欅坂46ドキュメンタリー映画観覧レポ(9/4) | 超絶メタアナリシス

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☆☆☆ 都心(台東区)在住です ☆☆☆

昨日、欅坂46ドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実』の初日でした。

 

もちろん行ってまいりましたし、パンフレットも買いました。

 

このパンフレットが情報源として超重要ですね。

 

というのは、監督さんの説明のところを読んでいるのと無いのとで映画を見誤るかもしれないというほどだからです。

 

 

     

 

 

では、さっそく感想をば。

 

以下、ひらめき電球ネタバレ注意ですひらめき電球

 

 

①監督さんの撮影方針と映画の構成

これは、パンフレットに記載されていることです(映画からはわかりません)。

監督さんは、パンフの中で超重要なことを語っていました。

それは、映画の撮影方針と構成についてです。

方針1.今までの自分のやり方を捨てて取り組んだ。

方針2.泣く姿をクローズアップするなどといった手法は使わなかった。そんな観客の感情をかきたてるような演出は避けた。

方針3.メンバーへのインタビューとライブ映像を”合わせ鏡”にする構成にした。

 

もう少しくわしく説明すると、監督さんが映画作成のオファーをもらったのが昨年の3月で、実はその時点で、欅坂46というものをまったく知らなかったのだとのこと。

なので、引き受けた後、ライブ映像を見るところから始めたが、欅坂46とは今までに出会ったことのないまったく新しいコンテンツだと気がつき、今までの自分のやり方をいっさい捨てた、ということです。

そして、ライブ映像を見、メンバーへのインタビューを繰り返ししているうちに、その両方を合わせて示すことで欅坂46というグループの”真実”が描きだせると気づいた、と語っていました。

ということで、メンバーの過去の思い出話と対(つい)になる形でライブ映像が映画の中で示される構成になっています。

ココ、超重要ポイントです!!

 

要は、メンバーが過去を思い出しながら話をするシーンの各前後にライブ映像が埋め込まれ(あるいは、途中に挟みこまれ)、欅のライブに頻繁に参戦してきた私のようなファンにはライブの裏側がよくわかるようになっていました。

「ああ、あそこの裏側ではこんなことが起こっていたんだ...」と。

 

 

②平手友梨奈依存症のメンバーたち

上記①で示した通り、お涙ちょうだいの演出を監督さんはあえてしていませんし、何かを押しつけがましく語るような演出も避けています。

そもそも、監督さんは欅のことをほんの少し前までは全然知らなかった人なのです。

だから、あえて運営に起用されたのかもしれません...

要するに、変な先入観なく、ありのままの欅を見て、そして真実を描き出せる人物として抜てきされたのが、今回の映画の監督を任された高橋栄樹氏だったのでしょう。

そんな監督が浮かび上がらせた真実は、やはり、欅坂46とは”平手坂”ということでした。

ただし、ネットで心無い人たちが言っていたような、平手友梨奈がわがままな女帝として君臨するという意味での平手坂ではなく、ほとんどのメンバーたちが平手友梨奈という特異なキャラクターに依存してしまうという意味での平手坂でした。

平手友梨奈という一人のキャラクターに依存するメンバーたちの姿が、ありのままに描かれておりました、はい。

たった2人のメンバーをのぞいては...

 

 

③小林由依という存在

ほとんどのメンバーが平手友梨奈というたった一人に依存してしまうなか、小林由依という存在だけが一線を画していました。

映画の中のメンバーへのインタビューシーンでは、パフォーマンスが思うように出来ず、ときには欠席してしまう平手さんをかばうメンバーがほとんどの中、小林さんだけは平手さんへのコメントを控え、口をつぐんでいました。

「こういう場では言えない」と...

また、「私はみんなとは(平手に関しては)違う意見だ」とも言っていました。

 

一方で、小林さんは、「今泉は同志でありライバルであり、尊敬している」とも語っていました。

同じ内容が、最近出た、雑誌『TV LIFE』にも出ています。

コレ(↓)です。

 

 

映画を見終わったあと帰りながら、小林由依と今泉佑唯だけは、平手依存症にはなっていなかったのだなと思いました。

ゆいちゃんず(小林+今泉)だけは別個に表現の場が初期の頃から与えられ、このユニットには熱烈なファンも初期の頃からついていて、パフォーマンスや活動に対する独自の世界観や考え方を2人が持っていたからでしょう。

 

過去に、この2人は、「平手だけの欅じゃない」と雑誌『BRODY』(2018年2月号)で語ってもいます(→参考記事:2017年12月22日付記事)。

こんなふうに...

今泉佑唯×小林由依“共鳴”グラビア&4部構成2万字インタビュー
第1部 今泉佑唯「それでも私はセンターに立ちたいんです」
第2部 小林由依「常に一個上にいる平手を追いかけて」
第3部 今泉佑唯×小林由依「新しい欅坂46を見せたい」
第4部 ゆいちゃんず「2人だけの世界」

 

今泉佑唯と小林由依...

あらためてこの2人だけは平手依存症からは自由だった。その事実を再認識いたしました。

 

しかし、今泉さんのほうは残念ながらメンタルがあまり強い方ではなく(休業したときあり)、結局早めに卒業するくらいだから、あまり頼りにはなりません。

だから、平手さんは、小林由依のほうに望みをたくしていたのだと思います。

実際、雑誌『ROCK'ON JAPAN』(2019年4月号)では、インタビューのなかで、「小林にぜんぶ任せたほうがいいのかなと思ったときがあった」(平手友梨奈)と語っています。

 

 

④幻の9th表題曲とは?

