しじゅうから ツピイツピイと鳴く
夜と朝の交わる 夏の明け哉
面金の中から覗く空の色
一足一刀 思い切りよく
三原色 空の三原色 薄青と
雨雲色と 乳白色と
あじさいの 朝日を受けて
泡立ちぬ 長き道のりに
目をこすりつつ
ぐんぐんと ぐるんぐるんと
ぶちかます ライトセーバー
吾 天下無双
ぶった斬る 声で世界を
「ざまあ見ろ」
そんな感じで 世界ぶった斬る
--
言葉よりも心よりももっと具体的なもの
自分の肉体を磨いてゆきたい
--
雨の音
藍の痕残る肌を脱ぎ
咲く紫陽花の 落とす涙哉
--
純粋な快感って
前も後もないから純粋なんだ
前も後もある関係では
純粋な快感になり得ないのかな
--
雨匂い立つ 水無月の
霧はれやらぬ 剣先に
咲く立葵 天に聳えて
しづくのせ 朝陽を受ける
紅の花びら 空の水色(アオ)を透かして
踏み込まむ 道の先にぞ
きみの居る
神の見守る暮色の中
人生の 一進一退 繰り返し
立ち返る剣に きみの声聞く