皆様こんにちは。栄養を科学する抗加齢歯科医、森永宏喜です。
歯周病と糖尿病に関係はご存じの方が増えましたが「肝臓病と歯周病の関係」はまだほとんど知られていないと思います。
実はすでに、2012年に注目すべき研究成果が発表されています。非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)とその前段階のNAFLDの進行に、代表的な歯周病原菌であるジンジバリス菌(Porphyromonas gingivalis)が深く関わっていて、歯周病治療を行ったところ肝機能が改善した、というものです。
NASHはアルコールが原因でないメタボでの脂肪肝から発症し、肝硬変や肝がんに進展するリスクもある要注意疾患。全世界的に患者が非常に多い状況です。
代表的な肝機能の指標として使われるAST・ALTが、歯周治療開始3か月後には改善しています。
口腔内細菌と全身の慢性炎症、そして腸内細菌などとの関係の情報は2012年当時より格段の進歩を遂げています。改めてこの研究に注目してもよいのではと思います。実際、つい最近になって最新の遺伝子解析技術を駆使した論文が出てきました。
肝臓と歯周病、このテーマも目が離せなくなりそうです。専門家の先生方は是非、原典をあたられて下さい。
★国際オーソモレキュラー医学会 第47回世界大会★
2018年4月27日(金)~29日(日)
最終日に講演します
★学際企画で講演します(福岡・大阪・東京)★