今日の一曲!Justice「TThhEe PPaARRtTYY」 | A Flood of Music

今日の一曲!Justice「TThhEe PPaARRtTYY」

 【追記:2021.1.4】 本記事は「今日の一曲!」Ver. 2.0の第十七弾です。【追記ここまで】

 本日の出目は【1, 9, 8, 10】だったので【1stの987番】の楽曲、Justiceの「TThhEe PPaARRtTYY」を紹介します。

”t” (Cross)/Justice

¥価格不明
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 Justiceについては過去にこの記事の冒頭で名前を出したことがあります。詳しくはリンク先を見てほしいのですが、簡単にまとめると「ブームの恩恵と負の煽りを受けた不遇なゼロ年代後半のエレクトロ勢」の一組として名前を出したのでした。

 そこに光を当てようじゃないかということで、Justiceの「TThhEe PPaARRtTYY」について改めて説明します。1stアルバム『†』(2007)の収録曲で、後にシングル(2009)としてもリリースされたジャスティスの代表曲です。

 ボーカルにレーベルメイトのUffie(アフィ)をフィーチャリングしていることでも有名で、以下に埋め込んだ動画(オフィシャルアップ音源)のコメント欄では、彼女の癖のある歌声について賛否両論入り乱れていますね。笑 個人的には嫌いじゃないんだけどな~




 バグったような曲名も印象的ですが、これは「THE PARTY」が二重になっているだけです。『iLOUD』にあったインタビューを読む限り、酔っ払ってモノがダブって見えるあの感じを表現しているのだとか。笑

 このようにタイトルからもパーリー感が丸出しなわけですが、曲自体もまさにハッピーエレクトロチューンと表現出来るポップさを兼ね備えているので、実際にパーティでかかっていたら楽しいだろうと思います。すぐに踊れて口遊めるというシンプルさが正義のパターン。

 もしくは海外の子供向け番組の曲っぽさもあると言える…かな?イメージですけど。奇しくも同年(2007年)にリリースされた楽曲群:SIMIAN MOBILE DISCOの「It's the Beat」や、The Chemical Brothersの「The Salmon Dance」なんかも同様の形容が出来る曲だと思っているので、当時流行っていたのか将又シンクロニシティか…不思議な共時性を感じます。


 話を戻して、「TThhEe PPaARRtTYY」の最も格好良いところは「タメの長さ」であるという主張をします。曲始まりからビートが落ちてくるまで1分52秒もあるところを指して「タメ」と言っているわけですが、歌詞に合わせて説明するとそこまでで既に[ヴァース―コーラス]を2セット消化しているんですよね。

 つまり「2コーラス(2番)終わりまでビートなし」という冒険心を評価したいということです。並のセンスだったら2番始まりからビートを入れてしまうと思うのですが、そこを堪えて曲を進めることで「えっ…もしかしてこのまま静かなトラックなん?」という一抹の不安をリスナーに抱かせ、その状態から満を持してビートが登場するという流れはカタルシスそのものだと思います。

 説明調の怪しい日本語になってしまいましたが、もっとシンプルに言えば「DJの焦らしプレイ最高!」ってことです。ランダム再生でこの曲が流れてきたら、1:52でビートがインしてきた瞬間に満足して次曲にスキップしてしまうことが多いくらいには気に入っています。笑