今日の一曲!Le☆S☆Ca「Behind Moon」【テーマ:ミント】 | A Flood of Music

今日の一曲!Le☆S☆Ca「Behind Moon」【テーマ:ミント】

 今日の記事は副題に~『Tokyo 7th シスターズ』(『ナナシス』)について~と入れたほうがいいぐらいの内容になっていることを先に断っておきますね。検索エンジンからの訪問者のニーズに応えられるようにまずその旨を冒頭に書いておきましたよっと。

 【追記:2018.4.29】 本記事への流入が未だに多いためここにも記しておきますが、『ナナシス』に関する網羅的な記事としては、音楽大全本(『Tokyo 7th シスターズ COMPLETE MUSIC FILE』)発売記念として後に書いた特集記事の方が内容が充実しているので、そちらもあわせてお楽しみいただけるかと思います。【追記ここまで】

 【追記:2021.1.4】 本記事は「今日の一曲!」Ver. 1.0の第三十九弾です。【追記ここまで】

ミント系お菓子で好きなものは?

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 お菓子というかアイスはチョコミントがいちばん好きです。歯磨き粉っぽいから嫌いという人もいるけど、その爽やかさがいいんじゃないかと思うんだけどな~

 関係あるかはわかりませんが元々薬っぽい味に抵抗がないんですよね。漢方薬(風邪薬とか胃薬)の味も苦いどころかむしろ美味しいと思うタイプです。笑 ドクターペッパーも好きだし、たぶん薬膳料理も大丈夫。

 薬膳といえば、「食材を温と冷に分ける」という考え方はとても好きですね。厳密には5つに分けられるそうですが(詳しくは「五性」でググってください)、僕は熱をため込みやすい体質なので夏はなるべく冷を意識しています。

 体温が高いというのは良いことらしいんですけどね。免疫力が高まって病気になりにくいだとかで。それは大変結構なのですが、僕は平熱が37度近くあるので夏はやっぱりつらいです。涼しくなってきても半袖短パンの外国人の気持ちがよくわかります。笑


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 さて、今日はペパーミントデーだそうなので【テーマ:ミント】にしました。ということで歌詞に"ミント"を含む曲を探そうとしていたところ、予てから紹介したいと思っていた曲の、そのまたまさに紹介したいフレーズにちょうど"ミント"が含まれているじゃん!と気付いたので、ウッキウキでレビューしたいと思います。笑

 Le☆S☆Caの「Behind Moon」(2016)という曲なのですが、説明に予備知識がいるので先にそちらを処理しますね。便宜的にブログテーマをアニソンにしていることからわかるかもしれませんが、端的に言えばスマホ向け音ゲー『Tokyo 7th シスターズ』発の楽曲です。


 前にどこかの記事でちらっと書きましたが今年の5月にようやく化石スマホを新調したので、予てから楽曲だけファンになっていた音ゲーアプリをすべてインストールしました。具体的にはこの記事の最後にある「書き漏らし部門」に挙げた3作品です。

 全部見事にハマっているのですが、中でも楽曲とエピソードに関しては『ナナシス』がいちばん良いと思っています。音ゲーとしては申し訳ないけど微妙…他2作に比べると爽快感に欠ける印象です。どの音ゲーも一長一短あるので好き加減は同じくらいなんですけどね。


 ともかく、『ナナシス』はアイドル文化が廃れた近未来にあえてアイドル事務所の支配人となり奮闘していく内容で、Le☆S☆Caは所属アイドル達の中から生まれたユニットの一つという設定になっています。

 メインの12人(777☆SISTERS)ではないので、まだ全員の個別エピソードを読んでいないのですが、Le☆S☆Caはキョーコ(CV吉井彩実)、レナ(CV藤田茜)、ホノカ(CV植田ひかる)による3人組ユニットで、小説版の主人公みたいですね。フルネームとか詳しくは公式へどうぞ。


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 今回紹介する「Behind Moon」は、ゲーム内(実装)だとLe☆S☆Caの2ndシングルという位置付けのようですが、現実では1stシングル『YELLOW』(2015)のc/wに収録されている曲です。アルバムとしては冒頭にリンクした2nd『Are You Ready 7th-TYPES??』(2016)のDisc2(通称青盤)に入っています。

