肺癌症例 | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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専門は糖尿病ですが、内科一般診察しています。時に子供も。糖尿病で病院を迷われている方、介護施設を探している方、ご相談下さい。


2010年 冬の 当院の胸部CT画像です。


70代女性 喫煙歴なし



photo:01




矢印に 異常な陰影(GGO)があります。


1.55cm程度です。


癌かもしれませんが、このときは年齢(後期高齢者)もあるので経過観察しました。


私は陳旧性の炎症所見の方の可能性が高いと、この時は思っていました。




次に ↓



同じ患者さんの


1年4ケ月後(2011年夏) 胸部CT画像です。  




photo:02







1年以上たっても ほとんど大きさ変わりませんが



この時は  良く調べておきたいとの患者さんの希望もあり



大病院に紹介して 気管支鏡をしました。



右B4bから TBLB 病理診断は Adenocaricinoma susp




つまり 肺腺癌疑い です。




その後 右肺中葉切除+リンパ廓清術 施行 した結果


pT1aN0M0 ステージIa Adenocaricinoma



肺腺癌 と診断されました。



ステージIaなので 幸い 化学療法行わず。









患者さんは 大喜びです。


いまでも元気に当院通院中で、私に感謝の意をしめしてくれます。



「先生が早く癌を見つけてくれて、手術したおかげで助かった」






最初にみつけてから 1年4ケ月たってるけど 紹介するの早いと言えるのかな?(笑




もし 最初の時点(2010年)で 紹介したとしたら どうなってたでしょう?



同じように 肺腺癌で 手術して、退院しているでしょう。



そして おそらく その大病院の先生は 言ってくれると思います。



「かかりつけの先生(私)が、早く癌を見つけてくれて、すぐに手術したおかげで助かりましたね。 もう半年遅れてたら手遅れだったかもしれません」




 私にとっては ありがたいお言葉ですけど。



でも 現実は  1年半程度たっても 手遅れではなかったことになります。


 

 

もう手術してしまったので、3年や5年 放置したらどうなってたかはわかりませんが。





わたしは この癌は あまり大きくならなかったかもしれない と今思っています。


 近藤理論で言えば がんもどき なんでしょうか?



後期高齢者に、 苦しい気管支鏡検査をして、 その後、つらい手術しなくても よかったのかもしれないと



 




早期に癌みつかって 手術して治った あ~よかった よかった 的な パターン。みなさんも良く聞くと思いますが、その中には こういうケースも  入っている感じがします。(近藤先生なら、そんなケースは ほぼ全部がんもどきと言われるでしょうね。)



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おまけ。


近藤先生の、現時点での抗がん剤不要論や手術不要論には賛同していますが、 近藤先生は免疫療法やその他の治療も反対しています。 ここは 私とは異なります。 副作用のほとんどない、又は少ない癌治療法を探していく事は 必要だと考えています。可能性が低いことはわかっていますが。

私の方針は、癌と戦うな!ではないです。 体に負担の強い方法で癌と戦うな! です。体に負担が少ない方法で可能性は低いかもしれないが癌と戦って、又は共存していきたいです。









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もりぞの内科 年中無休
(12/31 1/1 1/2除く)
糖尿病診療

院長 森園 茂明
福岡県北九州市八幡西区上上津役2-14-17

電話:O93-611-5335

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