クライマックス. | 森由 壱 - tune bride -

森由 壱 - tune bride -

... という 、夢を視ました 。


ドラマでも映画でも
「もうダメかも」という時こそ
踏ん張りどきであり クライマックスであり 
「次はどうなるの」とわくわくする時や
一件落着した時こそ
やめどきである

「もうダメだ」と思ってからが
勝負の始まりなのである。

千歳飴みたいに
人間は毎日同じではいられないように
ずっと元気でいられる訳でもないなら
ずっと病んでいるばかりでもない

大海に浮かぶ限り
小舟は凪の時もあれば
大しけの時もある

自ら海に飛び込まぬ限り
小舟が壊れぬ限り
我々は揺らぎを受けながら
浮かんでいられる

浮かんでいさへすれば
いつかは島も見えるだろう

小舟から降りる時は
島に辿り着いた時

大しけの海のただ中で
小舟から降りても
溺れて死ぬだけだ

「もうダメだ」と思って
諦めて死んでしまう主人公の映画は
途中で切れたフィルムと同じだ

自死は時に美しいが
永遠に未完成のままのフィルム

未完成を幾度重ねても
一つ分の完成にもならない

割れたビー玉のかけらを幾つもっていても
きれいにはつながらない

途中からは再生できない
全部一からの一生
もうダメだという処でシャットダウンしても
次に生まれ変わって
都合よくそこからは再生できない

越えることをができなければ
登山家は登山家になれない
生き抜くことができなければ
ひとは一生を知ることはない   

「自ら倒れなければ、誰もわたしを倒せない」
『ありふれた悪事』の記者拷問シーンでの一節

寿命や天災、事故を除いて
自ら終わらせようとしない限り
人生は終わらない





 写真引用: