高齢者糖質制限 | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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専門は糖尿病ですが、内科一般診察しています。時に子供も。糖尿病で病院を迷われている方、介護施設を探している方、ご相談下さい。


高齢者に 糖質制限するとき。


高齢者の 希望でなく


 

家族の希望が 多いような気がします。




私は やせ型高齢者には 糖質制限は それほど必要ないと思うのですが



家族の希望があれば やってみます。


前のブログにも書きましたが



ある高齢2型糖尿病患者さんのデータ


4月の データ



1日 朝 135  寝る前258

2日 朝 126  寝る前260

3日 朝 77  寝る前 152

4日 朝 93  寝る前197

5日 朝 112  寝る前221

6日 朝 94  寝る前226

7日 朝 129  寝る前204

8日 朝 116  寝る前222

9日 朝 131  寝る前318

10日 朝 159 寝る前160

11日 朝 164  寝る前224



まずまず 良いデータですね。




だけど、 やっぱり 高タンパク高脂肪を 高齢者に続けると 食欲が落ちる事があります。




それで 相談を受けると



糖質制限は 少し緩めて



お米ちょっと食べたらどうですか とアドバイスします。



そして 血糖が上がるなら 超速攻型のインスリンを注射したらどうですかってアドバイスするのですが



糖質制限に 強く傾倒している方は だいたい インスリン注射が大嫌いな傾向があります。




私もインスリン注射は 大嫌いなタイプの医者です。



特に若い患者に HbA1cが高いというだけの理由でインスリン使うのは 嫌いです。 だから HbA1c高いままの患者さんが結構いるので  なんでインスリンにしないのかと 眼科医とか 大病院の先生に怒られます。




だけど内因性インスリン分泌が保たれた若年2型糖尿病(特に肥満タイプ)に早期にインスリンを使うことにはHbA1c悪くても 反対です。 他にするべき もっと大事なことがあると考えているから。




だけど高齢で痩せてきてる患者 恐らく内因性インスリン分泌は低下している患者さんはインスリンを勧めています。


だけど 家族にインスリンは 使いたくないっていわれると



それはそれで 尊重して 無投薬で経過をみていきます。



今回

家族が選んだ選択が  玄米や五穀米を 50g 程度摂取するって選択です。




良い選択の一つだと思います。



だけど 病院入院中は それはできないですね。


だから 白米の 糖尿病食です。


普通の 普通の糖質たっぷりカロリー制限糖尿病食での SMBG







photo:01



炭水化物50~60%なので 当然食後血糖は上昇しますよね。




17日から 21まで入院してて


昼食前後血糖は 予想通り280と 上昇してしまいます。

(意外と寝る前血糖は下がっていますが)


その後退院して 糖質制限と 玄米又は五穀米50g 摂取で




昼食前後血糖は 170~200程度。




スーパー糖質制限の頃よりは 血糖上昇していますが、普通の糖尿病食よりは血糖上昇は抑えられていますね。


 


だけど 自分のモチベーションの低い高齢やせ型糖尿病患者さんには きつい糖質制限するより 普通食や玄米食等で、 内服又は少量インスリンしてあげたほうが いいような気がします。




個々の症例は色々です。



完全な正解は ないので 個別個別に多くの選択肢からその患者さんに合った治療法を選びたいですね







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もりぞの内科 年中無休
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糖尿病診療

院長 森園 茂明
福岡県北九州市八幡西区上上津役2-14-17

電話:O93-611-5335

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