花嫁のさけび 2008 テレ朝 原作:泡坂妻夫 | moris11のブログ

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尋常性乾癬と約20年共生している
2014年12月より糖質制限開始
HbA1C改善、ダイエット
2015年3月一杯で給与生活リタイア
フリーター生活に入り、これが性に合っていたことに気付く
月平均で万歩/日確保
悩んだら歩く、とにかく歩く
2015.12.10改訂

美女が弾いているショパン、知っているのに曲名がわからない(注)もどかしさ、美女を見つめる男
同時刻、海外から帰ってくる美女の夫、お金持ち、出迎える女の影


美女は北岡貴緒(多岐川裕美):作詞家、男は三栗達樹(布川敏和):作曲家、貴緒の夫が北岡早馬(西岡徳馬):商社社長


貴緒と三栗が抱き合っているところに早馬が入ってくる
“パリはいかがでした”、と三栗 “君たちの創作オペラは進んでいるのかい”、と早馬 “タイトルは火の鳥、素敵でしょ”、と貴緒 貴緒と三栗は、早馬に親密さを見せつける


貴緒と早馬、階段で、早馬は離婚を考えていることを話す “北岡家の全財産と引き換えなら離婚してあげる”、と貴緒は言い放つ


足を引きずって歩く北岡家の居候、売れない小説家の大和田山遊(西田健)は、貴緒と三栗の関係を忌々しそうに見ている


ベッドに横たわる松原伊津子(浅野ゆう子)の指に、パリで買ってきたエメラルドの指輪を嵌める早馬、結婚を口にする


■北岡家のガレージ、貴緒が死んでいる ゴムホースで排気を車内に取り込んでいる


遺体を発見したのは早馬、“私がお呼びした”、と家政婦の荒垣佐起枝(冨士眞奈美) シャッターは閉まり、リモコンは車のダッシュボードの上にあった
刑事の質問に答える早馬、昨夜秘書の滝(藤田宗久)と帰宅した 寝室は別なので会っていない 今朝、佐起枝から異変を聞きドアをこじ開けた 邸内から車庫に通じるドアは施錠されていた


貴緒の寝室、寝た形跡は無かった 珍しい洋酒ですね、と刑事 “クレムドココです”、と佐起枝、“寝酒で嗜まれていた、繊細な方だった”
トイプードルが吠える そこに山遊、“居候で売れない小説家”、と自己紹介する 東京のホテルに泊まっていて今帰ってきた


北岡は三栗のことを口にしなかった 山遊は訝る 真っ先に駆け付けてもいいはずなのに
ノイローゼによる自殺、レポーターが北岡邸前から報じている
新聞では、新進作曲家の三栗達樹が失踪したことを伝えている


1年後、小さな教会、早馬と伊津子の二人きりの結婚式、ハネムーンなし “初めて皆さんに会うのが怖い”、と伊津子 “大丈夫、僕が付いている”、と早馬


北岡家、三人が迎える 住み込みの家政婦 佐起枝、通いの家政婦 みどり、庭師の渋川(桂小金治)
プードルのウエルが吠えずに伊津子の足に鼻を擦り付ける
“吠えると思ったがさすが女主人とわかるんだな”、山遊が出て来た
伊津子の顔を見て、“さすが全然タイプが違うな” “おいおい山遊”、と早馬


朝、早馬を送り出す伊津子と佐起枝 佐起枝が貴緒の美しさ、結婚式の豪華さを誉め讃え続けた後、伊津子を睨みつけ嘲笑う 

伊津子は、“私は早馬の妻です、お分かりですね”、と言い捨てる

 

早馬の父 順一郎(内藤武敏)に挨拶する 順一郎は伊津子を温かく迎え、自分が末期癌であることを明かす 貴緒の死に、順一郎は責任を感じていた 早馬と貴緒は政略結婚だった 金が必要だった貴緒の実家 鍵島家、元華族の家柄が欲しかった北岡家
貴緒には恋人がいたが、父親が別れさせた 三栗が出入りするようになって、二人の仲は決定的に悪くなった


“桜が1本弱ってきた”、と庭師の渋川 “薬が強すぎるんじゃないか”、と山遊 渋川は嫌な顔をする


伊津子に脅迫電話、変声器を使っている “貴緒は殺された、次はお前の番だ”


玄岳、箱根熱海峠、錦ヶ浦、北岡の別荘へ早馬と伊津子
脅迫電話のことを伝える伊津子、また、誰かにつけられているような気がすることも


伊津子の前に現れた男、後をつけていた男のようだ
三栗達樹の兄と名乗る そっくりだった 弟がいなくなったのは貴緒が死んだ日、弟は貴緒から連絡を受けて出て行った 大和田山遊と話をつけに行く、といっていた
山遊が居候をしているのは、北岡の車に乗っていた時に事故に遭い、大怪我をしたので大威張りで居候している 山遊にはもう一つ北岡の財産を狙う理由があるようだが、弟はそのことについては口が堅かった 弟はメタリックグリーンのオープンカーに乗っていた
翌日、弟のマンションに車は戻っていたが、2,3日後、車は消えていた 弟は殺されたに違いない そうとしか思えない 弟は早馬さんの異母兄弟、北岡家の血を引いている


伊津子は初めて貴緒の部屋に入ってみる 佐起枝がやってきた 早馬から、荷物は捨てろと言われたが、物置部屋に移した、と言う 物置部屋は佐起枝の部屋の奥にある 鍵を渡される 投げてよこした
物置部屋、かごの中に横浜ナンバーのプレート、セカンドバッグに三栗達樹の免許証 伊津子はディーラーに当たり、佐起枝が三栗の車を処分したことを知る


山遊が伊津子の行動を見ていた “花嫁にとって夫の家はお化け屋敷、いつ何が飛び出してくるか分からない” 山遊が書いているミステリー小説の導入部分だと言う まるで伊津子が主人公のようなモチーフ、ストーリー、伊津子は気付く “山遊さんも貴緒さんが好きだったんですね”、認める山遊、“神秘的で美しい人だった”


伊津子の部屋、結婚式の写真が入った写真スタンドが割られている
そこに、電話、変声器を使っている “貴緒は殺された、次はお前の番だ”


夜、早馬と二人の時間、三栗の兄と名乗る人物から聞いた話、三栗が兄弟なのかを聞く
“誰から聞いた”、と早馬 “彼のことはおやじが認知してそれなりのことはしてある、この家のことに余計な口を出すことはない” 冷たい言葉だった 失望する伊津子 “この家の女主人はいまでも貴緒さんなのよ”、と伊津子


ホームパーティーが開かれる
皆、貴緒を懐かしんでいる 毒杯ゲームをしよう、と客の一人
毒といっても酒、酒が入ったグラスを当てる
親は、グラスに人数分炭酸水を入れ、一つにだけ酒を入れる
いつもはクレムドココを使っていたが今はない 

佐起枝が持っていた 口は開いているが 佐起枝が持ってきてゲームが始まる 客がグラスをとり、親は最後に取る 親が、誰が毒杯を飲んだのかを当てる チップを賭ける 当てられたものがチップを総取りする
最初の親は早馬、しかし、伊津子がグラスを落としノーゲーム、早馬は伊津子を指名していた 今度は伊津子が親、毒杯は佐起枝であることを当てる 佐起枝がチップを総取りする 次は佐起枝が親、

そこに三栗の兄が現れる “三栗達樹はお前たちが殺したんだろう”、大声で叫ぶ


■佐起枝が突然苦しみだす 死ぬ


農薬の疑いが濃い、と刑事、クレムドココの中に農薬が混入していた
佐起枝の部屋からボイスチェンジャーが出て来た、と刑事
伊津子は脅迫電話があったことを明かす 佐起枝は貴緒の信奉者、伊津子を追い出そうとした 伊津子には動機があるが、意図的に佐起枝を殺すことはできないことは警察にも理解できた 犯人の狙いは伊津子だったのではないか 何故か刑事は早馬を疑い連行する