 この曲、今回紹介するからというのは関係なく『ナナシス』楽曲の中でも上位5つには入るぐらい大好きです。これも前にどこかの記事で書きましたが、僕は80年代アイドル(歌謡)ソングが琴線にふれる耳をしているので、中古屋で当時のCDを漁るのも好きですし平成になってからリリースされる80年代風の曲にも食指が動きます。

 世代ではないので「Behind Moon」を80年代風とすることに異を唱える方もいらっしゃるかもしれませんが、こいつの頭の中ではそのカテゴリーに入っているんだなと流していただければ結構です。


 ここで言う「80年代風が好き」というのはどちらかといえばメロディと編曲(音圧含む)についてなんですが、そこのツボに加えて歌詞も素晴らしいというのが「Behind Moon」が神曲たる所以だと主張します。

 もっと言えば、先に「楽曲に関しては『ナナシス』がいちばん良い」という旨のことを書いた理由のひとつには、「歌詞が良いから」というのが間違いなくあります。他のアイドルゲーと一線を画しているのはここだと思う。

 当たり前ですが歌詞って大切だと思いますよ。宣伝費が心配になるくらい宣伝が多い某音ゲーは怖いもの見たさでアニメを完走したぐらいの知識しかありませんが、曲はともかく歌詞がね…という思いを正直持っています。CMが増える度にそう思う。


 脱線しましたがここでようやく【テーマ:ミント】の登場。少し長めに引用しますが「Behind Moon」の2番Aメロの歌詞を掲載します。"旅を終えた友だちに貰った/ミントティーは冬の香りがした/すれ違った優しい人たちの/抱え込んだ迷いの味"。

 …凄くないですか?この歌詞。スマホゲーのアイドルソングの歌詞とは思えないほどの文学性を感じません?1番Aの"軽くなった荷物と引き換えに/風邪をひいた台風の夜"というのも情感あふれる趣あるフレーズですよね。


 作詞者はSATSUKI-UPDATEさん。JASRACのデータベースで調べても『ナナシス』の楽曲しか担当していないようなので何者?という感じなんですが、氏の名前で検索していちばん上に出てくるブログエントリーに興味深い考察があり、なるほどなと思いました。

 当該のエントリーで脚注としてリンクされているページにもヒントとなるような記述があったので、正体(作中ではなく現実の)を探る手掛かりになるかもしれませんね。ということで野暮なことは書かずにこのまま進めます。笑


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 正体はさておき、作詞:SATSUKI-UPDATEには他にも名曲が多いです。例えば、WITCH NUMBER 4の「SAKURA」(2015)。『ナナシス』でいちばん好きな曲を挙げろと言われればこの曲かもしれないというぐらいには好きですが、とりあえず今は歌詞のみに絞って紹介しますね(以降も同様)。

 冒頭の歌詞、"そして終わってしまったの/夢見草舞う夜/とても小さく儚いエンディング"。桜に"夢見草"という素敵な異称がありそれを使っていることにも感心しましたが、個人的に作詞の高等テクニックだと思っている「接続詞始まり」なのが巧いと思います。

 ちなみにもっと難しいと思うのが接続詞の中でも「逆接で始まる」もの。好例は坂本真綾の「ヘミソフィア」(2002)。接続詞が文章全体の冒頭にくるというのは通常ありえないと思いますが、この手法を取ることで歌詞より前の状況を想像させることに成功していますよね。

 「SAKURA」は全体の流れも美しいです。落ちサビの"だけどまた恋を知って/ツボミニナッテ ツボミニナッテ"という歌詞。表現としては普通なのですが、循環性を感じさせるのが美しいですよね。




 KARAKURIの「-Zero」(2015)も凄いです。歌詞のどの部分がというより世界観が凄い。サビの"孤独の下限はマイナス0"なんて格好良いフレーズどうやったら思いつくんだろう。

 他に登場するワードも字面からして強烈です。"鵺が鳴く"、"妄に起つ"、"生死去来の鐘"、"濡鴉"、"万古不易"、"鉄心が荒ぶ"…もはや何の歌なんだという感じがしますが、この和漢っぽい空気感、嫌いじゃないです。




