3年前にご納車させていただいたB様の GT750B4 ！！
先日作業したA様のGT750のブログをご覧になって
今回の車検は「とことん車検」をご依頼いただきました！！
とことん車検に加え、最後に乗った時に回転が上がらない症状があったという事で
そちらの修理もご依頼いただきました。
入庫時にバッテリーが弱っていましたので別のバッテリーで始動して確認。
特に異音も無く若干セッティングが濃そうな感じではありますが回転は上がりました。
まずはエンジンとキャブの点検からスタート。
焼き付きを心配されていましたが、吸気側、排気側のポートからピストンを確認。
ピストン、シリンダー共に大きな傷は見当たらないので焼き付きはまず大丈夫と判断。
キャブレターのダイヤフラムをチェックします。
ダイヤフラムに穴が開くと回転が上がらなくなる症状が出ます。
幸いダイヤフラムに穴はありませんでした。
ついでにセッティングもチェックしておきます。
エアクリーナーエレメントは良い状態でしたので洗浄、給油して再使用です。
エアクリーナージョイントラバーが切れてしまっていたので交換です。
純正部品が供給されるので助かります！
エンジン、キャブに問題は無さそうでしたので続いて点火系の点検です。
不調が発生したのは高速道路を走行した後だったという事ですので
イグニッションコイルを取り外して確認。
エンジンからの熱により不具合が発生する事があります。
配線が溶けている箇所がありました。
コイルからも樹脂が溶けだしているので恐らくこれが原因でしょう。
残念ながらイグニッションコイルは純正では販売中止です。
今回はH-craftさんのイグニッションコイルを使用しました。
マウントピッチは同じですので純正のステーに装着。配線は作り直しです。
フレームに取付けする際に取付け穴を開けなおす必要がありますが無事に取付け完了。
プラグ、プラグキャップも新品に交換です。
ポイントを点検。特に問題無いので研磨、調整。
ついでにACGのブラシを点検。こちらもまだ交換しなくて大丈夫です。
定番の箇所からオイル漏れが少しありましたので
オイルシール、Oリングを交換しました。
ミッションオイルの交換もついでに行いました。
一通りの作業を終えてエンジンを始動して点火時期の調整、キャブの調整を行います。
試乗してみるとやはりｷｬﾌﾞのｾｯﾃｨﾝｸﾞが濃いようなのでセッティング変更。
中速の濃すぎを改善して乗りやすくしました。
不調の改善が出来ましたので、いつも通り足回りの点検整備を行います。
スイングアーム取り外してピボットブッシュ、カラーの点検。
納車時にしっかりグリスアップしていますので問題無し。洗浄して再使用です。
ブレーキシューの残量も大丈夫。
リヤタイヤはスリップサイン出ていますので交換です。
チェーン、スプロケットの摩耗もまだまだ大丈夫です！！
ホイールベアリング点検、スポーク増し締め、各部グリスアップしながら組立してリヤ回り完成です。
フロント周りはステムベアリングの点検から開始！！
こちらも納車整備で交換してしっかりグリスアップしてありましたので問題無し。
洗浄してたっぷりグリスアップして再使用です。
ちゃんと定期的にグリスアップするとベアリングも長持ちするのです。
フォークオイル交換、ブレーキフルード交換もとことん整備には含まれています！！
リヤと同じようにホイールベアリング点検、スポーク増し締めなど行い組立してフロント周り完成です。
点検整備完了後に更に試乗をして細かい手直しをおこないます。
しっかりグリスアップされ適切に組立された車体は各部がスムーズに動きますので
乗っていて快適で気持ちが良いです。
点火の不具合も改善されレッドゾーンに向かって気持ちよく吹け上がります！！
これでまた楽しく乗っていただけると思います！！
お乗りの絶版車が不調だったり、これで良いのか解らないという方は一度ご相談ください。
古いバイクでも適切に整備を行えば意外と普通に安心して乗る事が出来ます。
４０数年前は新車として販売され普通に走っていたのですから
原因をしっかり追究して部品交換や調整を行えばまた復活できます。
絶版車を含め、アナログな機械の良い所でもあります。
春までの間にリフレッシュ整備をお考えの方はお早めにお問合せ、ご予約下さい！！
皆様のお問合せをお待ちしております！！
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