淀んだ月を掲げる空が
ぼくの上で揺れている
明日があることも知らずに生きている
雑草と同じようにぼくも
これから歩むどんな道のりも
腐らずに生きてゆけたら
いつの日か視たあの樹のように
輝いてゆけるかな
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沈んだ胸に浮かぶ貴方は
雨の夜の大きな傘
今日まで泣いてたぼくに 何も聞かずに
微笑んで ただ黙って 包む
そんな時間が ぼくを救ってくれた
夏の藍色の時
大空高くあの日のように
また羽ばたけるかな
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幾つもの谷
絶望の涙
溺れそうになる海に
負けないで大声で
呪文を唱えて
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大きな風に揺られて泳ぐ
アーケードの水母の足
夜が明けるまでの不安をかき消して
七夕に飾る祈りのように
確かめないで 風に吹かれるままに
描く 夢路の先
きみの隣に 寄り添うひとは
もう居たりするかな
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神の息吹孕んだ風が
アーケードの水母 泳がせて
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アブラカタブラ
切なくなる時は笑顔で
きみの名前を呼ぶだけ
星の雨の中
ケセラケセララ
出会いも別れも痛みも
星降る夜に流そう
今宵 七夕の月