HKT新曲『12秒』は秋元康氏の変化の決意を示す!(中編) | 超絶メタアナリシス

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昨日からの続きである...

 

HKTの『12秒』の歌詞にある「ダイヤモンド」とは、”芸能界におけるスター”の事をさしていることを説明した。

 

ここで48グループの熱心なファンなら思い浮かべるのが、2008年リリースのAKBの曲『大声ダイヤモンド』である。

 

この『大声ダイヤモンド』の「ダイヤモンド」とは、松井珠理奈のことであろう。

 

秋元康氏は、この曲で、”十年に一人の逸材”と呼んだ珠理奈を、前田敦子と並ぶWセンターに起用した。

 

当時はまだSKEに入ったばかりでAKBメンバーでないのに大抜てきしたわけである。

 

氏は、「松井珠理奈というダイヤモンドがいるんだよ!」ということを大声で叫びたかったのであろう。

 

しかし、あれから約7年の月日が経過した...

 

昨日書いたように、芸能界のダイヤモンドは、”すぐ消えるもの”なのである。

 

だから、約7年経過しても一般知名度が上がらずブレイクしない珠理奈は、「ダイヤモンドではない」と秋元康氏は今は見ているはずだ。

 

何度もAKBの選抜に入り、SKEではほぼ常にセンター...

 

メディア露出はそれなりに多いはずだ。

 

しかし、一般知名度では大ブレイクまではしていないのも事実だ。

 

むしろ、『大声ダイヤモンド』で初選抜された指原の方が、今は知名度では上なのである。

 

まだ18歳という見解もあるにはあるが、昭和のアイドルなら、18歳は峠を越えている年齢だ。

 

山口百恵も中森明菜も松田聖子も、18歳までに大ブレイクしたのだ。

 

したがって、メディア露出のチャンスがそれなりにありながら、18歳までに大ブレイクしなかった珠理奈は、「ダイヤモンドじゃない」と秋元康氏は今は考えているはずなのだ。

 

だから、『12秒』の歌詞の中で、そのことを示した。

 

『12秒』は、キスと恋の歌だから、わざわざ「ダイヤモンド」というフレーズを使わなくても、詞はできるのだ。

 

なのに、あえて、「ダイヤモンド」というフレーズ(語句)を使った...

 

その心は、『大声ダイヤモンド』以来の続編のメッセージをここで伝えたいんだよ、ということを示していると見た...

 

そして、「珠理奈は、もうダイヤモンドじゃなくなった」と言いたいのだ... 

 

そのことを、「ダイヤモンド」という特徴的なフレーズをHKTの新曲の中にこっそりともぐりこませる事で、暗黙に示した。

 

なぜならば、立場上、主力メンバーのことをネガティブに言うわけにはいかないからだ。

 

”総合プロデューサー”の立場は、主力メンバーに対する否定的発言を許されない立場である。

 

なので、歌詞を見て察してくれよ、と言うしかないのである。

 

つまり暗黙のメッセージなのである。

 

 

ぐぐたすや755をメンバーにススメるくらいだから、ネット上での珠理奈へ期待する書き込みを見ているはずだ。

 

だから、ファンの、特に珠理奈推しの人たちの期待に気づいているはず。

 

彼らが、”そのときを待っている”ことに気づいているはず。

 

しかし、”そのとき”(=珠理奈が中心になるとき)はやってこないよ、というメッセージを発信しているのだ。

 

たとえ今年の総選挙で1位になったとしても、指原の『恋ちゅん』のように、1曲だけでのセンターで終わるはずである。

 

前田敦子のように常時センターに起用されることは、総選挙1位の称号を得ても、おそらく無いだろう。

 

つまり、”18歳という節目の年”に珠理奈に何かが起こるという期待は、残念ながら、ポジティブなものではなく、ネガティブなものであった。

 

「18歳」とは、ダイヤの原石の研磨(けんま)の工程が終わるタイミングなのである。

 

原石を磨き終わって、光るか/光らないかを見極めるべき時...

 

それが、「18歳」...

 

たとえば、13歳でスター誕生に合格し、15歳で大ブレイクし、19歳でNHK紅白の大トリをつとめた昭和のアイドル・山口百恵は、「ダイヤモンド」であった。

 

「ダイヤモンド」とは、そのくらいのレベルのものを意味しているのだろう。

 

”AKB村”の中でちやほやされるレベルでは、秋元康氏はおそらく認めない。

 

11歳で「将来のダイヤモンド」と期待された(秋元康氏の胸の中で)珠理奈は、そのレベルに達せずに”18歳という節目の年”を迎えてしまったのである。

 

 
長くなったので、続きは明日に...