幻に終わった9枚目シングルの表題曲は、どうやら、『10月のプールに飛び込んだ』だったようです。

選抜メンバーによるMV撮影のシーンが実際に映っていました。

そして、撮影初日は参加していたものの、途中から撮影に来ない平手さん...

その理由を他メンバーに会議室で説明する運営トップの今野さんも映っていました。

 

 

⑤平手友梨奈の脱退のきっかけ(?)

平手さんの脱退の理由は、ラジオSOL(2020/1/23放送回)で自らの言葉で語ったようにまだ明かされておりません(このラジオSOLでの肉声は映画でも使われていました)。

しかし、脱退のきっかけかな?と思われる箇所は映画のなかで明かされていました。

上記④で書いたように、平手さんは9th『10月のプールに飛び込んだ』のMV撮影に途中から欠席するのですが、その欠席理由が、「『10月のプールに飛び込んだ』をどう表現したらいいかわからないと言っている」(今野さんの言)ということでした。

この曲の歌詞が平手さんを表現不能の精神状態に追い込んだ可能性が高く、それがきっかけで脱退に至ったのかも(?)。

曲はベストアルバムに収録されていますから、今後、歌詞に要注目ですね。

 

 

⑥理佐はやっぱりクールだった...

正副キャプテンでさえも、平手中心の欅の活動のなかで、悩み、迷い、なんとかしなきゃ的な想いのもと、動揺したり、あせったり、渦中のなかで右往左往するような姿が描かれていました。

そんな中、渡邉理佐さんだけは、常にクールで、全体を俯瞰して冷静に見て語っていました。

何の役職もなく、センターポジションでもないという立場だからそうだったのかもしれませんが...

 

 

⑦小池美波の成長物語...

映画では、センター平手と正副キャプテンの次にスポットライトが当てられていたのが、小池美波でした。

2018年幕張ライブでの、とっさのアドリブでやった『二人セゾン』の代理センター...

2019年の選抜落ちに、2019年の夏のツアーライブで『二人セゾン』の代理センターを任されたときの苦悩と、彼女にマンツーマンで相談にのってあげる優しい振付師のTAKAHIRO氏...

自分の気持ちだけでなく、平手という存在がどういう存在かについてもかなり語っていました。

そういう意味では、小池美波の成長物語としても見ることができるかな、と。

平手依存症や自分に対するコンプレックスから脱却し、独り立ちしていくメンバーの典型例が小池美波、ということでしょうね。

 

 

⑧2017年末の平手ケガは大したことは無かった?

2017年おおみそかの紅白歌合戦で『不協和音』を披露した際、志田・鈴本の2名が失神し、平手さんはケガをしました(後日、公式サイトで発表)。そのため、1月下旬に予定されていた武道館公演はひらがなけやきに振り替えに...

しかし映画を見たところ、平手さんは紅白後に「一時、グループを離れたい」と他のメンバーに直談判。

ケガよりも、そのことによって武道館が無くなったのかな、とも感じました。

実際、『ガラスを割れ』のMV撮影では元気な姿を見せているところが映っていましたので...

これは、日向坂46の柿崎さんと同じパターンですかね?

柿崎さんは、表向きはストーカー被害で辞めたことになってますが、日向の映画では”ひらがなけやき”という名前に思い入れが強すぎてうんぬんという風に描かれていたので。

ケガは表向きの理由で、平手さんのグループ離脱の希望を汲んで、よく話し合った末、平手さんの精神状態が元に戻るまで待とうということになり、今回は武道館見送りという結論になったのかも?

 

また、パンフでは46問46答というメンバーへ質問を投げかけるコーナーがあるのですが、「欅坂46で一番悔しかったのは?」という問いに関して小林由依さんが「武道館中止」を挙げていました(他に2人)。上記③に書いたことと合わせてとらえると、うなづけるものがあります...

 

 

⑨タイトルの”嘘”とは?

映画のタイトルは『僕たちの嘘と真実』ですが、この”嘘”というのが気になりますね...

というのは、雑誌『ROCK'ON JAPAN』最新号(8/28発売の2020年10月号)の中の平手さんのインタビュー記事で、「映画だけが真実のすべてじゃない(=真実の一部はそこにある、つまり嘘はない)」と言ったうえ、「秋元さん(=秋元康)も、このタイトルは変だと言っていた」と語っているからです。

つまり、秋元康氏の命名ではないということです。

また、監督さん(高橋栄樹氏)も、パンフの中で、「何かを隠蔽する、暴露するという意味での『嘘と真実』ではないと思っています」(高橋栄樹)と語っていて、このタイトルは、監督さん(高橋栄樹氏)がつけたわけでも無さそう...

なぜなら、「思っています」と言うからには、それは彼(高橋氏)にとって与えられたもの、という意味ですから。

じゃあ、誰がこのタイトルを付けたのかというと、私は運営のトップの今野氏(か、その側近)ではないかと考えています。

消去法でいくと、それしかないのではないでしょうか?

では、なぜ今野氏はそういうタイトルを付けたのか???

この点について思うところはあるのですが、いずれ機会をみてじっくりとこのブログで書きたいと思います。

 

 

では、長くなったので、本日はこのへんにて。

 

最後に、昨日、公式さんが出したこの(↓)ツイート...

 

 

映画の中のシーンがかなり入ってます。

 

見終わってからこのツイートを見て、頭の中で映画の中身を反芻し、“ドラマよりもドラマチックだったなぁ〜、欅って“と、この5年間を振り返りつつ思いました。