昨日からの続きである...
デビューから約7年経過しても大ブレイクしない松井珠理奈を、秋元康氏は「ダイヤモンドではない」と判断した。
それをHKTの『12秒』の歌詞の中で示した。
『12秒』は淡い恋とファーストキスの歌なので、レモンの味だとか、しょっぱかったとか、ふるえてたとか、ドキドキしたとか、髪の毛がふれたとか、心臓の鼓動だとか、そんなフレーズでの表現になるはずである。
なのに、無機質な鉱物(ダイヤモンドのこと)で表現しているのが、普通ではないのだ。
そこに、秋元康氏のメッセージが読み取られるのである。
そのメッセージの中核は、「ダイヤモンド」というフレーズ...
ここで、ダイヤモンドは芸能界のスターのことをさす...
なぜなら、「柔らかいダイヤモンド」とは、肉と血で出来たダイヤモンド、ということだからだ。
そう...
”柔らかい”とは、”生身の”という意味で、人間をあらわしているのだ。
そして、「すぐ消える」とは、パッと出てきて、すぐに消えていくという、移り変わりの激しい芸能界のことを表現しているのだ。
だから、デビュー後すぐに頭角をあらわすようでないと、本物のダイヤモンドではないのだ、ということも同時に言わんとしているのである...
では、最近、激推され中の宮脇咲良が新たなダイヤモンドなのであろうか?
答えは、”否!”であろう...
たぶん、”そこまではまだ決まっていない”のだと思われる。
姉妹グループの中で一番平均年齢が若いHKTでは、田島芽瑠もいれば、その他、朝長美桜、兒玉遥、森保まどか、など魅力的な若手はたくさんいるし、AKBにだって、川本紗矢など可能性のある若手はいる。
いや、それよりも、乃木坂の生田絵梨花こそは、秋元康氏の胸の中では、意外と本命だったりするかもしれないのである...
この子たちは、まだまだ原石として磨かれている途中であろう。
まだ、将来どうなるか、わからないのである...
ただ、珠理奈については、もうわかる...
「ダイヤモンド」ではなかったのだ、ということが...
さて、いろいろと「ダイヤモンド候補」の名前を挙げたが、おそらくは、これら候補者たちの年齢と比べて、珠理奈の年もそんなに変わらないじゃないか?、と思われる方もいることだろう...
しかし、私は、”年齢はあんまり関係ない”のだと思う。
なぜならば、秋元康氏は、48グループの総合プロデューサーになってから約10年なわけだが、それよりもずっと長い時を、「48グループの総合プロデューサー以外」の立場で過ごしてきたからだ。
氏は、”日本の芸能界の標準”でものを見、そして考えているはずだ。
AKB村の発想では考えていないのだ。
また最近は海外のアーティストやプロデューサー方と交流しているようだから、”グローバルな芸能活動の標準”で見ているかもしれない。
つまり、秋元康氏の頭の中は、ファンの考える序列や順番などとは、おそらく無縁である。
もっと別の基準で思考しているはずである。
では、どういう基準でものを考えているのだろうか???
それは、”デビューしてから何年目か?”ということだろう。
昭和のアイドルたちも、中学生でデビューする者、高校生でデビューする者と、さまざまであった。
山口百恵や柏原芳恵は中学生デビュー組で、
中森明菜や小泉今日子は高校生デビュー組だ。
ピンクレディーや斉藤由貴,ウィンクに至っては、高校卒業後のレビューである。
しかし、彼女らに共通することは、デビュー後、2~3年以内にブレイクしていることである。
短期間でブレイクして、一般知名度がぐーっと上がっていくのが共通要素だ。
そうなることによって、彼女らは、”日本の芸能界”を支える一員になっていった。
だが、今の松井珠理奈は、一般知名度が彼女らにはるかに及んでいないのである。
まだまだSKEというグループアイドルの一員のレベルであって、単独でのメディア出演はほとんど無い。
また、私のパソコンから「楽天ツールバー」で”SKE”と入力して検索ボタンを押すと、出てくるのは”松井玲奈”なのである。
以上のことから、秋元康氏は、松井珠理奈を「ダイヤモンドではない」と判断し終わった、と思うわけである。
まとめると、昔はダイヤモンドであった松井珠理奈は、今はダイヤモンドではなくなった。
要するに、HKTの新曲『12秒』の歌詞は、過去との決別(=大声ダイヤモンドとの決別)を意味しているというわけである。
了