自分は以前、未視聴の作品については批判しないと書いたのですが、現在日本の新作映画やドラマ、アニメを一切観ないという方針ですので、宮崎駿ジブリ新作、「君たちはどう生きるか」についても観る事は「無い」のですが、ネット上にあるネタバレ解説や映画感想サイト等の分析から、極めて悪質な反天皇作品であると判断し、自己ルールを破り観ないで批評します。

 

 

 

 

以下「君たちはどう生きるか」のネタバレが含まれます。

 

 

 

 

 

ネット上で収集した「君たちはどう生きるか」超要約あらすじ

戦時中、母を失った主人公牧眞人(まひと)は疎開して父の子を妊娠した母の妹夏子と暮らす。まひとは夏子を母と認める事が出来ない。また、まひとは父の事業で戦時中にしては贅沢な暮らしを送る子供だった。

失踪した夏子を追い異世界に行き、最終的に世界の秩序を担う大叔父と会い、後継者に指名されるが、主人公まひと達は拒否、異世界は崩壊して現実世界に戻ってあらたに人生を歩み始める。

 

観て無いのでネタバレになり過ぎない様に四行で書いたら訳が分からないと思いますが、詳細に書いているネタバレサイトを読んでいただくとして、自分が一般的に「宮崎駿自身の自伝的内容」とされている少年まひとがまず引っかかります。

自分は「~ひと」と言われて真っ先に思い浮かぶのは、皇族男系男子の「~ひと」さまというお名前です。つまりはっきり言えば、この主人公の少年は宮崎駿の自伝というのはダミー内容であり、実際にはある皇族の御男子を明確に揶揄して指名した超不敬内容だと推測しています。

 

で、それに対応する存在のが「世界の秩序を保っている大叔父」なる存在。主人公の少年が男系男子の御男子であれば、その大叔父とは恐れながらも「天皇陛下の暗喩」であり、世界の秩序とは何もファンタジックな意味では無く、ズバリ皇統の継承を意味・暗喩している。つまりこの映画の真の主題とは、ファンタジーアニメ作りに懸ける宮崎駿の自伝的物語と後継者へのエールと見せかけ、実際には男系男子の皇統が終わりを告げる左翼翼賛支配体制の社会で、「君=皇族」達よ、一体どう生きていくのかね? と不遜に高笑いする作品というのが自分の今の時点での分析です。

 

所謂キワモノ左翼監督では無い、商業ベースで最高位に位置する宮崎駿の様な超メジャー作家が、ここまであからさまに天皇の御代の終わりを予告するかの様な反日左翼映画を作る事に驚きを禁じ得ない。この連中は北朝鮮が中学生を拉致してもロシアが侵略戦争を開始しても、戦後左翼に植え付けられた、反天皇という洗脳が絶対に説けないのだなあと暗澹たる気持ちになった。

 

しかしこれには伏線があると思っている。

 

これも実際には一切観ていないのだが、新海誠の一連の作品、作風の影響である。観ないで批評するが、新海誠の近年の君のナントカなんとかの子ナントカの戸締りだとかの三本程の連作の本質は「感動物語偽装系、天皇後継者辞退してくれ類型」とでも呼ぶ物と思っている。

天皇、皇族とは人間性を否定する非人道的な存在で、男系男子はそうした呪縛から逃れて自分らしい人生を歩んでくれみたいな「もっともらしい理由」を付けて結局は左翼が願う天皇、皇室の終わりを描く反日左翼反天皇内容だと感じている。

 

所がいまやアニメ皇帝とも呼ぶべき宮崎駿が、今回の「君たち~」で描いている手法は、そうした新海誠の一連の「感動物語偽装ソフト反天皇手法」に倣う物だと感じている。逆なら分かるが最高位重鎮の宮崎駿が新海誠を習うという異常逆転現象である。

 

深読みすれば、アニメ皇帝宮崎駿から新アニメ王新海誠に対する深い愛情とエールがあると思っている。

 

8月13日追記。

今年も終戦記念日が近くなった。終戦記念日と言えば今ロシアのプーチンが前近代帝国的な侵略戦争を開始し、日本がいつなんどきロシアや中国の侵略や攻撃を受けるかもしれない昨今、未だNHK他反日マスコミでは「戦争はいけないと思います」「日本は戦争は駄目だと思います」みたいな意味不明なお経が如き反戦メッセージが繰り返されている。最も最近は報道番組も観なくなってきたので、最近のトレンドは知らないが、狂ったマスコミが改善してるとも思えない。

