不可視日記 ⅩⅩⅩⅩ | 森由 壱 - tune bride -

森由 壱 - tune bride -

... という 、夢を視ました 。

 
心臓のscreenが真っ暗
曇天の平常いつも通り
歩く道筋は変わらず日常最低限の極狭範囲
 
張りつめていたであろう弦は
とっくのいつの間にかに切れていた
光の無い明け方前の蛍光灯の下で揺れてる
 
心の中に写す筈のscreen
鳴らす筈の弦と共にblack down
下を向いたままの顎を滴る
水滴が液晶をただ濡らす
 
バグる液晶バグる音声
ただ機械音のみの漆黒の板
畳み掛ける黒も黒も黒も
時折走る走査線で存在を示す
 
揺れる事も飽きた黒い板は
横たわる安らかさに中毒
立ち上がることの消耗感に
若さが過ぎた事を認識
 
ガラクタのように使いこなせない侭
転がってる眠るモニターの数々
写したscreenshot 散らばる画面奥に眠る
スクラップ
 
ひものきれた水素入りの風船
乾き過ぎた冬の晴天を漂流中
雨も降らない雪も降らない
もうすぐ何かが起こる予感もない
 
 
ただひもがない
浮かぶ空気入りの膜の
上下を支えるひもがない
上下がわからない
一本のたった一本あれば十分なおもしが
此処にない 
 
 
ずっとずっと何かを写すことしか
能がなかったモニターの
写すものを失くした感覚
ただ何もない画面はblackscreen
一定の機械音だけが生存の印
 
中途半端な走査線の合間に
ちらつく画像はとどまりを知らず
泡沫に虚ろな像を結びつ消しつ
眠りかけの脳と白昼へ昇る
 
たった一本の糸を失うだけなのに
どうしてこう虚ろ
ただスクラップと化したデータの排気音
呑込んだ風船空をゆく
空をゆく何もない空っぽの空をゆく
地も天もない境界線をなぞる
 
失った糸の代わりか本物を
熱望しながら虚によこたわる
 
 
 
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