SUZUKI GT750B4 A様 とことん整備承りました!! | moto-JOY Blog

今回の作業紹介はA様のSUZUKI GT750B4 の「とことん整備」の様子です!!

 

他店で購入された車両ですが、オイル漏れが激しく調子も良くないという事でご来店。

パッと見ただけでもその他いろいろな箇所に問題を抱えているのが明らかでしたので

「とことん整備」をお勧めしました!!

 

デカいラジエターとフィンの全くないシリンダーが「水冷」を強調しています!!

「水冷、2st、3気筒」 このエンジンも個性的でもう2度と作られることのないエンジンですね・・。

B3以降はキャブレターも負圧キャブが採用され当時の最新装備といった感じです!!

まずは足回りの作業からご紹介していこうかと思います。

 

 

まずはリヤ回り分解です。

スイングアームピボットのカラー、ブッシュは健全な状態でしたので洗浄して再使用です。

 

 

ブレーキシューよくここまで使いましたね・・・交換しましょう。

リヤショックがまだ純正で供給されていましたので、お客様のご希望で交換!!

 

 

前後スプロケットは社外品でSTDギヤ比に近い組み合わせを使用。

チェーン交換、ホイールベアリングも全部交換です。

 

 

リヤタイヤはIRC GS11をチョイス。

スポーク増し締め、リム振れ取りしてリヤ回りがひとまず完成となります。

ガタなくスムーズに動くしなやかなリヤ回りになりました!

 

 

続いてフロント周りの分解です。まずはステムベアリングの確認からです。

 

 

ま、大抵こんなもんです。これならまだマシな状態かもですね・・。

錆、打痕の着いたベアリングですのでもちろん交換させていただきます。

 

 

フロントブレーキはかなり引きずって重かったのでお客様の了承を得てから

オーバーホールの為に分解です。見事に腐っています・・。

キャリパーピストンも深い錆ありますので交換しましょう。

 

ブレーキマスターも残念ながら腐ってますね・・・。こちらもオーバーホールです。

純正部品で全てのリペアパーツが揃いますのでありがたいです。

絶版車の部品供給はSUZUKI一番が良いと思います。

 

フォークオイル漏れていますのでダストシールを外したらこのありさまです。

なんと!インナーチューブもメーカーから新品で供給されていましたが、今回は再メッキにて補修します。

 

 

フロントホイールベアリングも交換です。

タイヤはリヤと同じIRC GS11を装着です。

 

 

 

 

ステムベアリング交換、フロントブレーキフルオーバーホール。

 

 

インナーチューブも再メッキされ復活です!!

 

 

ブレーキホースも全て部品供給されていましたので交換。

マスターのリザーバータンクも新品に交換です。SUZUKI素晴らしいです!!

 

フロント周りもガタなくスムーズに動くように調整、組立。

ブレーキも今までがウソだったかのように軽くホイールが回ります。

どれも「当たり前」の事のはずですが・・。

生産から40数年経過した車両に「当たり前」を取り戻すには

それなりの手間と時間と費用が必要になります。

 

車体の点検、整備はこのような感じでひと段落です。

次回はエンジン、キャブなどの点検、整備のご紹介をしていこうかと思います!!

GT750は他の4st車両にはない部品や構造があります。

こういった違いやメーカー開発者の工夫を見ていると当時の方の思いが伝わってくるようです。

60年代後半から70年代までの過渡期の車両はアイデア満載で興味深いです!!

 

では、次回もお楽しみに!!