 

本題

さて8月11日?に、君たちはどう生きるか(=真題、皇族達は左翼支配の日本でどう生きるのかね?)のパンフレットが発売された。今ネット上では何故か皇帝宮崎への忖度からネタバレ禁止という風潮になっているが、パンフレットも発売された事であるし(当然買う事ももはや無い)、もう少し具体的内容に踏み込みたいと思う。

 

不遜ながら観て無い人間が観てる人の疑問に答える。

感想サイト等を見ていると、異常忖度力で皇帝宮崎駿の作品内容の1を見て100を好都合に知る人がいる一方、分からない何故なんだ?という至極当然の反応をされている宗教信者化していない一般の人達も多い、そうした人達に多く見られる疑問を分かるん範囲で答えようと思います。

 

・アオサギって何?

表の意味→ツイッターの青い鳥の意味

ネットは嘘だらけという表意。インコ達も尊いアニメ皇帝から見た愚民の意。

裏の反日意味→ヤタガラス

言うまでも無く、マヒトが皇族男系男子の暗喩ならば、それを導く存在の鳥であるアオサギはヤタガラスもしくは金鵄(きんし・とび)であろう。しかし色味的に金色より青の方が黒に近い?ので恐らくはヤタガラスの悪魔化した物。

 

・何故ナツコは異世界で出産する必要が?

表の意味→千と千尋的ファンタジーとして面白くなるから。

特に深い意味合いは無い。千と千尋の神隠しの再生産というだけ。

裏の反日意味→トヨタマビメ神話の暗喩

wiki

『古事記』では豊玉毘売・豊玉毘売命、『日本書紀』では豊玉姫と表記される。  海神(わたつみ)の娘で、竜宮に住むとされる。真の姿は八尋の大和邇(やひろのおおわに)であり、異類婚姻譚の典型として知られる。神武天皇(初代天皇)の父の鸕鶿草葺不合尊の母であり、天皇の母の玉依姫の姉にあたる(後述)。  豊玉毘売の「豊」は「豊かな」、「玉」を「玉(真珠)」と解し、名義は「豊かな玉に神霊が依り憑く巫女」と考えられる[1]

wiki

のちに豊玉姫は約束の通り、妹の玉依姫を従えて海辺にいたった。出産に望んで、豊玉姫は火折尊に「妾産む時に幸(ねが)わくはな看(み)ましそ」と請うた。しかし火折尊は我慢できず、ひそかに盗み見た。豊玉姫は出産の時にヤヒロワニ(『古事記』では「八尋和邇」、『日本書紀』一書では「八尋大熊鰐」)となり、腹這い、蛇のようにうねっていた(『古事記』)。豊玉姫は恥じて、「如(も)し我を辱しめざるならば、則ち海陸相通わしめて、永く隔て絶つこと無からまじ。今既に辱みつ。将(まさ)に何を以て親昵なる情を結ばんや」と言い、子を草でつつんで海辺にすてて、海途を閉じて去った。これにより、子を彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊と名付けたという。

ジブリが制作に参加した「レッドタートル ある島の物語」は海幸彦山幸彦や浦島子の影響を受けていると感じる。(未視聴)そうした経緯から日向神話のトヨタマビメの、姿を隠し出産という皇室の神話を想起させる「産屋に身を隠したナツコ」というストーリーを入れたと推測。

 

・ヒサコは何故ヒミとして火使いになったの?

wiki

眞人の実母。病院で火災にあい死亡。病院の火事が空襲によるものであるという明示はない。少女時代に、塔で行方不明になり1年後にそのままの姿で戻ってきた。

wiki

火炎を操る少女。ナツコの姉。赤い服を着ている。力が万全の時は、炎の中から出現したり、炎から自分の家に帰還したり、花火を撃ってペリカンを追い払うことができる。眞人にバターとジャムを塗ったパンを御馳走する。眞人の実母ヒサコの少女時代の姿である。

表の意味→転生したらスライムだった件シズのパロディ

上記作品はアニメを観た事も原作を読んだ事も無いが、大ヒットしているというのでネットで内容を調べた所、若者小説で突如戦時中の空襲の話が出るなど左翼が好む不自然な点があり、一定の左翼勢力の影響下の作品であると推測する。恐らく児童文学に精通した宮崎駿は乱読の末に転生したらスイラムだった件を読み大ファンとなり、思わずパロディ化したのであろう。