 サンボンリボンの「セカイのヒミツ」(2016)の歌詞も泣けちゃうぐらい素敵です。2ndアルバムのクロスフェード視聴動画があったので埋め込みましたが、4:18~が「セカイのヒミツ」。あ、ちなみに「Behind Moon」は5:28~聴けます。

 "ねえ このまえ/失くしたものが出てきたの/カーテンのスキマにあって"というかどこか共感できる好きな一節から始まりますが、この曲の歌詞は日常の大切さを綺麗に切り取っているのが美しいと思います。

 サビの歌詞、"たどり着いた場所が/毎日でも忘れないで"や"探し当てたものが/ガラクタでも離さないで"は、忙しない心に優しく沁みわたる光のようですよね。それでも結びは"二度とない朝に/口づけして生きるの"と能動的なので、優しさに感けているだけではないとわかって好きです。

 Cメロの"懐かしい口笛 夕飯の匂い/何もなかった日の日記"のところはもう泣かせにかかってきているとさえ思うのですが、"何もなかった日の日記"というフレーズの切なさの前では仕方ないかなと思います。



 作詞:SATSUKI-UPDATEの素晴らしさを伝えるために作詞のみに絞って紹介しましたが、楽曲自体のクオリティが高いということも上に埋め込んだクロスフェード動画によってご理解いただけたと思います。

 加えて『ナナシス』楽曲のメイン作詞者はSATSUKIさんだけではないということも明記しておきます。あえてね。ということでカナボシ☆ツクモさんによるガーリッシュな歌詞も大好物です。

 777☆SISTERS「Cocoro Magical」(2015)の"2時間先のプロミス"→"2時間掛けたスマイル"の時間経過表現とか、WNo4「ラバ×ラバ」(2016)の"ラバー"と"ラヴァー"の言葉遊びとか、フックとなる表現を入れるのが上手だなと思います。



 今回は「歌詞の良さについて」をメインにしたのであまり作曲と編曲については語れませんでしたが、そっちの方面でも引くぐらい語れそうな気がするのでそれはまたの機会ということで。笑

 あまり好きな言葉ではありませんが、有り体に言えば「捨て曲がない」と表現できるぐらい『ナナシス』楽曲は全体的にハイクオリティだと思います。有名アイドル音ゲーの中では曲毎の落差をいちばん感じませんね。


 最後に曲自体の評価も含めてのマイフェイバリットをアルバム毎に上位3曲まで記載して〆とします。アーティスト名(ユニット名)は省略。参考までに。あ、ちなみに推しはWNo4とKARAKURIとLe☆S☆Caです!一応書いておかないとね。笑

 『t7s Re:Longing for summer』(2015)では、「AOZORA TRAIN」「オ・モ・イ アプローチ」「たいくつりぼん」。『H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!』(2015)では、「SAKURA」「Cocoro Magical」「B.A.A.B.」。

 『Are You Ready 7th-TYPES??』では、赤盤:「-Zero」「SEVENTH HAVEN」「TREAT OR TREAT」、青盤:「Behind Moon」「ラバ×ラバ」「FUNBARE☆RUNNER」、ライブ盤:「KILL☆ER☆TUNE☆R」「Sparkle☆Time!!」「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」。

 ライブ盤のはライブ音源のほうがより好きだという意味です。特に「KILL☆ER☆TUNE☆R」は先にライブ盤を聴いちゃったもんだから、コールがないほうに違和感を覚えるようになっています。笑

 現状アルバム未収録曲では、「タンポポ」「Winning Day」「Lucky☆Lucky」がトップ3かな。「TRIGGER」も好きだけどね。




 ここまで一度も「セブンスシスターズ」という名前を書いていなかったので、トリに「SEVENTH HAVEN」のMVを埋め込んでおきます。この記事にも書きましたが、僕が『ナナシス』を好きになったのは2ndアルバムのCMで流れていたこの曲にガツンとやられたからなので。流石レジェンド。

 それだけで先に音源を揃え、今ようやくゲームをプレイしているといった流れなのは冒頭で書いた通り。最初はてっきりこのMVに出ている6人が主人公というかメインなのかなと思っていました。笑 まあメインっちゃメインなんですが、「その次」のお話でしたね。