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交通事故では、しばしば「長管骨・体幹骨の骨折・変形」という言葉がでてきます。
例えば後遺障害等級表12級8号に「長管骨に変形を残すもの」という言葉がでてきます。一方、体幹骨という言葉そのものは、後遺障害等級表には出て来ませんが、後遺障害の認定実務では、さかんに体幹骨の骨折とか変形という言葉が出てきます。
この二つの分類は、体の部位による同一基準での分類でのようの見られますが、実は、分類基準が違うのです。
【長管骨】
まず長管骨は、骨の形状による分類です。
骨の形により、人骨は、長管骨、短骨、扁平骨、不整骨(不規則骨)に分類されます。
[長管骨(長骨)]
脊椎動物の四肢を構成する、長い形状の骨のことで、 代表例は大腿骨や上腕骨などです。中央部の「骨幹」と両端の「骨端」から構成されており、その内部には、骨髄が入っている「髄腔」(ずいこう)という空洞が存在しています。
そのため、別名を「管状骨」といいます。そこで、長骨のことを、「長管骨」というのです。
後遺障害等級表で「8級9号 1下肢に偽関節を残すもの(大腿骨若しくは脛骨に異常可動性を有する偽関節を残すもの)」、「7級10号 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」(大腿骨若しくは脛骨に異常可動性を有する偽関節を残し、硬性補装具を常に必要とするもの)は、長管骨の後遺障害を定めたものです。
[短骨]
短い骨で、踵(かかと)や手首、指など、長管骨である四肢の先の方に位置し、複雑な形状を作り出しています。距骨(きょこつ)、踵骨(しょうこつ)、舟状骨(しゅうじょうこつ)、有鈎骨(ゆうこうこつ)ど、様々な種類があります。
[扁平骨]
肩甲骨、胸骨、骨盤を構成する骨など、平たい板状の構造を持つ骨です。
[不整骨]
上記の分類以外の骨をひとまとめにして、不整骨といいます。不規則な形をした骨で、 椎骨や下顎骨、顔面頭蓋の骨などが該当します。
「頭蓋骨」
それでは、複数(通常28個)の骨が組み合わさってできている頭蓋骨は、上記の分類のどれに該当するでしょう?その場所によって扁平骨に分類されたり、扁平不整骨と呼ばれたりしているようです。
【体幹骨】
次は、体幹骨です。
体幹骨は、頭蓋骨、体幹骨、上肢、下肢と体の部位により分類したときの名称です。
体幹骨の中心は、脊椎で、頸椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎で形成されれています。このほかの体幹骨には、鎖骨、胸骨、ろく骨、肩こう骨、骨盤骨があります。
交通事故では、しばしば「体幹骨と長管骨の変形」と言う表現をして、分類基準の異なる表現をごっちゃにしています。体の部分を体幹骨、四肢を長管骨と表現しているのでしょうが、体幹骨と長管骨は、分類基準が異なるのです。