裏の反日意味→コノハナサクヤビメの説話のパロディ

wiki

木花之佐久夜毘売は一夜で身篭るが、邇邇芸命は国津神の子ではないのではないかと疑った。疑いを晴らすため、誓約をして産屋に入り、「天津神である邇邇芸命の本当の子なら何があっても無事に産めるはず」と、産屋に火を放ってその中で火照命(もしくは火明命)・火須勢理命・火遠理命の三柱の子を産んだ(火中出産を参照)。火遠理命の孫が初代天皇の神武天皇である。

これもマヒトを皇族男系男子と明確に暗喩とする為の要素の一つであり。後に神武の系統に連なるニニギの神話である、コノハナサクヤヒメの火中の出産を想起させる説話を入れた物と推測。

 

こうした物とは別に「考えても意味の無いファンタジー」という物が多数含まれていると考えている。それらはこの作品が反日反天皇作品と定義されない様に挿入したダミー、デコイ、カモフラージュである。例えばキリコが若返って活躍・・・と言った物も何か深い意味がありそうで、特に無い物と思われる。

そうした事はさておき、総合的に考えると宮崎駿は新海誠に強い影響を受け、自分ですら読んだことも観た事も無い転生したらスライムだった件の影響を受ける?等極めて若い感性の持ち主であると推測出来る。

 

追記ここまで

 

8・18追記2

君たちはどう生きるか?(=真題、左翼支配の戦後日本で皇族達よどう生きるかね?)の画像が公開された。また常識の範囲での使用はOKという事なので早速利用したい。

↑↓『君たちはどう生きるか』(C)2023 Studio Ghibli

青サギの正体?

前回青サギはヤタガラスの悪魔化ではないかと推測したが、今回公開されたビジュアルを見ると、鳥頭の下は完全に「サルタヒコ」のイメージが強い。と言っても記紀の正式なサルタヒコは目が光り輝いていたりして神のイメージだが、このサルタヒコは同じサルタでも鼻がアバタで覆われた故手塚治虫氏版のサルタヒコに近い。

ヤタガラスや金鵄が神武天皇を先導する役割だったのと同様、サルタヒコはニニギノミコトを道案内した先導の神。という訳で双方ともに近い属性を持つ。この事からこの2神両方をミックスした青サギと行動を共にする主人公マヒトは皇族の不敬暗喩である事がより確実になった。

 

追記2ここまで

 

追記3 8月31日追記

 

アオサギ「ベンヌ」と「鈴木プロデューサー説」について。

 

アオサギについて追記する。感想サイトで登場人物アオサギについて、これをエジプト神話のベンヌであり、裏の意味として鈴木プロデューサーの事である、という解釈が多い。それは把握していたが特に重要な意味があるとは思わず触れていなかった。

 

そもそもそのアオサギという設定自体が被り物を脱いで中からはげた中年が出て来た時点で「ダミー」であったという事で特に触れる必要が無いと思っていた。それと同様に鈴木プロデューサーの暗喩というのもしっくり来ない。それこそまさにダミー設定と言える。そもそも自分は主人公マヒトが宮崎自身の自伝であるという説がダミーだとしているので、それと同様に鈴木の暗喩というのも道連れとしてダミーという事になる。そして重要な点は、全然似ていないという事がある。

 

また内容としても幼いマヒト=宮崎を導く薄汚い中年という設定を本気で宮崎自身が書いたとすればかなりヤバイ自己愛と思うが。自分はイケメン少年で鈴木はハゲた中年、そんな物を書いてしまう人間がいたら確実にどうかしている。いくら宮崎駿でもそこまではしないだろう。

 

最後は感性の問題になってしまうが、アオサギの画像を観て、これがサルタヒコ(手塚治虫)に見えるか、鈴木プロデューサーに見えるか、それともエジプト神話のベンヌに見えるか、自分はサルタヒコにしか見えないが。

手塚治虫火の鳥KADOKAWA(拾い画像)

↑『君たちはどう生きるか』(C)2023 Studio Ghibli

↑wikipedia引用画像ベンヌ

追記3終わり。

 

付録、宮崎駿もののけ姫分析(再)

以下、以前の内容と同じ物です。

 

 

