案を挙げる。いろいろ試してみる。
去年、中3の指導中に同じ問題を3通りで解説していました。
問
AB=AC=6で、∠ABC=30°の二等辺三角形ABCがある。
辺BCの上の任意の点Pから、直線ABと直線ACにそれぞれ垂線PQ,PRをひく。
PQ+PRの長さを求めなさい。

考え方①
出来る子と出来ない子の“任意の点に対する捉え方”がハッキリ分かれる。
苦手な子は、「どこにあるか分からない」と考える。
得意な子は、「どこでもいい」と考える。
「どこでもいい」と捉えられれば、解きやすい所に点Pを取ってしまえば非常に簡単な問題。
考え方②
BPをxと置けば、PC=6√3-x
三角定規の比を使えば、一瞬である。
考え方③
BCを軸に対称な図形を書いてみる。(点Rを対称移動させた点を点R’とする。)
計算するとQPR’が一直線になっていることが分かるので、

図のようになる。
QR’はひし形の辺の辺の間の長さなので、どこで測っても変わらない。
点Qを点Aの上にでも持っていけば、答えは出る。
“難しい所”はどこですか?
人によっては、「難しすぎる!」みたいな反応をしそうですが、
そういう反応があれば、私は必ず「何が難しいの?」と聞きます。
すぐに「難しい」と言う子のほとんどは、「難しい理由」を言えません。
そういった子の多くが、“印象だけ”で発言しているから。
だから、必ず聞くんです。「“この問題”のなにが難しいの?どこが難しいの?」と。
まぁ、私自身難しいと感じていないのもありますが、
“難しいと思うところ”が分かれば、勉強は捗るんです。
難しく感じる所とは、自分にとって必要な力が不足しているところ。
そこをハッキリさせず、解説を見て「見よう見まね」ができるようになったからって、
実戦ではほとんど役に立たない。
出来なかった問題は、「なにが難しかったのか」をハッキリさせましょう。
先ほどの問題であれば、
難しいと感じるポイント
考え方①
⇒問題文から意味を読み取るのが難しかった。
考え方②
⇒文字に置くことが出来ていなかった。orどこを文字におけばいいのかわからなかった。
考え方③
対称な図を書く発想ができない。
難しく感じるところをはっきりさせれば、自分で“対策”も打つことができますよね。
対策案
考え方①なら、
・問題文から“自分で”図を書けば、点Pがどういった点か分かる。
⇒問題に載っている図ではなく、普段から自分で図を書くようにすれば分かりやすい。
考え方②なら、
・文字に置くという数学の基本は覚えるしかない。いつでも“文字”を意識する。
・どこを文字に置けばいいのか分からない時は、適当にどこかを文字において解いてみる。
考え方③なら、
発想は、経験を積むしかない。様々な解き方や考え方がある。
ただし、解くだけではだめ。やってみようという“チャレンジ”が特に肝要である。
⇒普段からいろいろな解き方を試す・考えることを心がける。
・・・
これらって、全部、普段どの先生からも言われることですよね?
・難しいのはなんで?
・どこが難しいの?
そういったのを追求すれするほど、基本に立ち戻っていくことになる。
そしてある時、自分で思えるようになる。
「あぁ、なんで自分はこんな基本的なことができていなかったんだ。」と。
「普段先生が言ってる事じゃん。なんで出来なかったんだろうなぁ。」と。
それ最後には、
「あれをすればちゃんと出来るはずだから、ちゃんとやろう。」や
「あれを出来るようにするために、こういう風にやってみよう。」になる。
解説の終わると、改めて聞くんです。
「この問題、“解くこと自体”が難しかったですか?」と。
「この問題は、あなたに解くことは出来ない問題ですか?」と。
生徒達は口をそろえて言います。
「解くこと自体は難しくないです。普段先生がやっていることをやっていれば、必ず解けたはずです。」
と。
(べ・・・別に言わせてないですからね!汗汗)
学習が効果的に進まない子は、勉強に様々ある「大事な部分」をすっ飛ばして、
“分かったつもり”や“見て見ぬふり”をする。
初めて習うものは例外ですが、基本は
自分の力で解く(解き方の案を挙げてみる)のが、
最も実力を上げることに繋がる
簡単に解説を見たり、人に聞いたり、中には見て見ぬふりしたり…これは、No!
それじゃ、いくら問題を解いたって“地力”はなかなか伸びないよね。
数学を出来るようになりたいなら、
「何が大事なのか」
「どこが難しいのか」
「どうすれば解けるようになりそうか」
を考えましょう。
慣れてきたら、その判断をいかに早く行えるかに移行していきたいですね。
これはきっと、数学だけじゃなくて、他の全ての教科にも言えます。
勉強の本質は全部同じ。
結局、
「自分がやらなきゃ力は伸びない」
のですよ。