正式名を「肺血栓塞栓症」と言います。
飛行機のエコノミークラスの乗客に多く見られたことから、この名が使われるようになりました。
長時間同じ姿勢で座っていたり病気で長く寝ていると、足の静脈の流れが悪くなり、静脈内に血栓(血のかたまり)ができてしまうことがあります。
すると、立ち上がって動きはじめた時に、血栓が血液の流れに乗って心臓に達し、さらに肺動脈をふさいでしまいます。その結果、胸痛、呼吸困難、失神などを来たし、最悪の場合は突然死します。名前とは裏腹に、とても怖い病気です。
大地震などの震災で、自動車の中で座って寝泊まりする際に見られることも問題になっています。
【この病気になりやすい人】
1、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病など生活習慣病を患っている人
2、寝たきりの人
3、下肢に静脈瘤がある人
【治療】
1、薬物療法:血栓を溶かす薬(いわゆる血液をサラサラにする薬)
2、カテーテルで血栓を除去する。
3、下大静脈にフィルターを留置し、血栓が心臓に行かないようにする。
【予防】
- 長時間座ったままでいる時は、時々脚の屈伸運動をしたり、マッサージをしたり、かかとの上げ下げの運動や、いわゆる「貧乏ゆすり」をする。
- 水分を十分に摂る。
- 体を締めつける服装を避け、ベルトやボタンを緩める。
- 弾性ストッキングを下肢に着用する。
私も以前、飛行機のエコノミークラスで10数時間の旅行をしたことがありますが、足がだるくて閉口しました。幸い無事でしたが・・
今度海外旅行の機会があったら、奮発してビジネスクラスにしようと思います。