あゆみです
日本で初めてのパーソナルスタイリスト、政近準子さん
の『人生は服、次第』を読みました。
- 人生は服、次第。/政近 準子
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スタイリストをつけるというと芸能人とか、有名人、財界人などごく限られたセレブのものだと言われていたころから、OLさんやサラリーマン、主婦など普通のひとのスタイリングを手掛けられた草分け的存在。
その名の通り、ファッションのおなやみを解決する、ファッションレスキュー という会社を創業されています。
自らがモデルさんのようなシャープなルックスと、スタイリッシュな世界観、そして熱い言葉でブログやフェイスブックでも大人気。
テレビや講演でもひっぱりだこです。
おしゃれを志す人というのは、昔からいかにはみ出るかを考えているもの。
政近さんは学生時代、スカートを長くしてるみんなのなかで短くすることを思いついた、というお話がありました。
いまでこそ、女子高生、女子中学生はみんなスカートを短くしていますが、かつては制服で個性を出すにはスカートを長くするくらいしかなかった。
そこで逆に短くしてみては?とやってみたそうです。
わたしも高校時代、いろいろやってみました。
思わず久しぶりにイラスト描いちゃいました。
高校時代、短いスカートが流行っていて、それに合わせてみんな上着も短くしていたのですが、おおきなサイズでたけだけ詰めると何ともダサい。
わたしは自分より小柄な姉からのおさがりの制服をもらったのでいまでいうボディコンみたいにジャストサイズでかわいかったと自分では思ってました。
冬はみんなカッターの上に丸首ニットを着るのですがネクタイの結び目だけが見え、かわいくないと思い、母がつくってくれた襟付きニットに直にネクタイをしました。
髪も、編み込み三つ編みをして、大きなチェックのリボンをつけてみる。見ようによってはパーマや脱色より目立つことをしてみました。
校則には違反してないけど、どこまでみんなと違うことをしてもオッケーなのか試してみたりしました。
極めつけは、制服のひじが抜けたのでワッペンを自作して貼り付けました。制服の色に合わせたアーミー調(のつもり)のワッペンつくりました。さすがにこれには指導が入りました。
靴は780円のバレエシューズにリボンや、ビーズをつけたり。このリボン、ひとつ200円で販売してました。冬になると原価180円で、母のお得意さんである手芸店から仕入れたカラー軍手をリボンやレースでデコって500円で販売しました。
先日、初めて政近さんのオフィスにうかがいました。
この日は、帽子の展示会で、部屋全体がひとつの世界観になっていたのですが、おいてあるものひとつひとつがファッション雑誌の中から抜け出したようにおしゃれ。
政近さんのメディアには学生時代憧れていたメゾンや、デザイナーさんが登場します。
わたしはドン小西さんに憧れてニットデザイナーになり、毛糸だまとか、編み物ヴォーグとかに何度か載りました笑。
当時つくったこのニットは、前田徳子さんのブランドのブラウスのテキスタイルから起こし、そのブラウスを先日たまたま島田佳奈ちゃんの新刊のデザインに酷似しててとても喜んでいただけました。
『装いはギフト』と政近さんは言われています。
服を着てる自分を見るのはまわりのひとなので、まわりのひとも楽しめるといいですよね。
わたしはパーティーの服装や花を贈るときって、可能な限り本の色とか意識します笑。
赤だけでまとめてください、とか。これがまた楽しいのだ。
お手紙は政近さんの自筆です。ご本人から受けるダイナミックな印象そのものですね。
政近さんの本に、どんな年代のときには、どういうところを磨くかというお話があります。
これが興味深く、おしゃれは若いひとだけを輝かせるものではなく、むしろ大人になればなるほど楽しくなってくるかのような気になります。
高校生のときのあがきは、今から思うと全然イケてなかったと思いますが、制約のなかではみ出ようという経験は間違いなくセンスを磨いてくれると思います。
むしろ若いときは、制約の中でいかに自分らしく装うかを学ぶときだそうです。
政近さんのメディアを見ていると、最近は育てている後進の方のこと、ご家族の話などもよく出てきます。
ご主人がまたスタイリッシュでカッコいいのです。
自分が素敵だとまわりも素敵になっていくのか、すてきだからすてきなひとと縁があるのか、まさに人生は服、次第。
チョコレートのようなこっくりした色が素敵なこの本ですが、政近さんの世界観が詰まったビターチョコレートのような1冊です。
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最後のページの言葉に、ハッとします。
おしゃれが大好きなひとはもちろん、最近何着ていいのかわからなくなっちゃったという方にも読んでほしいです。
今からでも、服を変えると人生変わっちゃうかも。いや、変わるでしょう