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もころぐ

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『abさんご』は、漢字使用率が極端に低いことである雑誌に紹介されている。

この小説では2つの特徴的な表記が行われる。「1通常漢字表記されるものが平仮名で表記されている」ものと、「2通常の表記よりも難解な語彙が使われている」ものである。

 

1ページ目に登場する語彙について、上記の二つに分類してみる。

 

「1通常漢字表記されるものが平仮名で表記されている」もの

がっこう、百にち、むえん、半せいき、みゃくらく

 

「2通常の表記よりも難解な語彙が使われている」もの

小児(主人公のこと)、初等教育(小学校)、多肉果(りんご)

 

作者が何故このような表記を行ったのか?

漢字は視覚的に情報を伝えるものであり、読者にある程度の固まったイメージを伝える。漢字を敢えて用いないことで、漢字の持つ特定のイメージを語彙から排除しようとしたのではないかと考えられる。逆に、2のような恣意的に難解な語彙によって平易な物事を表記することで、漢字の持つ厳格な定義から身の回りのものを考えるきっかけとなる。

1と2を同時に用いることは矛盾であるが、日本語を用いるにあたって我々が如何に漢字に頼った画一的な世界の見方をしているかを認識することができるのである。また、1によって日本古典のような繊細な文章が、2によって海外文学の翻訳のような硬質な文章ができ、二つがないまぜになることで、この小説全体に独特の浮遊感を与えているようにも思われる。

漢字には占術や神への祈りの意味が込められています。

統合失調症の症状を説明する一説として古代の人類が神と自己の二院制によって行動を決定していたことの名残であるというものがあります。

漢字文化と統合失調症は突き詰めていくと神による意思決定という点で共通項があるのです。

 

論語に於いて「仁」は頻繁に登場します。

 

特にどうすれば「仁」を達成できるかについては以下のように記述されます。

 

仁の基本は孝悌である(学而2)
仁は苦労の後に得られる(雍也22)

 

仁を実現するために必要な要素をまとめると以下のようになります。

 

孝・悌・忠・信・恕

 

孝:両親をいたわること

悌:兄弟が仲良しであること

忠:自分に対して正直であること

信:他人に嘘をつかないこと

恕:他者をゆるすこと

 

孝悌は「家族が仲良しであること」、忠信は「他人にも自分自身にも誠実であること」、孝悌や忠信を少し拡大して「他者を寛大な心で受け入れること」を示しています。

 

しかし、「仁」そのものがどのように定義されるかはあまり詳しく書かれていません。仁について以下のような記述がありましたが、聊かぼんやりとしています。

仁は人を愛することである(顔淵22)


広辞苑では以下のように説明されています。
いつくしみ。思いやり。特に、孔子が提唱した道徳観念。礼にもとづく自己抑制と他者への思いやり。忠と恕の両面をもつ。以来、儒家の道徳思想の中心に据えられ、宋学では仁を天道の発現とみなし、一切の諸徳を統すべる主徳とした。封建時代には、上下の秩序を支える人間の自然的本性とされたが、近代、特に中国では、万人の平等を実現する相互的な倫理とみなされるようになった。
広辞苑第六版より引用

 

端的な訳として最も近いものは以下のものだと思います

 

仁 = 思いやり

 

論語は特に集団生活を営む上で必要な心がけを述べているものだと思われます。人間社会がどうすれば平和になるかを考えた時、一人一人が心がけるべきは「思いやり」であるということです。

仁を達成するために論語では以下のように紹介されています。

 

自分に照らし合わせて考える(雍也30)

 

「思いやり」とは、「自分に置き換えて考えるとどうなるだろう」と考えながら行動することです。この想像力こそが仁の秘訣なのでしょう。

 

ここで注意すべきなのは、仁の概念はあくまで他者との関係性の中で重要であるということです。集団を離れて一人になった時や、生や死といったより根本的な疑問に対しては適応しにくい概念です。現代社会では、学校や職場といった集団生活で心がければよいと考えています。一人のリラックスしたときにも「仁」を意識していると疲れてしまうかもしれません。

 

参考文献

全訳論語, 山田史生

完訳論語, 井波律子

山楂

 

これはどのように読めばよいのでしょうか?

 

查cha(子音ch母音a)から、漢字音読み分類表を基にすると、楂の読みは以下のものが推測されます。

1 規則的発音 cha

2-3-1 清音化濁音化 zha

 

実際には楂はzhaでした。 山楂はサンザシという植物の名前になります。

令和 れいわ

アルファベット表記 Reiwa (Leiwaも考えられるが、小文字のlと数字の1の判別がしにくく可能性は低い)

出典:万葉集


「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す」

日本の古典からの出典は初か?

令 訓読みで「よい」と読むことがある。

令月は広辞苑に万事をなすのによい月。めでたい月。和漢朗詠集「嘉辰―」

参考文献:広辞苑第六版

闖入チンニュウ、塵埃ジンアイ、蠱惑コワク… 

などの漢字音読み分類表にて「分類不能」とした漢字について新しい発見があったので載せておきます。

「会意文字」についてです。

闖tin、声符馬baは門+馬の会意文字。門に馬が突入するイメージ。
塵zin、声符鹿rokuは鹿+土の会意文字。鹿が走ってつちけむりが立ちのぼるイメージ。

会意文字は新しい音をあてるので、音の推定は無意味です。
今まで「分類不能」としたものの大部分は会意文字でした。よって会意文字の項を表に追加します。

酩酊は「ひどく酒に酔う」という意味をあらわす熟語です。

 