宮崎駿ジブリアニメ映画は小さなお子様でも判り易く観られる様に、冒頭に「内容お知らせ機能」

 

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の様な、本体の物語を「鯛の鯛みたいな感じのミニストーリー」にしたシーンがある事が多いです。

 

それを考慮した上で「もののけ姫」を観てみると以下の様なシーンに注目したいです。

大和との戦に敗れこの地に潜んでから五百余年。

今や大和の王の力は萎え将軍どもの牙も折れたと聞く。

 

天皇陛下や朝廷を大和の王等と侮辱している事は左翼にとっては当然なのですが、次に注目する事は「将軍どもの牙も折れ」と次のシーン画像は省略していますが、当のこのアシタカヒコの部族も凋落していると告白しています。ここに宮崎アニメの「冒頭内容お知らせ機能」によってある程度表・裏のテーマ性が類推出来ます。それは、①表・冒頭の祟り神退散シーン→活劇の予告、大和に征服された神々、もっと大きな祟り神との対決 ②裏・大和の王の力も萎え将軍どもの牙も折れた→権力構造・既得権威の否定 という事がなんとなく理解出来ます。

 

①大和朝廷に征服された神々

パンフレット

イメージ 1
「大和の王朝」とは何だろうか?一般に大和や河内辺りを治める間を「ヤマト政権」と呼び、律令成立後には「大和朝廷」と呼ぶ。この「大和の王朝」というパンフ言葉のチョイスには、出雲やエミシ等の地方政権と大和朝廷の間には優劣が無い、もっと言えば先に大和に居たのは「先住民」の縄文人である、という様な過去の歴史認識が見え隠れする。そしてこうした発想は、NHK大河ドラマ平清盛や「アテルイ」等とも共通する認識だろう。
タタラ場のモデルは出雲地方とある。出雲はスサノヲ神による八岐大蛇退治以来、鉄の産地として有名であり、また古代朝鮮半島との交易も存在した。

 

イメージ 2

もののけ姫と言えば「自然破壊」だとか「エコロジー」的な観点で観られる事が多いと思いますが、その奥には深い政治的意図が隠された物だと思っています。それは上の解説図にもあるように「出雲」がキーワードだと思っています。

「もののけ姫」各キャラクターの正体

主人公 アシタカヒコ
パンフレットやwikiにある通り、大和朝廷との戦いに敗れた東北のエミシの王族という事になっています。ではこのアシタカヒコという名前は何でしょうか?これは神武天皇が大和に入る以前に天下ったとされる天神の子の一人、「ニギハヤヒ」の家来であり、「性格がねじくれている」等と主に批判された揚句に追放された「ナガスネヒコ」その物でしょう。

ナガスネとは、長い脛という意味であり、大和朝廷から「手足が長い土蜘蛛」等と揶揄された存在です。アシタカとは、「足高彦」、足が長い男という意味で同等の内容であり、または「葦貴彦」等と書く事が出来、これは「葦原醜男」、つまりオオクニヌシの別名とも共通します。

つまりアシタカとは、神武天皇以前に大和を治めた天神にも連なる「出雲系」の人物だという想定なのでしょう。

サン
神へのイケニエとして捧げられ、「縄文土偶風の仮面」を付け暴れ回るヒロインのサンですが、一体このサンって名前は何でしょうか?wikiに「名前は、1980年に宮崎駿がアニメ企画案として構想した作品のヒロインが「三の姫」(三番目の姫)だったことに由来する」等とあるのですが、さらに勝手に推測すれば、それは「サンカ」だと思っています。というのもパンフレット等でタタラ場等での被差別民の話題が沢山出てくる点からも、サンが里に帰らず山犬と共に暮らす生活を選んだ点からも、『山窩、山家、三家』等と書く、サンカとは無関係とは思えません。

wikipedia
古代難民説
サンカ(山人)は、原日本人(あるいは縄文人)であり、ヤマト王権により山間部に追いやられた異民族であるとする説。柳田國男の山人論に基くが、柳田はサンカと山人を区別して記述している。また山人の起源に関する考察は、南方熊楠に私信において否定され、柳田もそれに積極的には反論していない。根拠に乏しい仮説であり、現在ではこれを主張する研究者を探すことは難しいが、俗説として広く信じられている。古代出雲との関連性が指摘されることもある。


