唾液の質と量が大事! ~その2 唾液のパワーを上げるノウハウ~ | 118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密

118歳も夢じゃない!抗加齢専門歯科医が教えるアンチエイジングの秘密

健康な人生を満喫している人は歯科と上手に付き合っています。歯科医師として日本初のアメリカ抗加齢医学会認定医が、歯科とアンチエイジングの意外な関係について語ります。

皆様こんにちは。栄養を科学する抗加齢歯科医、森永宏喜です。

 

朝日新聞に「舌や唾液(だえき)腺など、人間の口内の細胞にも新型コロナウイルスが直接感染している」との記事が掲載され、6月8日のヤフーニュースに転載されました。

 

口の細胞、コロナに直接感染 唾液から他人に広がる恐れ

 

前回の投稿では「唾液のの質と量を上げる必要性」についてお話しましたが、今日はどのように対策するかのお話です。

 

まずは十分なタンパク質摂取を

 

唾液腺で血液を材料として唾液は作られるため「透明な血液」と呼ばれることもあります。唾液の99.5%が水分ですから、唾液の量を減らさないためには体内を循環する血液が減っていないことが必要です。

 

水をガブ飲みするだけでは循環血液量は増えません。血液中に水分を抱え込むには血症タンパク、特にアルブミンが足りていることが必須。肉や魚、大豆製品などが十分に接種できているかがポイントになります。

 

水以外の0.5%のうち3分の2がミネラルなどの無機質、3分の1がタンパクなどの有機質です。前回触れたムチンや免疫グロブリンA(IgA)もタンパク質なのでその点でも重要になります。

 

唾液腺は高性能でデリケート

 

1日に分泌される唾液の量は1.5リットルにもなると言われています。気道粘液が10~100mL、涙液(なみだ)は通常わずか2~3mLですから、唾液腺の分泌量はケタ違いです。

 

それだけフル回転している唾液腺は消費エネルギーも大きく、それにともなって活性酸素も多く発生します。つまり抗酸化対策を怠ると性能が低下してしまうデリケートさも持ち合わせています。

 

高性能なエンジンに十分なチューニングが必要なように、唾液腺にも適切なケアが必要なのです。

 

唾液腺のサポーターを増やす

 

・ビタミンC

抗酸化対策の栄養素と言えば、真っ先に浮かぶのがビタミンCでしょう。まさにその通りで、唾液腺は体内でも指折りのビタミンC需要が高い臓器です。国際オーソモレキュラー医学会の新型コロナ対策でも真っ先にあげられている栄養素ですので、その意味でも重要です。

 

・コエンザイムQ10(Co-Q10)

Co-Q10は細胞のエネルギーを効率的に生み出すのに必須で、しかも抗酸化作用もある、唾液腺にはうってつけの栄養素です。Co-Q10を摂取することで唾液分泌量が増え、しかも嬉しいことに疲労感なども軽減したというヒトでのデータもあります。

 

 

総合的な健康レベルの向上がカギ

 

タンパク質やビタミンC、Co-Q10など、唾液の質と量を上げるための方策は、実は総合的なアンチエイジングや健康レベルのアップグレードに繋がります。

 

当然、全身的な免疫力も向上することになりますがら「クチから始めるアンチエイジング」はとても合理的ということになりますね。

 

 

 

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