲にも流用出来てしまうでしょう。そういう意味では「取り立てて」とするのは適切ではないと思ったため、言及したいことはないとしながらも言及するという'不自然な'文章になったのでした。笑
「今日の一曲!」はPerfumeの「不自然なガール」(2010)です。10thシングル(両A面)のうちの一曲で、アルバムとしては3rd『JPN』(2011)に収録されています。
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前回に引き続き、中田ヤスタカ楽曲の紹介です。ネタバレをしますと、次回の更新分でもヤスタカ楽曲を取り上げる予定なので、本記事と前後の二記事はある意味連載だと言えます。
ついでにこれも打ち明けますが、今回の雨シリーズでは「3曲ごとにボーカルの男女を入れ替える」というマイルールの下に記事をアップしていたのでした。しかし女性ボーカルサイドがぼちぼちネタ切れ気味になってきたため、本当は避けたかった「同一製作者による楽曲の連続」に頼らざるを得なくなったというのが裏事情です。加えて、実は「雨上がりに重きが置かれた曲の紹介は後回しにする」という縛りプレイも行っていたので、これが余計に残弾数を厳しいものにしていました。従って、次回からは雨上がりにフォーカスしたナンバーも紹介の対象とします。
曲名およびサビのイメージが強い人にとっては、雨の曲という観点で本曲をピックアップするのは難しいかもしれませんね。Perfume×雨であれば、レビュー済みということで今回は除外したものの、ダイレクトに雨を冠する「宝石の雨」(2017)が優勢でしょうから。歌詞に"It rained for a time"とある「Take me Take me」(2008)も候補曲でしたが、より認知度が高いであろう「不自然なガール」を優先して選びました。
"雨"にフォーカスがあてられているのはAメロの歌詞です。1番では"こんな雨の日にきっと 歩くキミを見つけて/急に傘をしまえば 気づいてくれるのかな"、2番では"こんな雨の日はただ 窓の外は暗くて/気分はでも意外と そんなに悪くないし"と、恋する気持ちに悪天候など関係ない;むしろ利用してやろうという気概すら感じられる攻めの乙女心を気に入っています。
しかしこれらはあくまでも気概です。実際は"本当の質問は まだまだ聞けないけど"に、"きっとこのまま待って ただ期待だけをして"と、守りの乙女心が勝ってしまっているため、このちぐはぐさが"不自然なガール"を形成しているのだなぁと、納得のいじらしさが描かれていると言えます。
どのような結末を迎えたのかまでは示されていないので以降は推測ですが、"I can't stop loving you."こそが揺るぎない事実であるので、"不自然なガール"が攻めの姿勢に転じるのも時間の問題でしょう。シングルで次曲に「ナチュラルに恋して」が据えられているのも、不自然(アンナチュラル)に対するものだと考えるのが自然かと思いますしね。
メロディとアレンジに関しては取り立てて言及したいことはありません。こう書くと批判的に映るかもしれませんが決してそういう意図はなく、中田さんがPerfumeに提供する楽曲として安定のクオリティだということが言いたいのです。歌詞内容の切なさを過不足なく伝えるセンチメンタル且つキャッチーなメロディに、バックトラックに徹して主張し過ぎないエレクトロ/テクノポップなアレンジと、全てがPerfumeのボーカルを立たせる方向で統一されていると感じます。
近年リリースされる楽曲はトラック自体の主張が強いというか、流行に沿って新興のジャンル名で形容したほうがいいようなものが増えている印象ですが、この頃(2010±2年)の楽曲は割とボーカルラインの綺麗さを重視したものが多かった認識なので、上掲の作編曲に関するレビュー内容は他のいくつかの楽曲にも流用出来てしまうでしょう。そういう意味では「取り立てて」とするのは適切ではないと思ったため、言及したいことはないとしながらも言及するという'不自然な'文章になったのでした。笑