サン自体は農民の普通の娘でしょうが、そうしたイケニエの境遇にサンカのイメージを重ねたネーミングでしょう。詰まる所は、アシタカとサン(サンカ)共に非常に宿命的なカップルであるという事ですが、それを書くと、政治的味付けが濃くなり過ぎるので、「三番目の姫」とか適当に言ったのではと推測します。

乙事主(おっことぬし)
巨大な姿が印象的なイノシシ神のおっことぬし。これも解説によれば「乙事」という地名からの名前です。
イメージ 10

富士見町 乙事諏訪神社
昔、乙事区には旧乙事村の産土神で御別当神を祀った御別当社と、五味太郎左衛門同族の氏神で御別当大明神を祀った神社があり、2社とも諏訪大明神を祀って いました。社名はそれぞれ「乙事諏訪神社上社・下社」に改め、上社は諏訪神社上社本宮の拝殿を再建し、下社は舞屋・本殿を建築しました。


諏訪大明神とは、言うまでも無くオオクニヌシの国譲りの際に「タケミカヅチ神」に負け諏訪まで逃げた「タケミナカタ神」その物で、これも出雲神です。

では何故イノシシなのか?これも深い理由があります。それは自分が何度となく引用している日本書紀雄略天皇の治世に一言主という、雄略天皇とそっくりな神と出会い狩りを楽しんだとあります。さらに次に不思議な話があって、その後の春、同じ葛城で雄略天皇が狩りを楽しんでいると、鳥が「油断するな」と警告した直後にシシ(猪)が雄略天皇に襲いかかり、最終的には雄略天皇が弓で突き、さらに踏み殺すという、雄略天皇らしい話なのですが(※しかもとちった部下を斬ろうとして皇后に諌められる)それはともかく、これらは古代の有力豪族の葛城氏にまつわる話とされています。また一言主は高鴨神とも呼ばれたり、また事代主神(この神も国譲り神話、オオクニヌシの子)とも同一視される事から、これも出雲神と言えるでしょう。

劇中、乙事主は鎮西(九州)から海を渡って来たとされます。九州と言えば天孫降臨の地ですが、熊襲や筑紫君磐井の反乱等、大和朝廷に抵抗した歴史の深い地でもあります。
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雄略天皇wikipedia(思い切り弓で突いています)

エボシ御前
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パンフレットの宮崎氏の言葉によれば「エボシは朝鮮や中国沿岸を荒らした倭寇の親玉の女房だったりした話を考えたりもしました」とあり、タタラ場の人々が鉄砲で武装しているのも納得出来ます。恐らくそうした海外貿易と関係のある人なのでしょう。

そしてもう一つは名前に「御前」が付く事で、これは白拍子として宮廷に上がった事があるという事でしょう。白拍子とは「神殿娼婦」の側面もあり「倭寇の女房」という言葉とも矛盾しません。恐らく孤児や奴隷の境遇から才気で倭寇の女房になり、さらには財を成して宮廷に取り入ったのかもしれません。

そして重要な点は、神殿娼婦は巫女の始まりとしての側面もあり、歌舞伎の創始者として有名な出雲の阿国は、出雲大社の巫女等と言う伝説があります。つまりエボシは神殿娼婦(巫女の起源)として、神界と人間界の境界線に立つ者なのでしょう。このコンセプトはナウシカ等ととも共通する点で、ナウシカがイノセントな存在として理想化されているのに対して、エボシはかなり成長した清濁併せ持つ人間として描かれている点、ナウシカのアダルトverと言えるでしょう。もののけ姫というタイトルの姫とは実はエボシの事だと推測します。

ダイダラボッチ
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ダイダラボッチとは日本の国つくりに深く関わった古の神、つまり大和朝廷以前の神々とも考えられ、それは手足が長い蛮族、土蜘蛛、ナガスネヒコ等とも共通する物でしょう。
 
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パンフレットの解説文より 血族結婚×2「大切な事なので2回言いました」的な何か?