山遊は伊津子を疑っている “あなたはこの家に来たことがあり、貴緒にあったことがあるのではないか、何故なら初対面の時、ウエルが吠えなかった、その答えは一つ、あなたは以前ウエルを可愛がったことがある” 山遊は貴緒との接点についても理詰めで伊津子を追及する
伊津子は反撃する 三栗の兄から聞いた話、三栗は山遊と話をつけるために出て行った
山遊が態度を変える “あなたを責めているわけではない、協力が欲しいだけ、早馬を救いたい”


伊津子は1年前の出来事を語りだす
雨の夜、歩いている伊津子にウエルがまとわりついてきた 貴緒が後を追ってきた 鍵島貴緒と名乗った 旧姓を使っていた
1週間後、伊豆の別荘に招待された 伊津子は打ち明け話をした 早馬との不倫で悩んでいること、嫌がらせを受けていることなど その時、貴緒からブランド品のスーツを貰った 襟元に針が仕込んであった
それから間もなく、貴緒が自殺したことを知った このことは早馬には話さなかった


早馬が帰ってきていた 伊津子の話を聞いていた


庭師の悲鳴、桜の木の下に死体が埋まっていた
“三栗達樹だ”、と早馬 “お前がやったのか”、と山遊 “違う、殺したのは貴緒だ”


あの時ドアを壊してはいると、三栗の車の中で二人が死んでいた 早馬、秘書の滝、佐起枝の3人、スキャンダルを恐れた 北岡の家名を傷つけるわけにはいかない
三栗の死体と車を処分した 三栗の車は佐起枝が掃除をして処分した 貴緒が一人で自殺したように細工した 二人の死体を見た時、俺と北岡家に対する復讐ではないか、と思った


刑事が早馬に身元確認を求める そこに秘書の滝が出てきて、自分がやった、社長には関係ない、と叫ぶ 滝が連行される


二人を殺したのは誰か、早馬と山遊が互いに相手を疑っている
山遊も腹違いの兄弟、と早馬 三栗は銀座のホステスに産ませ、山遊は京都の芸妓に産ませていた
罵り合い、果ては殺し合おうとまでする二人を見て伊津子が叫ぶ “私が殺したんです”


貴緒の日記、佐起枝から伊津子、そして山遊が盗んで読んでいた
日記には、貴緒の早馬に対する憎しみ、そして伊津子に対する殺意が書かれていた
貴緒は実家の父に圧力をかけさせて、伊津子の仕事を奪った 決まっていた仕事を次から次にキャンセルさせていた そして三栗に、貴緒の夫だと名乗らせ、屋敷に連れてきて、ガレージの社内でレイプさせ殺そうとした 伊津子は反撃し、ガラスを割るハンマーで頭を殴り撲殺した 貴緒は部屋にいた そこにあった写真で貴緒と早馬が夫婦であることを知った クレムドココに睡眠薬を混ぜた 貴緒は酒を飲みながら伊津子を罵倒した そして三栗のことを思い出し、何をしているのだろうとガレージへ行った そこで睡魔が襲い眠り込んだ 排気ガスを引き込み、貴緒が三栗を殺した後に自殺したように見せようとした
密室トリックは、シャッターが閉まりかけた時に潜り抜けた


伊津子は佐起枝の部屋にあったクレムドココに農薬を仕込んでいた しかし、毒杯ゲームではどのグラスにも酒を入れなかったと言う 佐起枝が持ってくる前に飲んだのだろうか
早馬は全てを聞き、理解した上で伊津子を守ろうとする 自分が警察に行く しかし、伊津子は毒をあおって死ぬ


刑事役は、中野誠也と竜川剛、パーティーの客に平野稔が出演している

 

*(パガニーニによる超絶技巧練習曲第三番ラ・カンパネラ)だった フランツ・リスト曲

2022.01.27 追記  「ミュージック認識」に感謝