酩mei

「酒に酔う」という意味。

意符は酉で酒に関する漢字であることを示す。

声符は名meiで規則的発音。

 

酊tei

「酒に酔う」という意味。

意符は酉で酒に関する漢字であることを示す。

声符は丁teiで規則的発音。

 

この熟語を初めて見る人でも「酒に関する熟語である」ことと「恐らくメイテイと読む」ことを簡単に推測することができます。

さらにこの漢字はmei-teiと母音が韻を踏んでおり、発音して心地よいものになっています。

わずか二文字ですが、改めて見るとまるで漢詩の一遍のような非常によくできた熟語であると感動してしまいました。

酩酊という熟語を作った人はおそらく優れた詩を詠んだのでしょう。

恐らく古代には酩酊という状態をあらわす語彙はたくさん作られたのでしょうが、この言葉の使いやすさから特に多くの人に好んで用いられたのでしょう。

漢字は発音・字形・意味の三要素から構成されていますが、このような・読みやすい・書きやすい・わかりやすいの三拍子そろった漢字はやはり後世に残りやすく、現代にまで伝えられるのだと思います。ユニバーサルデザインの精神にも通じるものがあります。

熟語ひとつとっても「名作」があるのだと思わせる言葉でした。

1 規則的発音
2 不規則的発音
  2-1 挿入・脱落パターン
    2-1-1 挿入 
    2-1-2 脱落 
  2-2 音便化パターン
    2-2-1 イ音便 
    2-2-2 ウ音便 
    2-2-3 撥音便 
  2-3 子音変化パターン
    2-3-1 清音化、濁音化 
    2-3-2 b⇔m変換 
    2-3-3 s⇔t変換 
    2-3-4 k⇔r変換 
    2-3-5 k→s変化
    2-3-6 頻度の低い変化 
  2-4 母音変化パターン
  2-5 分類不能

1 「ショホウセン」の有効期限は4日間。 
2 「コウヤク」性イレウスは機械性イレウスである。 
3 児頭の「カンニュウ」。 
4 骨盤「カツブ」は産道で最も広い。 
5 早期胃癌で粘膜の「ビラン」が見られる。(難) 
 
 
1 処方箋 
箋は「付箋」の箋である。戔は戈を二つ重ねたもので、「重なる」の意味がある。 
処方箋の交付は医師法で定められる。 
 
2 絞扼 
扼は「切歯扼腕」の扼である。厄に馬のくびきの意味があり、手偏を加えることで抑えることを表す。 
絞扼性イレウスでは金属音が聴取される。 
 
3 陥入 
 
4 闊部 
闊は「闊歩」の闊である。「広い」という意味を表す。活は声符で、門が広くて通りやすいさまを表したもの。闊達(心が広くこだわらない)・迂闊などに見られる。 
 
5 糜爛 
解剖学で、「乳糜槽」という形で登場する。糜の下の部分に米の漢字がある通り、糜はお粥の意味。 
 
・「トンプク」薬は一回分の分量が決められている。 
・炭酸リチウムは「ソウ」病に適用がある。 
・君の「スイゾウ」を食べたい。 
・選択「カンモク」のある男児。 
・白内障で「シュウメイ」をきたす。 
 
頓服 
躁 
躁は忙しいという意味を表す。旁の部分の品+木は、白川の説によると祝詞を入れるサイ(容器)を木の枝の上にたくさんつけて祈ることから、やかましいという意味ができた。
喧噪の「噪」も同じグループに属すると考えられる。 
炭酸リチウムはTDMが必要であり、過剰投与でリチウム中毒となるので注意が必要。 
 
膵臓 
 
緘黙 
手紙の封に「緘」という文字を見ることがある。「緘口令(箝口令)を敷く」という形でも見られる。 
発達障害で選択緘黙が見られる。 
 
羞明 
羞明とはものが眩しく見えること。白内障では水晶体で光の散乱が見られるため羞明をきたす。 
 
 
新生児水頭症で「ハコオン」が聞かれる。 破壷音(破壺音) 
産褥期に「オロ」が排出される。 悪露 
乳腺症で「ヒョウモン」状エコーが見られる。 豹紋 
小脳性構音障害で「ダンテツ」性言語が見られる。断綴 
Fallot四徴症は「ソンキョ」で症状が改善する。蹲踞 
 
「サセイ」とは声が掠れることである。 嗄声 
子宮内膜「ソウハ」。 掻爬 
右肩に「アツレキ」音を聴取する。 軋轢 
冠「レンシュク」性狭心症。 攣縮 
心内膜の「ユウゼイ」。 疣贅 
 
飲酒は「たしなむ」程度である。 嗜む 
低酸素血症で「ばちゆび」を認める。 撥指 
ジフテリアで「ケンバイ」様咳嗽が見られる。 
サルコイドーシスで「ムシ」が見られる 霧視 
「トシャブツ」の処理がノロウイルス感染では重要である。 吐瀉物 
 
クローン病で「しきいし」像を認める。 敷石 
意識が「モウロウ」としてきたため緊急搬送された。 朦朧 
小水泡の「シュウゾク」。 集簇 
「ソウヨウ」を伴う発疹。 掻痒(?痒) 
「トハン」性立ち上がりはDuschenne型筋ジストロフィーで見られる。 登攀 
 
全ての水泡が「カヒ」化するまで出席停止。 痂皮 
昨日発熱し、「オカンセンリツ」がある。 悪寒戦慄 
 
白川静 編, 字通(普及版), 平凡社 
白川静 編, 字統(改訂版), 平凡社 
医療情報科学研究所 編, review book内科外科, メディックメディア