「もののけ姫」真の構図、大和朝廷(天皇)VS出雲神
ストーリー中盤以降、ジコ坊から「天朝さまがシシ神の首を得ようとしている」という構図がうっすら露呈します。天朝とは天皇陛下であり、少ない台詞ながらこれがこの物語の全ての発端でしょう。つまりここでは地サムライだとか、地ばしり?だとかアサノ公方?だとか他の勢力は何の意味も無い。とにかく「天皇がシシ神を所望」これに尽きる。

これは歴代の古代天皇が「ちょっと一度カミの姿が見たい」等と所望して、蛇神を捕まえてこさせる話など同じその物であり、先に書いた雄略天皇の葛城の狩りとも同じことと言えるでしょう。

劇中の展開にある凄まじい血なまぐさい戦はこうした大和朝廷の天皇の思惑の上にあるだよ・・・そういう話としてみれば、出てくる神々の多くが「出雲神」である事は偶然では無く、自分が過去何度か書いた、古代天皇を悪役視し、出雲を真の日本支配者等とする「出雲史観」その物の物語と言えるでしょう。

もちろん、もののけ姫に描かれる人間ドラマや自然と人間の闘い等、そうした視点でも凄まじい完成度を誇り、自分の書いた事はまた一面的な見方に過ぎない訳ですが。

パンフレット歴史学者(網野善彦氏)の感想
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自分の見立てがあながち間違いとは思えない。
 
またこうした「大和朝廷=皇室」が人々の争いや災いや戦争の原因、もっと言えば倒すべき存在みたいな類型は何故かレジェンドと言われるようなメディア作品作家に多く見られると感じています。またかねてより書いている様に「敵に日ユ同祖論の要素を付け加える事で間接的に朝廷や皇室を倒すべき存在と暗喩する作品も存在すると推測しています。

 

②裏・大和の王の力も萎え→権力構造・既得権威の否定

 

実はここまで観てきた「大和朝廷VS出雲の神々」というテーマのさらに裏に真のテーマというべき構造が隠されていると思っています。

 

劇中でダイダラボッチの首を手に入れる為に色々な闇の者を使って暗躍している朝廷ですが、冒頭で紹介した通り、「王の力は萎え」と不敬的な言葉であっさり否定されています。そしてそれに続く様に将軍どもの牙も折れと、大和朝廷、天皇の次に権力者となった中世封建的な物も崩壊したと語られています。

 

そして劇中の物語では強欲なサムライ共と戦う主人公の勢力としてエボシのタタラ場が描かれています。これは通常は表面的には「よくあるエコロジーのストーリー」という体裁で実は「大和VS出雲のタタラ場」という裏テーマがあると書いて来ましたが、さらにここに裏の裏に、実は「プロレタリアート社会主義革命」の為の進歩史観の概説ではないかと推測しています。つまり朝廷VS出雲(古代)→サムライ封建(中世)→産業革命(近代)と来ている訳です。

 

ここまで考えると冒頭の老人たちの独白が実は単に「内容お知らせ機能」というだけでは無くて、社会主義革命の理想を説いていると考えています。

 

土地から切り離された流民の集団で構成されるタタラ場の輝かしい「労働者階級の自治」こそが、最終的に行きつくべき社会主義革命の理想として描かれている訳です。

 

もののけ姫の構造

第一階層 工業化と環境破壊、エコロジーのテーマ

第二階層 大和朝廷VS征服された出雲の神々の戦いのテーマ

第三階層 社会主義革命による既成権威の否定と進歩史観のテーマ

 

32年テーゼ (wikiコミンテルンで決定された『日本における情勢と日本共産党の任務に関するテーゼ』の通称)のという物があります。wikiの解説を見ると、結局の所は天皇陛下と皇室打倒が第一の目的だと判ります。

 

32年テーゼwiki戦前日本の支配体制を、絶対主義的天皇制、地主的土地所有、独占資本主義の3ブロックの結合と規定し、地主階級と独占資本の代弁者かつ絶対主義的性格をもつ政体として天皇制をみた。そこから、当面する革命は絶対主義的天皇制を打倒するためのブルジョア民主主義革命(略)とあります。

 

アシタカヒコの里→古代

サムライ達の戦場→中世

栄える市場とタタラ場→近代工業化と資本主義

 

宮崎駿が直接的に32年テーゼの影響下にあるかどうかは断定出来ません。しかし「もののけ姫」の内容を観ると見事に32年テーゼに書かれている、「絶対主義的天皇制、地主的土地所有、独占資本主義」をマニュアル通り描いた様な内容であると感じます。

 

そしてこのテーマの中の「反天皇」という物は風の谷のナウシカでも色濃く描かれていると推測しています。

 

 
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※「ウラー」→ロシア語で万歳
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↑↓敵ボス、ドルク神聖皇帝
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宮崎駿 徳間書店 風の谷のナウシカ
 
 

 

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↑引用ここまで

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