コレステロールの適正値 | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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健診の基準値緩和案、専門学会が反発 治療やめる恐れ

朝日新聞 2014年5月3日(土)


 日本人間ドック学会が4月に発表した健康診断の基準値を緩める案に、脂質異常症や高血圧など病気の診断基準を定めている専門学会が反発や懸念を示している。患者の一部が「健康」となり、勝手に治療をやめる恐れがあるからだ。


 人間ドック学会は、人間ドックを受けた人のデータをもとに27の項目について「異常なし」とする数値を定める基準案を作った。従来に比べて肥満度や血圧などの値が緩和。脂質関連の値は大幅に緩められた。


 これに強く反発したのが脂質異常症の診断基準をつくる日本動脈硬化学会だ。「誤解を生じる可能性があり、日本国民の健康に悪影響を及ぼしかねず危険」などとする見解を発表した。


 前学会理事長の寺本民生・帝京大臨床研究センター長は「数値が高い人は10年後に心臓病などで亡くなる確率が高くなることがわかっている。治療が必要な人が放置される恐れがある」と話す。


 日本高血圧学会も「『正常』という値が複数存在することで混乱する」と声明を発表。収縮期血圧140~147の人は人間ドック学会の基準案だと「異常なし」だが、高血圧学会の診断基準では高血圧とされ、再検査・治療が必要な値だ。元学会理事長の藤田敏郎・東京大名誉教授は「140以上が高血圧というのは世界共通」と話す。


 値が違うのは、もとになるデータが違うからだ。人間ドック学会は2011年に人間ドックを受けた150万人の結果から、たばこを吸わず持病がないなどの34万人を「健康な人」として基準を作った。一方、動脈硬化学会は日本人1万人を約20年間追跡した調査をもとに、高血圧学会は国内外の疫学調査を参考に、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中のリスクを検討し診断基準を作った。


 専門学会の指摘に対し、人間ドック学会は基準案は病気のリスクを示したものでなく、健康の目安としている。学会理事の渡辺清明・慶応大名誉教授は「新基準の範囲内でも、病気のリスクがある人が含まれる可能性がある。治療が必要かは、かかりつけ医に相談してほしい」と話している。(田内康介、桜井林太郎)




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日本人間ドック学会が コレステロール等の 正常値を見直しました。






他の学会では 反発もあるようです。




私は 最近は 日本人間ドック学会に  近いかもしれません。




スタチンは 動脈硬化防止。 心筋梗塞の発症抑制や、再発抑制に有効で 患者さんによって沢山処方してはいますが、





基準をきめて 誰でも彼でも 飲ませる薬ではないと思います。



まず、 特定健診で、すべて正常ってなる人が 10%も いない検診基準が、正しいとはとても思えないから。




LDLを 120~140 に 一律 決めたら、 無駄に スタチンのむ人を増やすだけですからね。




やっぱり 個人個人によって 治療法は 変えないといけないと思います。




心筋梗塞を繰り返す人は LDLをスタチン使って 100以下にするべきでしょうし



他のリスク因子がなく、かつ動脈硬化が現時点でない人は LDL 180以上でも 放置してて 問題ないと思います。




どのあたりから内服したほうが いいのか 

どのリスクがあったら 内服したほうがいいのか

あとは ドクターの 腕しだいかな。



 
そこは感性でしょ。





検診で 一律に 正常値決めるなんて 人それそれ違うから無理だと思います。








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もりぞの内科 年中無休
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糖尿病診療
院長 森園 茂明
福岡県北九州市八幡西区上上津役2-14-17
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