登場人物
エイコ ...キャバ嬢
啓太 ...黒服
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小鳥の鳴く声「ピーッヒョッ ピーッヒョッ」
股間をかきながら寝返りを打とうとする啓太。
ズコン、膝がキッチンの収納扉の角に当たる。
啓太「っっテ...んぐぅ...」
勝手に使った啓太の部屋の風呂場から髪をわしゃわしゃと拭きながら扉を開けて出てくるエイコ。啓太の家の風呂場の安いシャンプーとボディソープの匂い。
啓太、再び寝入る。啓太の寝息「スー スー」
ドライヤーの音「ガア〜〜〜〜」
啓太、ビクっとして顔をしかめ、腕を顔に翳しながら目を開けようとする。
視界に湯気を立てながら髪を乾かしている
エイコの裸体が目に入る。
啓太の心の声「ゴ..,ギョエ〜〜〜〜」
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小さい折り畳みの食卓にカスっと置かれるカップラーメン。さっきまでエイコが寝ていた、啓太が普段寝ている布団マットの折り畳んだ上に座っている啓太。
エイコのつけていた香水の匂いと、カップ麺の匂い。
「うぷっ」
啓太に借りたTシャツを羽織り、
勝手に冷蔵庫を開けるエイコ。
「あらやだ吐かないでよ」
啓太「み、水取ってください」
啓太の前にペットボトルの水を置くエイコ。
乾かしたてのエイコの髪がふわっと啓太の前を過ぎる。ギクっとする啓太。
エイコ「それ呑んで食べて、さっさと帰んな」
啓太「いや僕の家!」
エイコ、人の台所で勝手にみつくろってつまみ出す。
エイコ「TVつけてよ」
啓太、床に落ちていたリモコンを取り、こじんまりとしたサイズのTVをつける。
♪新企画 レンタル同居人 今夜あなたのおうちにお邪魔します♪
啓太、ガブ飲みしていた水を咽せる。
「ゴフ〜ッゴフッコンッ」
エイコ「きったない!」
啓太「勘弁してくださいよゴフッこれくらい」
勝手に回されている洗濯機の音(昨日エイコの吐瀉物だらけになった黒服とドレスが洗われている)
エイコ「あんたも応募してみたら?」
TVの音
♪応募先はこちらのQRコードから♪
エイコ、パシャリと写メりながら言う。
啓太「ぼくはいいです」
エイコ「どーせ彼女もいないんでしょ」
啓太小声で「余計なお世..」
エイコ、食べ終わった食器を洗い終わって啓太の食卓近くに来て、覗き込む。髪が啓太の前にふわっと揺れる。
びくりとする啓太。
エイコ「あ、伸びてんじゃ〜ん、あたしが食べる」
啓太の前からカップ麺を取り上げる。
啓太、後ろで麺を箸でつまみ上げるエイコを振り向きながら「よっく食えますね..」
エイコ「ゾッズゾゾ はやがへっえわいくははゾゾゾ」
啓太立ち上がり
「もう、それ食ったら帰ってくださいよ」
エイコ「ゴクっ服、まだだよ」
啓太「ドレスは、あとでお店に持ってきますから」啓太、立ち上がってソワソワする。
エイコ、汁をすすりながら
「ズズっちっちゃくね?」
啓太「何がですか?」
エイコ、鼻で啓太の下ら辺を指す。
啓太、きょとんとして下を見る。ボクサーパンツ一丁だ。「ぎょええええ」
エイコ、ケラケラと笑う。
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自分のジャージを履いて、啓太のジャージのズボンとTシャツを着せたエイコを玄関まで押しやる啓太。
エイコ「ちょっと押さないでよ、」
狭い玄関の壁に手をつきピンヒールに足を捻じ込むエイコ。転がっているゴミ袋。
ピンヒールとジャージと偽バーキンのコンビネーション。
回る洗濯機の音。
エイコ「じゃあね、童貞」
啓太「ちょっ何ですかあ!」
エイコ「ちがうの」
啓太「関係ないでしょ!」
エイコ「分かった分かった、じゃあね」
バタン
しばらく立ち尽くす啓太
洗濯機の音 ♪ピーッピーッピー♪
先程までエイコが啜っていたカップラーメンが台所に。水切り棚にはエイコが勝手に使った小鉢が逆さに置かれて水が滴っている。
洗濯機の蓋を開けて服を取り出す啓太。
しわっしわのドレスとチョッキとシャツ。
啓太「あー..」
服の塊からポロっと落ちたしわっしわのTバック。立ち込める洗濯洗剤の匂いと、エイコが使ったのシャンプーの匂い。
クラッとしてゆらゆらと居間の布団に倒れ込み、意識を失う。
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TVの音
♪最高日数を記録した同居人には賞金1000万円♪
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道を歩くエイコ
さっきの番組のサイトを見ている。
♪ご応募は、こちらのQRコードから♪
QRコードのスクショを撮る。パシャリ。
「てへへ」
「お〜うぼっ♪」
ルンルンと道をゆくエイコ
つづく
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